熊野古道に関する本(など)をいくつか読んだので、メモを残しておきます。
●熊野古道館にあった藤原定家日記のイラスト版
後鳥羽上皇の熊野行幸に随行した藤原定家の日記をイラストにして展示されています。
じっくり見ないところでしたが、隣の茶屋の女性が「寒くてたいへんとか書かれていて、面白い」と話されていて、写真を撮って、あとで見てみました。
結構駆け足日程だったことや、那智〜大雲取・小雲取〜本宮を1日で行ったことを確認できたり。那智〜本宮は普通なら2日間。輿に乗ってとはいえ大変。
しかも輿の中が海みたいに水浸しとは。道幅的に前後の2名で担いだ?
自分が歩いたところなら、土地勘や距離感も多少わかるので、行程をより想像できします。
平安貴族が歩いた道を今も…的な感慨は全くないですし、がけ崩れ等々でルートは変わっているでしょうが、あんな山の中に宿があったのかぁとか、峠の場所は(多分)あんまり変わってない?とか、想像するのは楽しい。
ちなみに、ハイキングルートにある王子跡の説明文は、その名前がナントカに初見とか、史料に基づいてるらしいとこがよいですね。
場所は推定とか、比定?とかのようです。鎌倉期とかの遺物が出てきたら、割とアタリ? それが王子と関係あるかは証明できない?
●「熊野古道」(小山靖憲、岩波新書、2000)
ルートガイド的な記述もありますが、歴史に関する記述もあって、興味深かったです。
「中右記」で、途中で視覚障害者に出会ったとの記述もあったと。
●「藤原定家の熊野御幸」(神坂次郎、角川ソフィア文庫、2014)
著者の創作や想像も混じっているようだが、地理関係や、定家の思い(原文の記述)は正しいのだろう。
現地展示で「船で極楽浄土を目指す…」的な記述の意味も分からず、船の復元展示も漁船の安全祈願かなぁと思っていました。けど、それは、船の中に閉じ込められた状態で、浄土があるとされる南の海に流れていくという…
めちゃ良い本とは思わないが、定家がずぶ濡れで輿に乗って越えたエリアも分かるので興味深く読める。(僕も雨の日に越えてたら、一種の追体験!? 大雨予報だったので、バスで迂回しました)
●「熊野古道を歩く」(歴史の旅)(吉川弘文館、2014)
熊野詣の歴史も解説される。大阪市内を含めた紀伊路、中辺路は、割と丁寧にルート解説や史跡の解説をしてくれている。但し、小辺路・大辺路・伊勢路は部分的な記述。
あとがきでは2011年の紀伊水害にも触れる。
総じて良い印象だし、歩く前にルートの復習をしたくなる本。
難点は、パラグラフライティングの悪例が多数。読みづらい。
●「熊野古道伊勢路を歩く」(2015、サンライズ出版)。
伊勢路の地図と、各所の短い解説あり。伊勢路の詳しめの地図があるのが良いところ。
伊勢路も通して歩くと楽しそうと思わせてくれるのが悪い!?ところ。歩きたくなる。
歴史的背景の記述は少なめ。
横書きで長辺綴じ。扱いにくい。
●「知的生活のための散歩学」(実務教育出版、1991)
特に新しい情報を得たわけではないが「そうそう歩くって楽しいね」と再確認させてくれる。花とか木々とか諸々に気付くと、歩くのがより楽しくなると。
通勤遠回りウォークで、久しぶりにもう1つ向こうの通りを歩いて、家の庭にきれいな紅葉に気付いたり。
●「高熱隧道」(吉村 昭、新潮文庫、1975)
立山や黒部ダム関係で読んだもの。
黒部ダムの下流側、現在は黒部渓谷鉄道が走る所から上流部。ダム建設のためのトンネル建設中に百数十度に達する岩盤に出くわして…
登場人物などは創作らしいが、事実経過は事実に沿っているはず(多分)。
ダムも含め、観光地での案内は、すごい工事を完遂した!的だが、劣悪な環境だけでなく、屍・血・肉片の上に築かれた結果と認識。
●熊野古道館にあった藤原定家日記のイラスト版
後鳥羽上皇の熊野行幸に随行した藤原定家の日記をイラストにして展示されています。
じっくり見ないところでしたが、隣の茶屋の女性が「寒くてたいへんとか書かれていて、面白い」と話されていて、写真を撮って、あとで見てみました。
結構駆け足日程だったことや、那智〜大雲取・小雲取〜本宮を1日で行ったことを確認できたり。那智〜本宮は普通なら2日間。輿に乗ってとはいえ大変。
しかも輿の中が海みたいに水浸しとは。道幅的に前後の2名で担いだ?
自分が歩いたところなら、土地勘や距離感も多少わかるので、行程をより想像できします。
平安貴族が歩いた道を今も…的な感慨は全くないですし、がけ崩れ等々でルートは変わっているでしょうが、あんな山の中に宿があったのかぁとか、峠の場所は(多分)あんまり変わってない?とか、想像するのは楽しい。
ちなみに、ハイキングルートにある王子跡の説明文は、その名前がナントカに初見とか、史料に基づいてるらしいとこがよいですね。
場所は推定とか、比定?とかのようです。鎌倉期とかの遺物が出てきたら、割とアタリ? それが王子と関係あるかは証明できない?
●「熊野古道」(小山靖憲、岩波新書、2000)
ルートガイド的な記述もありますが、歴史に関する記述もあって、興味深かったです。
「中右記」で、途中で視覚障害者に出会ったとの記述もあったと。
●「藤原定家の熊野御幸」(神坂次郎、角川ソフィア文庫、2014)
著者の創作や想像も混じっているようだが、地理関係や、定家の思い(原文の記述)は正しいのだろう。
現地展示で「船で極楽浄土を目指す…」的な記述の意味も分からず、船の復元展示も漁船の安全祈願かなぁと思っていました。けど、それは、船の中に閉じ込められた状態で、浄土があるとされる南の海に流れていくという…
めちゃ良い本とは思わないが、定家がずぶ濡れで輿に乗って越えたエリアも分かるので興味深く読める。(僕も雨の日に越えてたら、一種の追体験!? 大雨予報だったので、バスで迂回しました)
●「熊野古道を歩く」(歴史の旅)(吉川弘文館、2014)
熊野詣の歴史も解説される。大阪市内を含めた紀伊路、中辺路は、割と丁寧にルート解説や史跡の解説をしてくれている。但し、小辺路・大辺路・伊勢路は部分的な記述。
あとがきでは2011年の紀伊水害にも触れる。
総じて良い印象だし、歩く前にルートの復習をしたくなる本。
難点は、パラグラフライティングの悪例が多数。読みづらい。
●「熊野古道伊勢路を歩く」(2015、サンライズ出版)。
伊勢路の地図と、各所の短い解説あり。伊勢路の詳しめの地図があるのが良いところ。
伊勢路も通して歩くと楽しそうと思わせてくれるのが悪い!?ところ。歩きたくなる。
歴史的背景の記述は少なめ。
横書きで長辺綴じ。扱いにくい。
●「知的生活のための散歩学」(実務教育出版、1991)
特に新しい情報を得たわけではないが「そうそう歩くって楽しいね」と再確認させてくれる。花とか木々とか諸々に気付くと、歩くのがより楽しくなると。
通勤遠回りウォークで、久しぶりにもう1つ向こうの通りを歩いて、家の庭にきれいな紅葉に気付いたり。
●「高熱隧道」(吉村 昭、新潮文庫、1975)
立山や黒部ダム関係で読んだもの。
黒部ダムの下流側、現在は黒部渓谷鉄道が走る所から上流部。ダム建設のためのトンネル建設中に百数十度に達する岩盤に出くわして…
登場人物などは創作らしいが、事実経過は事実に沿っているはず(多分)。
ダムも含め、観光地での案内は、すごい工事を完遂した!的だが、劣悪な環境だけでなく、屍・血・肉片の上に築かれた結果と認識。
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