この頃は、カウンセリングという言葉も、
使用領域が広がって何が何やら分からなくなってしまいました。
唯円さんが、師・親鸞さんの教えがきちっと伝わっていないことを嘆いて
『歎異抄』を著されましたが、『カウンセリング歎異抄』を書きたくなっています。
創刊の頃の【落穂拾い】を読み返していましたら、
1995年1月1日【落穂拾い】No51で、
亀戸のご住職・古宇田さんが、
先師・五十嵐正美先生に問いをたてられた様子を報告しています。
簡素のやりとりです。
古宇田「五十嵐先生、クライエントとは何ですか?」
皆さんでしたら、何と答えられますか?
先師「久しぶりの同類です」
これだけの問答です。
先生の答えに接して、古宇田さんは心底に期するものを覚えたのでしょう。
ボクの勤務先の小学校にこられ、
「鈴木さん、五十嵐先生を囲んで勉強会をしましょう」と。
問いを立てられて古宇田さん。
先生のお答えの、“久しぶり”“同類”の含意。
6月の【くりのみ会】教育とカウンセリングコースの課題にしようと思います。
皆さん、ご感想をお待ちしています。
古宇田さんの問いにぴたっと答えられている先師。
この頃、ボクは仏教に興味をもっていますが、
仏教の要(カナメ)は、問答にあります。
古宇田さん問いにボクが答えるとすると、
「久しぶりの同行人(ドウギョウニン)」としてみたいです。
ご縁のある方との問答を大事にされることを念じます。