BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

言語記号と漢字

2022-01-19 | 日本語学21

にほん と発音して、二本 日本 と意味を思い浮かべると、日本語は漢字を書いてみて、これはいわゆる同音異義語である。
nihon と書いているが、中古時代の fon となると、nippon と発音する類推ができる。日字は、にち であるから、につ の発音を連想し、唇音は強く破裂して、ぽん とするのが言いやすい。
そうすると、発音によって意味をとらえる言語記号におきかえてかんがえると、難しい用語の聴覚映像では、音韻表記で /nihon/ となる。その概念にあるのは、そこに漢字表記された文字があるとすると、2通りのものが浮かんでくる。
にほん と言ってみて、日本にするためには、にっぽん と言い換えればわかりよい。
言語記号とは、概念のところに漢字表記をすると、わかりよいようなことになる。実際、そのように説明にして、書きこんだようである。/arbor/ に、その上には、樹字を置き、「樹」とした。講義では実際には楕円だけを書いたというノートもあって、恣意を示す矢印は示されたものか、講義内容の聞き取りであるから、そう話していれば東洋の言語に見る漢字をとらえていたのだろう。
言語記号と記号と、そこにまた記号素というふうに、翻訳の概念が出入りして、ソシュールの用語、マルティネの二重分節の分析、これはよく理解を分けることになる。




世界大百科事典内の記号素の言及
【二重分節】より
…人間の限られた記憶力に可能なのは,多数とはいっても数の知れた意味の切片であり,人間はその数千から数万の刈りよい意味の切片を組み合わせて,無限の多様性をもつ〈せりふ〉をつくり出す。こうして一つ一つの〈せりふ〉(〈発話〉〈文〉)はごく小さな意味の切片(〈記号素monème〉)に分節され,その切片の認知と,切片の組合せ方の認知とによって内容が決まることになる。この分節が〈第一次分節〉といわれるものである。…
※「記号素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

にほんご表現のページ
日本語学の簡易用語集

記号(きごう)sign
《意味するもの》と《意味されるもの》との関係体。例えば、テーブルの上にオレンジがあるとする。このとき、テーブルの上のオレンジは単に存在するだけでなく、記号でもある。つまり、《意味するもの》としての〈オレンジ〉は、〈果汁が多く渇きをいやす〉という《意味されるもの》をあらわすと考えられる。
言語記号に同じ。

言語記号(げんごきごう)language sign/linguistic symbol
シーニュのこと。ソシュールの用語。
言語として用いられる記号のこと。

記号素(きごうそ)moneme
形態と意味とをそなえた、メッセージ構成上の最小有意味単位。マルチネの用語。形態素とほぼ同義。語と異なり、置換によって与えられる客観的な単位と主張される。語彙項目に属する語彙素と、文法項目に属する形態素2とに下位区分される。

語彙素(ごいそ)lexeme
語彙項目3に属し・文法項目に属さない記号素のこと。マルチネの用語。他方、文法項目を為す記号素は形態素2と呼ばれる。なお、語彙項目と文法項目の両方に属する記号素は形態素2に分類される。







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