7月28日に行なわれた東京五輪の体操男子個人総合決勝で橋本大輝が、中国のオールラウンダー肖若騰やROC(ロシアオリンピック委員会)の世界王者ニキータ・ナゴルニーとの争いを制し、88.465点で優勝を果たした。
予選を1位で通過し、正ローテーションの1班で回った橋本は、1種目の床運動では14.833点で1位と好発進。続くあん馬でも大きくしなやかな旋回を披露して15.166点と高評価を得た。
ところが、つり輪では予定していた技の認定がされずにDスコア(技の難度)を落とすと、4種目目の跳馬でもラインオーバーによる減点と、金メダルの雲行きが怪しくなる。
しかし、ここで気持ちを切らさずに臨んだ橋本は、平行棒ではEスコア(技の完成度)9.100と完璧な実施をすると、最終鉄棒を残し首位と0.467差の3位に。そして最終演技者として挑んだ鉄棒では、カッシーナやコールマンといったDスコア6.500をいとも容易くこなし、1位の座を奪い取ったのだ。
新王者の誕生には、各国メディアも熱視線を送る。英公共放送『BBC』は「彼は全てで優れているし、まだ19歳だ! なんて万能なパフォーマンスだろう。まさに世界体操の新たなスーパースターだ」と驚きを持って伝えている。
また、米スポーツ専門局『NBC Sports』は、「ナゴルニーが金メダル最有力候補だったが、ハシモトが開催国で番狂わせを演じた」と2019年の世界選手権を制していたナゴルニーを下したと報じている。
ロンドン、リオ大会と内村航平が連覇しているため、3大会連続での優勝となった日本。長年体操ニッポンを牽引してきたレジェンドの系譜を橋本が見事に受け継ぐ形となった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5a785005829c9b85b8b537607ab8b5562049ac09
体操金・橋本大輝を即座に称賛 逆転許した中国選手の拍手に反響
「五輪で1番感動したかも」
東京五輪は28日、体操男子個人総合・決勝で橋本大輝(順大)が頂点に立った。12年ロンドン、16年リオ両五輪を制した内村航平に続き、日本勢は3連覇となった。最後の鉄棒で、大逆転優勝を飾ったが、その瞬間2位となった中国選手はすぐに拍手を送っていた。このシーンがSNS上で「オリンピックで1番感動したかも」などと話題を呼んでいる。
相手を素直に称える。これもスポーツの持つ魅力だ。最後の鉄棒、橋本が会心の演技で14.933点をたたき出し、トップに立った。その瞬間、肖若騰(ショウ・ジャクトウ)はわずかに下を向いたが、すぐに顔を上げ拍手を送った。
悔しさを押し殺し、橋本を称えたシーンにSNS上のファンも感激。「オリンピックで1番感動したかも」「やられた~みたいな拍手印象に残ってる…!」「肖若騰選手が橋本大輝選手の演技後、まだスコアが出ていないのに拍手を送っていてなんか素敵だった」「頷きながら拍手してたのが印象的」「肖選手が素直に称えるのは感動的だった」などと感動が広がっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd507af0883a2261461d785399b1b1d3455de9a7