またまた再読です
1作目、「百舌の叫ぶ夜」の続編。
前作の最後から1年4ヶ月後の設定。
北朝鮮の工作員として日本に戻ってきた、暗殺者「百舌」の暗躍と、
前作同様3人の刑事が、警察内部の不正と
その背後にある巨大な権力と戦う姿を描いている。
「百舌の叫ぶ夜」の時に見られた「時間」を交錯させる構成上のトリックは使われず
正攻法の時系列で話は進む。
多くの登場人物の手の内も多く見せている。
とはいえ、
スピード感あふれる展開、
読めば読むほど味わう緊張感と臨場感は前作同様。
今回もやはり
記憶の糸をまさぐりながら、それでもドキドキと脈打ちながら読み進める。
そしてこの「幻の翼」、
10年前に読んだときには特に気に留めなかった背景に、
今回は思わずうなってしまう。
そう、北朝鮮についての描写だ。
もちろん一部マスコミは、既にかの国の「拉致の疑い」を報じていたとは思うが、
当時の日本人のほとんどが、現実的な事件として受け止めていなかった。
今では世界が知ることになった
日本人の拉致・監禁の様子を、ほとんど正確に物語の中で語っている。
「招待所」という言葉さえ本書の中で既に使われている。
当時ほとんどの日本人が知らなかったかの国の工作活動について
日本の公安警察は結構正確につかんでいたということらしい
そして、それを題材に取り上げた逢坂氏の旺盛な取材力に驚愕するばかりだ。
彼がこの本を執筆したのは20年以上も前なのだから。
というわけで、この作品、ミステリーとしての展開の他に
別の意味で感心する再読本となりました。
それにしても、フィクションとはいえ、
かなり正確に描かれた北朝鮮の内情。
ということは、この作品ので描かれた日本の警察組織の内情も、
ある種の病院内で行われている患者への虐待も
案外、全部を作り話とは言えないモノかもしれない。
ちなみにこの百舌シリーズ、
この後「砕かれた鍵」、「よみがえる百舌」「のすりの巣」とシリーズ化されています。
1作目、「百舌の叫ぶ夜」の続編。
前作の最後から1年4ヶ月後の設定。
北朝鮮の工作員として日本に戻ってきた、暗殺者「百舌」の暗躍と、
前作同様3人の刑事が、警察内部の不正と
その背後にある巨大な権力と戦う姿を描いている。
「百舌の叫ぶ夜」の時に見られた「時間」を交錯させる構成上のトリックは使われず
正攻法の時系列で話は進む。
多くの登場人物の手の内も多く見せている。
とはいえ、
スピード感あふれる展開、
読めば読むほど味わう緊張感と臨場感は前作同様。
今回もやはり
記憶の糸をまさぐりながら、それでもドキドキと脈打ちながら読み進める。
そしてこの「幻の翼」、
10年前に読んだときには特に気に留めなかった背景に、
今回は思わずうなってしまう。
そう、北朝鮮についての描写だ。
もちろん一部マスコミは、既にかの国の「拉致の疑い」を報じていたとは思うが、
当時の日本人のほとんどが、現実的な事件として受け止めていなかった。
今では世界が知ることになった
日本人の拉致・監禁の様子を、ほとんど正確に物語の中で語っている。
「招待所」という言葉さえ本書の中で既に使われている。
当時ほとんどの日本人が知らなかったかの国の工作活動について
日本の公安警察は結構正確につかんでいたということらしい
そして、それを題材に取り上げた逢坂氏の旺盛な取材力に驚愕するばかりだ。
彼がこの本を執筆したのは20年以上も前なのだから。
というわけで、この作品、ミステリーとしての展開の他に
別の意味で感心する再読本となりました。
それにしても、フィクションとはいえ、
かなり正確に描かれた北朝鮮の内情。
ということは、この作品ので描かれた日本の警察組織の内情も、
ある種の病院内で行われている患者への虐待も
案外、全部を作り話とは言えないモノかもしれない。
ちなみにこの百舌シリーズ、
この後「砕かれた鍵」、「よみがえる百舌」「のすりの巣」とシリーズ化されています。
名前始めて聞きました
松本清張の「点と線」も殺人の舞台が福岡市だったので、地理的な楽しみも味わえました。
心に留めておくね
逢坂さんの作品はスカッとするというか、
映画で例えると、
娯楽性が強いハリウッド映画に近いです
吉田修一の「悪人」よかったですよ。
始まりが荒江交差点付近から始まるので、
福岡、佐賀、長崎あたりのひとには
土地勘を働かせやすいと思いますし。
読んだあと、
なんか、しっくりこなくて、
何日間か思い返しては咀嚼するような・・・
牛になれる本だと思います。
逢坂さんの本、読みたいリストにあげとこうっと。
(いつ読めることやら・・・)