門前の小僧になりたいくらげ

学究的な空気に憧れて専門家の周りに出没しては雑感を綴るブログ。化石鉱物系がやや多し、の予定。

2017.07.26瑞浪市明世層の化石発掘

2017年09月25日 | 古生物学・地学

 岐阜県瑞浪市には届け出をすると即日発掘許可が下りる野外学習地があります。新生代第三紀、瑞浪層群の一部(約1,700万年前)の露頭があり、二枚貝や巻貝、サメの歯などの化石が取れます。子どもでも掘れるほどの固さ(柔らかさ)なので、夏休み教室などは毎年大人気のようです。

 発掘するためにまず瑞浪市化石博物館の受付で申請します。所定の書類に住所や氏名、連絡先を記入するだけで、すぐに許可証がもらえます。この手続きだけなら入館料はかかりませんが、初めての方はぜひ館内も見学して、予習してから行かれることをお勧めします。受付で野外学習地付近の地図がもらえるので、土岐川河畔まで歩いて向かいます。大人の足で15分ほどでしょうか。車は指定の場所に止めることができます。道具の貸し出しはないので、ご持参ください。

 さて、化石はあちこちに見えていますので、他の方が掘り返した後の石を拾うだけでも十分に採集できますが、今回は息子その1の自由研究用ですのでひたすら掘ります。炎天下を約2時間半、A4サイズのサンテナに3杯分ほど採集して帰途につきました。フナクイムシとその巣穴はかなり大きなものだったんですが、掘り出せずに一部のみで断念。かなり残念です。

 帰宅後クリーニングして出てきたのはウソシジミ・マテガイ・ヤマトオキシジミ・カガミガイ・タマツメタガイ・イシカゲガイ・ホタテガイ・マルフミガイ・キリガイダマシ・オオキララガイ・フナクイムシとその巣穴・植物(種類特定できず)・フジタバイ・魚の歯らしきもの(詳細不明)でした。個別にラベリングできた数の多い順にあげてみました。 自分がやったみたいな書き方ですがクリーニングおよびラベリングは全て息子その1の手によるものです。(くらげびとはクリーニングが下手なので、息子の許可がなくては触らせてもらえません。)

 なお、瑞浪化石産地は岐阜県および瑞浪市の天然記念物として保護が図られていますので、指定区域内での無断無届け発掘は禁じられています。2017年7月時点での指定区域は次のとおりです。詳しくは博物館におたしかめください。

明世町・薬師町・松ヶ瀬町全域(県指定文化財)

日吉町本郷・南垣外・宿・宿洞・半原、土岐町一日市場・木ノ暮・鶴城・桜堂・清水(市指定文化財)


参考:瑞浪市公式サイト内瑞浪市化石博物館

   瑞浪市公式サイト内野外学習地