法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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傾聴一道のカウンセラー根岸常美氏の逝去

2021年10月12日 23時20分55秒 | 日乗

ボクの、ロジャーズ・カウンセリングの学びは、
1964年(昭和39年)の5月。
今から考えると本当に不思議なご縁で、
友田不二男先生の研究室にもぐりこんだのが始まりです。
その後、財団法人日本カウンセリングセンターの講座に通いました。

昨日、ボクより少し年長の根岸常美氏の逝去の知らせが届きました。
ボクの方が(財)カウンセリングセンターに通っのが早かったので兄弟子かな?(笑)
マア、同時代にカウンセリングを学んだご同行です。

我が国のロジャーズのカウンセリングは、
1948年頃、茨城キリスト教短期大学学長のローガンフォックス先生にお会いした友田不二男先生が
ロジャーズの著作を翻訳し、茨城県大甕でカウンセリングワークショップを主催したのがはじまりです。
その後、友田不二男先生は、
全国各地で春季・夏季・冬季にワークショップを主催して啓発活動をされました。

当時は、カウンセリングと言っても一般には「何のこと?」といった状態です。
そもそも、その理論も概念も皆無だった時代ですから、
友田不二男先生の功績は多大であります。

さて、当時の先生方をカウンセリング第一世代としますと、
その先生方から学んだ、根岸氏やボクは第二世代ということになります。
マア、あれから半世紀以上になりますので、第二世代の方々も少なくなってきました。

根岸常美氏は、カウンセリング一道。傾聴一道の一生でした。
職人肌のカウンセラーで、カンファレンスを大事にされ、
ひとつひとつのセスポンスに磨きをかけていました。

東京カウンセリング技術研究会会長
全日本カウンセリング協議会の理事等を長くつとめ、
ご自宅でも、後進の指導も熱心だったと聞いています。

若い頃は、お互いに、
先師・五十嵐正美先生に師事。
同じ時空で学びあってきましたが、
ボクが学校現場に立つようになってからはお会いすることも少なくなりました。

昨今のカウンセリングは多様となり、
商業ベースの形式的なカウンセリングが主流のように感じます。
混沌・混迷の様相といってよいでしょう。

傾聴一道のカウンセラー根岸常美氏の逝去。
だんだん寂しくなります。

ご苦労様でした。

南无阿彌陀佛

コメント
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