法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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「聴き方」のコツ

2020年10月19日 23時15分10秒 | 日乗

本日の、文化放送、大竹まことゴールデンラジオ。
「大竹メインディッシュ」のゲストは、伊東四朗さん。

阿佐ヶ谷姉妹との応答から拾う。(概略です)。

阿佐ヶ谷姉妹:これまでの役者人生で、“心がふるえた”といった体験はありますか?
伊東:ウム-。子役に触発されたときかな。
姉妹:子供に触発されたとき?それはどういうことですか?
伊東:それは、『おしん』というドラマをやったときです。
   小林綾子ちゃんという、当時10歳の少女と、何回も稽古をするわけ。
   子役は、何回も稽古をすると、セルフはすぐに覚えますが、
   すぐに慣れちゃって目が死んじゃうのね。
   目が生きていない。
   それが、彼女は、何回稽古をしてもいつも同じ目をしているの。
       (今、初めてあなたのセリフ聞きます)という目をしている。
   これが、ボクは芝居の基本だと思うのです。
   この目がないと、特に喜劇ではタイミングがずれてしまいます。
   小林綾子ちゃんの目に触発されました。

伊東さんのエピソードを聞きながら、ボクの体験。

ボクが最初にカウンセリング臨床の場に立たされた時のこと。
クライエントのお方は、ドクターから(統合失調)と診断されたご婦人でした。
毎週一回、相談室に来るのですが、毎回、同じ話を繰り返す。
事例検討でのスーパーバイザーの助言は、
「クライエントの語るところ、文字面では同じでも、言葉の背景は違います。
毎回、初めて話を聞く態度で臨みなさい」というものでした。

現在は、カウンセリング臨床からは引退しましたが、伊東さんのエピソードと重なります。


因みに、「蓮如上人御一代聞書」に次のような文章があります

130
 ひとつことを聞きて、いつも、めずらしく、
   初めたる様(ヨウ)に、信のうえには、有るべきなり。

   ただ珍しき事を 聴き度(タ)く思うなり。
   一事(ヒトツコト)を、幾度(イクタビ)聴聞申すとも、
   めずらしく、はじめたるようにあるべきなり。

131 道宗は、「ただ、一つ御詞(オンコトバ)を、いつも聴聞申すが、
   初めたるように、有難き」由、申され候う。

      ◆◆◆【真宗聖典 東本願寺出版部】878頁から◆◆◆ 
   


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