BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

外延的意味

2021-12-01 | 日本語学21

内包的意味・外延的意味 connotative meaning・denotative meaning
論理学で、概念が適用される事物の集合
〔論〕ある概念の適用されるべき事物の範囲

内包的意味・外延的意味 connotative meaning・denotative meaning
 [ I ] 言語学,言語心理学においては, 外延的意味は,文脈や状況から独立した概念的,辞書的,明示的意味を指す。たとえば,「母」は,{女性,一世代上,直系,..}という意味特徴からなる。内包的意味は情緒的(affective),連想的,含意的,暗示的意味であり,言語文化,個人のイメージや経験に依拠する。たとえば,「母」に対して,{やさしい,愛情深い,...}等の意味特徴があるが,必要不可欠の特徴ではない。しかし,「母のような愛」といった比喩表現は内包的意味に依拠する。外延的意味は分類法,内包的意味はセマンティック・ディファレンシャル法,連想法で測定できる。
 [Ⅱ] 論理学,認知心理学においては,外延は,概念に包括される指示対象を指す。したがって,内包によって決定される。一方,内包は概念内容を指す。外延から共通性を帰納することによって決定される。たとえば,「哺乳類」の外延は{ヒト,ウマ,...}などの個々の事例,内包は{胎生,肺呼吸,...}などの定義的(defining)あるいは特徴的(charactaristic)特徴である。
→概念,意味,セマンティック・ディファレンシャル(法)

内包的意味・外延的意味 - 教育認知心理学講座http://cogpsy.educ.kyoto-u.ac.jp › keyword › jisho3

ウイキペディアに次のように説明している。
>内包と外延
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
>内包(Intension)はある概念がもつ共通な性質のことを指し、外延(extension)は具体的にどんなものがあるかを指すものである。これらは互いに対義語の関係をもつ。
この対義語の関係を持つという説明がよくない。誤解を生じてしまう。

内包と外延と、その関係は次のように述べられるようである。
>内包が 増えれば対応する 外延が減少する。こ れ を 「内包 と外延の 反比例の 法則」 とい う [注 13]。例 えば、「家」 の 内包 である 「文化的生活を営む 施設」 お よび 「人 が住む施設」 の うち 、「人 が住 む施設」 を削 除 す る と、人 が そ こ に 住 み 着 い て い な くて も文 化 的な生 活 が営 め る施 設で あ れ ば良 い こ とか ら、外延 に
「宿泊施設」 等が追加 され る。 逆に 、「家」 の 内包 に 「集合住宅 」を追加す る と、外延の 「一戸建て 住宅」 お よ び 「遊牧民の テ ント」 は該当 しなくな り、外延が 「マ ン シ ョ ン 」 だけ に な る。
13)仲本章夫著 :形式論理学入門 ,創風社 ,26 −44 ,1987
>こ こ で の定義 とは 対象の 本質的属性に 関す る 命題の こ と とする [注 6、12]。本質的属性 とは事物 に 固有の 性質、命題 とは意味に 不明瞭な所 が無い 文章の こ とで ある [注 6、12 ]。前項よ り、事物の 本質的属性 は事物の 内包 と同義で ある こ とか ら、定義は 対象の全 ての 内包 を 明 らか に す る こ と と換言 で き る。そ の ため 、ある定 義 の 内包 全 て に対 応 す る外 延 は 一つ で な けれ ば な らな い 。あ る概念の 定義を行 う時 は 、内包 と外延の 反比例の 法則に 基づき 、内包 を増や して対 応 す る外延が 一つ に な るよ うに す る 。 この 時、定義 され る 概念 と外延 は 同じ に なる 。 例 え ば、「家」 の定義を行 う際に は 、「家」 の 内包を 全て 明ら か に す る。「家」 の内包に は、「人 々 が生活を営 む」 「何 らか の意味 で 文化 的な 生活を営む 」 「施設」 等があ る が、こ の う ち、例 えば 「人 々 が生活を営む 」 だけ で は、外延が 「街」、「学校」、「会社」・・等と多様 とな り、こ れ だ け で は 「家」 に 固有 の 定 義 と して 成立 しない 。そ こ で 、内包 を増や し て 行 く と、最終的に 外延が 「家」 だ け にな る 。 こ の 時の 内包を 総括 し た も の が 、「家」 の 定義で あ る 。

デザイン - J-Stagehttps://www.jstage.jst.go.jp › article › jssdj › _pdf › -char
る定 義の 内包全てに対応す る外延は一つ で なけれ ばならない 。 ある概念の 定義を行 う時は、内包 と外延の 反比例の 法則に 基づ. き、内包を増や して対応する ...

上記引用のように、内包と外延は反比例することについて、概念の定義づけで説明される。




内包的意味・外延的意味 connotative meaning・denotative meaning
2020-12-24 | 日本語意味



論理学 - 12 ページ - Google ブック検索結果https://books.google.co.jp › books
小林 利裕, ‎寺中 平治, ‎米津 克夫 · 1997 · ‎Philosophy
外延は抽象される個別の概念と,抽象して成立する概念との間の関係である.内包と外延の関係として「内包と外延の反比例の法則 law of inverse variation of intention ...


精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典
はん‐ぴれい【反比例】
〔名〕 二つの量の間の関係の一つ。ともに関係しながら変化する二つの量xとyがあって、xが2倍、3倍、…になるにつれて、yが1⁄2倍、1⁄3倍、…になるとき、xとyは反比例するという。逆比例。比喩的に、物事の一方が増すにつれて、他方が減る関係などにもいう。
*教育学(1882)〈伊沢修二〉二「内包と外延とは、常に反比例をなす」
*吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九「あばたの衰退は人口の増殖と反比例して近き将来には全く其迹を絶つに至るだらう」


論理学的概念としては,(1) 認識がそれに適用さるべき対象の集合。その場合,概念の外延と命題の外延とがあり,前者の場合はその概念を満足する個体の集合をいうが,伝統的論理学では概念に対してのみ外延を定義した。しかしフレーゲに始る新しい意味論においては命題の外延を考え,その際,命題の真理値がその外延となる。 (2) 論理的操作において考えられた対象ないし個別の集合,つまり命題における賓辞 (ひんじ) の外延は,その命題の外延の全体の一部にすぎない。 (3) ある命題が,単数 (集合的な場合も含めて) 命題か,複数命題かでもつ特徴。もしその命題が複数,ないし集合的な命題であれば,その命題は多かれ少なかれ,一般的な命題であると考えられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


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