
「開平はん」に4,096を置いたところ
[English]
前回の理論編に続き、今回から算盤での開平の手順を解説する。今回は倍根法で、根が2桁になる場合のうち基礎的な例である。
開平(平方根):倍根法(2商法)、倍根法別法、半九九法、半九九法別法、乗減法、定数法(折衷法) 、過大数開平、省略開平など
算盤による4,096の2乗根の解法(答は64)
第1群の数とは平方根を求める数を2桁ずつ区切り、いちばん大きい(いちばん左)の2桁のことである。群の数が根の桁数となる。
4,096 -> (40|96) : 40が第1群の数、根の桁数は2

手順1:4096を置く。第1群は40。

手順2:40以下の平方数は36=6x6。6を初根としてCに立てる。

手順3:6の平方を第1群の40から引く。40-36=4となる。: -a^2

手順4:初根6の2倍の12をABに置き、倍根とする。

手順5:496を12で割り、商4を得て割止め、この商4を次根とする。: ÷2a

手順6:4x12=48を49から引く。つまり商と倍根の積を引く。: -2ab

手順7:4の平方=16を第2群の16から引く。: -b^2

手順8:根は64と求まる。

最終状態: 答 64
珠の状態推移を表にすると次のようになる。(クリックで拡大)

同じ問題の半九九法での解法と比べてみてほしい。
第8回も倍根法による開平だが、もう少し難しい例をとりあげる。
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