システム担当ライブラリアンの日記

図書館システムやサービス系の話題を中心に

『情報アーキテクチャ. 第4版』(オライリー・ジャパン, 2016)

2023-04-17 22:01:50 | 本の紹介
『情報アーキテクチャ. 第4版』(オライリー・ジャパン, 2016)
ISBN:978-4873117720

Webでの情報の見せ方について、ちゃんと勉強したことがないので、手に取ってみた。500ページほどあるが、流し読み(飛ばし読み)程度にて。

●第3章、3.2 情報ニーズ
情報検索のモデルについて触れている。
「既知情報探索」「探求探索」「全数探索」。

つづく、3.3 情報探索行動では「ベリー摘みモデル」の紹介。

この辺り、同志社の授業でもう少し理解できてればなぁと。政治学の授業では「理論は、現実を見る"レンズ"です」と解説や各自の発表などもあり、まさしくその通りと思えたこともあった。
一方、図書館情報学コースの授業では、あまり説明を聞いた覚えがない(自分で読んだ本に書いていたりした記憶はあるが、クールソーの情報探索モデルでしたっけ、何かそれで現実を頼理解できる実感はないなぁ)。

●第4章 理解のためのデザイン
建物や部屋など、物理的な空間は「場所によってできること(またはできないこと)を理解するのに重要な役割を果たします」とあります。
Webやアプリの画面も同様だと説明していると理解しました。

なんとなくそうかなぁと思いつつ(例えば航空会社のサイトなら、最初に予約機能が目に入るとか)、なぜ大学のサイトは、最初に開くと色んな動画やら宣伝文句やらが目に入ってきて、いきなり迷子になりそうな感覚になることが多いのはなぜ?

●第8章 ナビゲーションシステム
Webサイトで(膨大な)内容をどう示すか。
最近だと画面上部に「グローバルナビゲーション」があったりするわけですね。諸々に詳しい同僚の口からこの言葉が出てきていたことも思い出しました。

その他の機能についても説明あり。

●第9章 検索システム
「9.1 サイトに検索は必要なのか」、これは僕もなんとなく思っていたこと。
サイト検索の機能を充実する時間とノウハウがあるかと問いかけたり。
個人の感想ですが、確かにサイト内検索をして、なんだかよく分からない結果が出たりすると、使おうというモチベーションはなくなります。

いくつかの方法について解説しているようですが、最近の大学関係のサイトにチャットのような小窓があるのも、サイト検索やナビゲーションを代替/補足する手段なのですかね。

●第10章 10.10 ファセット分類
「次世代OPAC」の文脈で初めて聞いた「ファセット」。出てきました。
当時「ファセット」の考え方がどこまで整理されていたか分かりませんが、情報系の理論としては当然のものだったかもしれません。そうでなかったとしても、それらの考えを関係者が吸収していれば「次世代OPAC」の議論ももっと普通に進んでいたかも?
僕も勉強不足だったかもしれません。反省。

●感想
本書には図書館の事例や、図書館情報学のことが結構出てきました。
結局のところ、図書館の情報(というか文献等々の情報)はWeb等を通じて見てもらったりするわけなので、こういう情報設計の知識も必要ということを再認識しました。
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