とね日記

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理論疫学者・西浦博の挑戦-新型コロナからいのちを守れ!

2021年01月31日 21時00分00秒 | 物理学、数学
理論疫学者・西浦博の挑戦-新型コロナからいのちを守れ!」(Kindle版

内容紹介:
厚生労働省クラスター対策班「8割おじさん」の真実。未知のウイルスとの闘い、サイエンス・コミュニケーションへの挑戦、政治家・官僚との葛藤まで、本音で語る!「科学者の社会的使命とは何か?」自らに問いながら走り抜いた半年間の記録。

2020年12月8日刊行、292ページ。

著者について:
西浦博: ウィキペディア
1977年大阪府生まれ。宮崎医科大学医学部卒業、広島大学大学院医歯薬総合研究科修了(保健学博士)。ロンドン大学、チュービンゲン大学、ユトレヒト大学、香港大学で専門研究と教育を経験。2020年8月より京都大学大学院医学研究科教授。専門は感染症数理モデルを利用した流行データの分析。厚生労働省新型コロナウイルスクラスター対策班で流行データ分析に取り組んだ。
公式ウェブサイト: https://plaza.umin.ac.jp/~infepi/hnishiura.htm
Twitter: @nishiurah

川端裕人: ウィキペディア
1964年兵庫県生まれ。東京大学教養学部卒業。ノンフィクション作品に『PTA再活用論』『我々はなぜ我々だけなのか』(科学ジャーナリスト賞、講談社科学出版賞)『科学の最前線を切りひらく! 』『動物園から未来を変える』(共著)『「色のふしぎ」と不思議な社会』など、小説作品に疫学者が主人公の『エピデミック』など、著書多数。
ブログ: https://blog.goo.ne.jp/kwbthrt


理数系書籍のレビュー記事は本書で450冊目。(著者が理系で、感染症数理モデルの専門家なので理数系書籍としておく。)

先日は「感染症の数理モデル(増補版):稲葉寿」という専門書を紹介したが、今回は数式アレルギーの人でも読める一般書を紹介する。新型コロナウィルスの感染予測は、ホットなテーマであるだけに、本書は昨年発売されて以来注目されており、今日現在のAmazonの売れ筋ランキングは、総合部門で1,474位、ノンフィクション部門で244位だ。


第3波を迎えている今、取りうる対策によって今後の東京都の日毎の感染者数の推移が1月13日の時点ではこのグラフのように予想されていた。



政府の解除目安では「50日で元通り」 西浦教授、東京都基準で試算
https://mainichi.jp/articles/20210113/k00/00m/040/330000c



その後、緊急事態宣言が発出、飲食店への時短要請が行われ、1月末の段階で東京都の日々の感染者数は収束し始めたように見える。(引用元

拡大


西浦先生の予測だと横ばいになるはずだったのだが、これはどうしてだろう?このツイートこのグラフを見ると、若者の陽性者数が減っているためだとわかるが、主に若者の検査数が減っているのだという判断もできる。また、高齢者の重症者数はほぼ高止まりしている。だから西浦先生の予測が外れたというわけではないと僕は思う。

そして医療崩壊は改善されていないこと、自宅療養者の突然死が増えていることから緊急事態宣言解除やGoToキャンペーン再開は慎重に行わなければならない。

ともかく、先ほどのシミュレーションを行なったのがこの分野の第一人者である西浦博(北大教授)で、本書の著者である。「8割おじさん」というニックネームがつけられ、新型コロナが国内で発生して以来、誰もが知っている有名人になった。数学的裏付けがある感染シミュレーションが今後の感染推移を予測するうえで重要なことは言うまでもない。

【特別寄稿】「8割おじさん」の数理モデルとその根拠---西浦博・北大教授
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/8-39.php


章立てはこのとおり。詳細目次はこの記事のいちばん下をご覧いただきたい。

はじめに 西浦博
第1章 はじまりの時
第2章 クラスターを追え!
第3章 緊急事態と科学コミュニケーション
終章 ひとときの平穏の中で
対談 新たな波に立ち向かうために―西浦博×川端裕人
あとがき 川端裕人

西浦先生は、厚生労働省、専門家会議の中のクラスター対策班に入り(正式メンバーではない)、感染者のデータをご自身の専門である感染症数理モデルの手法を駆使して分析し、政府や厚労省へ助言をするために協力された。

可能な限り正確な情報を提供し、感染を抑え込みたいと先生は奮闘されるわけであるが、これまでに経験したことがない行政組織や政治からの圧力、担当者の理解不足(学力不足?)がある交渉の場、さらに公式に社会に対して発表したところ、思わぬ反論や批判を受けるなど、学者としてのご苦労だけでないストレスとフラストレーションを抱えることになる。挙句の果てに先生は殺害予告まで受けてしまったのだ。

本書には、昨年末に中国武漢の生鮮市場で広がった新型コロナウィルスのことを知り、日本国内への感染を予測する段階から、昨年10月の第3波が始まる前、政府への助言の役割が専門家会議から分科会へと移るあたりまでの奮闘ぶりが書かれている。西浦先生はその後、京都大学に移って研究と新型コロナウィルス対策への助言を続けられている。

読み始めてすぐわかるのは、口語体で文章が書かれていること。これは西浦先生がお話になったことを共著者の川端さんが書き起こしたからだ。そして川端さんは西浦先生のお話に対し、コラムという形で説明をお書きになっている。

昨年以来、私たちの誰もがダイヤモンド・プリンセスでは実際に何が行われていたのだろう?そして厚労省や専門家会議の中では、何がどのように議論されていたのだろう?と気になっているはずだ。マスコミから伝えられていたのは、公式発表に対するリアクションばかりで、不安を募らせるのがほとんどだったからだ。

実際のところ、政府の対策は後手後手、不十分だという実感がある。だからSNSで政府への批判が集中するのは仕方がない。しかし、批判したことはすべて理にかなったことばかりなのだろうか?政府や、厚労省、専門家会議はどのような努力をしていたのだろうか?知りたいことは山ほどある。

本書は、ざっくり行ってしまえばそのような内情を暴露している本である。しかし、それは批判のための暴露ではなく、今後どのように改善していったらよいかという西浦先生の願いが込められている建設的な暴露なのだ。

先生もそうだが理系の人は、とかく分析結果や予測をそのまま伝えようとする。それは理系の学会では当然のことで、そのような習慣が科学者の身に沁みついている。

ところが、これをそのまま発表してしまうととんでもないことが起きる。ひとつめは「8割おじさん」と呼ばれるようになったゆえんの「他人との接触を8割減らす」ということを昨年4月に発表したことだ。

これは科学的には正しい。けれども公式に発表されたのは「他人との接触を7割減らす、そして極力8割減らす」という曖昧なものだった。西浦先生は「7割だと感染者数は横ばいあるいは減少はなだらかなものにとどまってしまう」と厚労省に伝えていたのだ。

けれども、この発表がされたおかげで、感染者数は減って第1波を収束させることができた。本来であれば西浦先生は賞賛されるはずだが、反対のことがおきてしまう。過度な対策がされたことで、社会活動、経済活動が抑制されてしまったと怒り出す人がでてきたからだ。その元凶が西浦先生の発言だったというのだ。

また、「感染対策を行わず、感染爆発をしてしまうと最大42万人の死者がでてきてしまう。」と西浦先生が発言したのも世間の批判を浴びた。これはシミュレーションした結果で得た数字である。

行動制限なしなら42万人死亡 クラスター班の教授試算
https://www.asahi.com/articles/ASN4H3J87N4HULBJ003.html

恐怖や不安を煽ったから批判されたのではない。結局、強い感染対策を行った結果、死者数は42万人よりはずっと少なくてすんだ。だから、西浦先生の予測は外れたと世間は反応したのである。「最大」という言葉がいつのまにか抜け落ちて、批判の矛先が西浦先生に向けられた。本来であれば死者数は予想よりずっと少なくて済んだ、とった対策は有効だったと賞賛されるべきなのだ。

科学者としての良心にもとづき、正直に発言すると、このような落とし穴があることが今回の経験を通じてわかる。理系の人はこのような傾向が強いから、特に気をつけたいと僕は思った。科学を理解していない行政や世間一般に科学的な内容を上手に伝える科学コミュニケーションのあり方は、今後取り組むべき課題であることが、本書でも強調されている。


また、僕は尾身先生についてネガティブな印象をもっていた。会見や報道を見る限り、どうみても御用学者にしか見えなかったからだ。

この点、西浦先生はまったく違うお考えをお持ちになっている。「専門家会議のリーダーが尾身先生であることは、日本にとって幸いなことだ。」と断言している。外から見ればぶれまくりの御用学者に見えても、専門家会議内部での尾身先生がまったく違うことを本書を読んで僕は知ることができた。

感染を減らすだけでなく、経済も回していかなければならない。「ブレーキを踏みながらアクセルを踏む」ようなものだ。政府からは厚労省、専門家会議に圧力がかかる。政治と行政から圧力がどのようにかかっていたかを西浦先生は本書で明かしている。「専門家会議の助言を聞いたうえで判断する」という政府の発言は、もっともらしい理由付けであるが、責任を専門家会議に押し付けているように見える。

GoToキャンペーンは前倒しで実施された。そのために政府が協力を依頼して専門家会議に加えたのが経済の専門家たちだ。ところがこの専門家たちが西浦先生が期待していたのとはまったく違っていた。メンバーに加わったのはマクロ経済学の専門家であり、国内の経済活動の情報収集や分析を行うためには、むしろミクロ経済学の知見が必要とされる。そのうえ配属されたのは定量的な計算ができない先生方だったのだ。経済的損失と感染拡大を両方とも定量的に調査、分析して初めてアクセルとブレーキのバランス、踏むタイミングを決めることができる。したがって、GoToキャンペーンの前倒しは、定量的な分析の結果にもとづいて決められたことではなかったことが本書で明かされている。

感染症の数理モデルの数学的な道具は微分方程式である。その微分方程式に肝心なのは実効再生産数Rを決定することだ。このRは1人の感染者が1日で平均何人に感染させるかという値で、Rが決まることで今後の感染者数を予測することができるようになる。そのためにはPCR検査の報告日だけでなく、発症日、そして特に感染日を知ることが重要になる。保健所での入力作業の負荷が増えるにつれて、未入力のデータが増え、分析を難しくしていたことが本書で説明されている。

また、分析のためデータは東京都から一般公開されたものも使用する。このデータを使って分析した結果やその根拠を発表するときだ。一般公開されているデータであるにもかかわらず、そして2次加工したデータであっても公式の場で使用するときは東京都の許可が必要になるのである。その許可が下りずに、西浦先生は分析内容の正当性を示すことができなかった。

国内での感染が始まったばかりの頃の分析には、統計学が必要になる。感染者数が少ないうちは特に推定値に誤差が生じるからだ。ダイヤモンド・プリンセス内の感染者数の分析、国内での市中感染者数の推計に統計学がどのように活用されていたかが本書で説明されている。

さて、ワクチンについてだが、医療従事者と高齢者を優先的に接種することが決まっている。これは海外でも同じだそうだ。この優先順位について僕は疑問をもったことがある。感染予防のためのワクチンは感染拡大の要因となる若い世代から接種したほうがよいと思ったからだ。

本書にはワクチン接種の優先順位についても「対談 新たな波に立ち向かうために―西浦博×川端裕人」のところに書かれていた。第1波のときのように感染が若い世代に広がっているときは若い世代の接種を優先しがほうがよいし、第2波のケースでは高齢者の接種を優先したほうがよいことを西浦先生は述べている。しかし、最終的には医療従事者と高齢者を優先的に接種するのが正しいと結論付けていた。


どのような雰囲気の本なのか、最後に本書からの引用を載せておく。ぜひお読みになっていただきたい。

(以下、本文より)
・・・川名先生から、ぽんとメールが届いたんです。僕が頑張っているのを川名先生は分かっているし支持していると。そして「西浦さんが発信する情報は専門家会議のクレジットですから」とまでおっしゃってくれました。つらい時には1人このメールを見て泣いたこともあります。
 僕自身が折れると終わりだから、科学者は勇気を持って科学的事実を正確に伝えるのが間違っていないのなら、頑張らないといけないし、これはまだ第1波だから序の口だと思って、継続して頑張ってみようと、心新たにできました。感染症の数理モデルで定量的なものだったら、あるいは、データ分析をさせたら、日本では自分の右に出る者はいないだろうと自分自身を鼓舞します。ニコニコ生放送で何万人というような人が参加する中でプレゼンをするわけですが、自信を持ってやろうと決意しました。僕がこけると、感染症数理モデルをやっている同志や研究室の弟子たちがこける。僕がここで敗けたり折れたりするわけにはいかないのです。

・・・僕には脅迫状が届き、生まれて初めて殺害予告を受けました。一番緊迫した頃には、厚労省と新橋のビジネスホテルの間を歩くだけなのに警察の方に護衛してもらったことすらありました。

・・・厚労省とも仲違いしそうな時、尾身先生がテーブルをたたきながら、先生より若い我々専門家全員を叱るように仰ったんです。
「厚労省がちびちび書き換えるとか、そんなしょうもない話はどうだっていいんだ。責任取れと言われるんだったら俺が取るぞ。お前たちはそんなもんなのか」「今は流行しているんだから、流行を止めるんでしょうが。お礼参りは終わったらちゃんとやるから、今はとにかく流行を止めるぞ」と言いながら、目に涙をためてみんなをいさめてくれたことがありました。


以下は、西浦先生が分析に使用された数理モデルを解説しているページだ。数学が得意な方はお読みいただきたい。西浦先生による解説を読めるほか、感染シミュレーションを行うことができる。

感染症数理モデル;Sequential SEIR model
https://biostat-hokudai.jp/seirmodel/

SEIR モデル シミュレータ
https://covid19-seir-model.netlify.app/

新型コロナウイルス各国施策分析レポート4:SEIRモデルによる各国施策の分析
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20200424.html

Shiny で SEIR モデルを表示する
https://qiita.com/ekzemplaro/items/51b96c09c9374f69c2b7

感染症流行を予測する数理モデル SIR|微分方程式によるシミュレーション
(SIRモデルはシーケンシャルSEIRモデルよりも初歩的、単純なモデルで1927年、生化学者ケルマック(1898-1970)と軍医・疫学者マッケンドリック(1876-1943)によって発表された。)
https://club.informatix.co.jp/?p=140


関連動画:

以下は、本書で解説されている公式の会見、勉強会の動画である。

北大・西浦教授「8割接触削減」評価の根拠について説明(2020年4月24日)
YouTubeで再生


緊急勉強会 北大の西浦教授に実効再生産数(Rt)を使ったコロナ対策について聞く(2020年5月12日)
YouTubeで再生



関連記事:

発売情報:感染症の数理モデル(増補版):稲葉寿
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/6975897873712a3ea674752a20adba8a


メルマガを書いています。(目次一覧


 

 


理論疫学者・西浦博の挑戦-新型コロナからいのちを守れ!」(Kindle版


はじめに 西浦博

第1章 はじまりの時

プロローグ 武漢の生鮮市場から解き放たれたもの

- ダイヤモンド・プリンセス部屋にて
感染症の数理モデルという研究分野/最初の数百人を徹底的に分析するFF100のキックオフ/大臣との面会、そのまま”ダイヤモンド・プリンセス部屋”へ/下船オペレーションの始まり/ダイヤモンド・プリンセスを分析する/カーニバル社を訪ねる/大臣から電話がかかってくる/緊急対応センターを作ろう!

 コラム
 ■ AMEDの研究費
 ■ ダイヤモンド・プリンセス
 ■ 専門家会議(とクラスター対策班)

- クラスター対策班ができた!
家庭が大変なことになった/マニラに行かなければならなかった/厚労省のビルでやるのがいいのか/日本で初めて数理モデルが信頼を得た/王将の儀式

 コラム
 ■ クラスター対策班のメンバーたち

- クラスターの共通項を探る「3密」の誕生
「おかしいな、おかしいな」と押谷先生が言う/シンガポールや香港のデータ/もわっとしている?締め切った空間?/「3密」の誕生/このまま制御できるのか

 コラム
 ■ 再生産数Rと二次感染の分散の大きさ
 ■ 西浦研究室の論文

第2章 クラスターを追え!

- 北海道が危ない!
いきなりたちはだかった壁/北海道で940人がすでに感染の可能性/独自の緊急事態宣言へ/道知事に会う/データ入力が限界に~ボランティア版の誕生

 コラム
 ■ FETP
 
- オーバーシュートの危機が迫りくる―コミュニケーション問題の始まり
イタリアの衝撃/クラスター対策への批判が高まる/脇田座長の単独会見/国際協力ボランティアの知られざる「帰国オペレーション」/イベントの自粛要請が解除される/オーバーシュートの誕生/病床が足りなくなる!/父権主義か、意思決定支援か/3連休、お花見、ツイッター/NHKはとりあげてくれない/医師に訴える

 コラム
 ■ 日本独特のクラスター対策
 ■ 3月19日の専門家会議
 ■ コロナ専門家有志の会
 
- 東京、大阪、そして夜間の休業要請へ
モバイル空間統計から東京と大阪の危機を知る/必要な病床数予測を伝える/大阪は大きく反応する/東京都とは壮大なやりとり/「PCR検査が少ない!」の大合唱/都内でリンクが追えなくなる/「先生がこれを発表してくれますか?」/夜間の外出自粛へ

 コラム
 ■ 数理モデルの予測とコミュニケーションのむずかしさ
 ■ 志村けんの死

第3章 緊急事態と科学コミュニケーション

- 病院クラスターが止まらない
クラスター対策と緊急事態の分水嶺/押谷先生が炎のように/第二のダイヤモンド・プリンセス?/ノーマークの病院にも広がる/東京都医師会に突撃してお願いする

- 緊急事態宣言の舞台裏で、科学コミュニケーションの場が準備される
専門家有志の会でのコミュニケーション/リアルタイム予測で情報を伝える/パニックを起こさないために/メディア勉強会の始まり/クラスター対策班が「声」を持った

 コラム
 ■ メディア勉強会とネットでの発信をめぐって
 
- 8割と42万人
最低7割、極力8割/「42万人」という被害想定/「重たい風邪」ではない/ピュアにやりすぎている/励ましのメッセージと科学顧問

 コラム
 ■ 西浦の乱
 ■ 科学コミュニケーションへの努力
 
- ニコニコ生放送で実効再生算数ナイト
「西浦さん、大丈夫ですか?」/実効再生産数Rについてならすぐ話せます/物理学者たちのモデルを見る/データに限界があった/感染時刻を逆計算していた/川名先生のメール。勇気をもってニコニコ生放送へ

 コラム
 ■ 3万2000人の夜
 
- 「経済の専門家はいないんですよ」と尾身先生は言う~経済と科学の二項対立
「とにかく解除したい」というプレッシャー/経済と流行対策の二項対立/政治家は責任を取りたがらない/一線を越えないポリシー/経済対策の大臣が感染症対策をするおかしさ/経済の専門家が来たものの...

 コラム
 ■ 感染症、経済、差別。そしてメディアにできること
 
- 専門家会議が卒論を書いた~科学者から政治家へのフィードバック
尾身先生が目に涙をためてテーブルを叩く/尾身先生のこと/日本記者クラブでの「卒論」発表/一つの区切り

 コラム
 ■ 卒業会見と新たな体制
 
終章 ひとときの平穏の中で
日常が戻ってくる、移動が再開する/国境があぶない、再び/「接触削減は必要なかった論」が台頭する/えぐいくらいの研究を

 コラム
 ■ ふたたび研究を推し進める~注目すべき4つの論点
 
対談 新たな波に立ち向かうために―西浦博×川端裕人

あとがき 川端裕人

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