おぐりクリニック

眼科、アレルギー科、漢方外来

何故、滋賀県湖北地方に落屑症候群が多いのか?

2024-10-23 | 日記
前々回は落屑症候群についてお伝えさせていただきました。
 
その原因をお伝えする前に、「結膜結石 (けつまくけっせき)」のお話をさせてください。
 
結膜結石とは、何らかの原因で慢性の結膜炎が生じており結膜の中で分泌液が固まり黄色い小石になるような状態です。下の写真をご参照ください。
 
 
人によっては10個以上できる人もいます。
症状は、ゴロゴロとした異物感や痛み、充血など様々です。
結石は自然に結末から脱落することがありますが、痛みが強くて2〜3日様子を見ても治らない場合は露出した結石を取り除くのが最善の方法です。


結膜結石の症状

結膜結石の症状は、まぶたの裏側に小さく白いかたい石ができることによるものです。
奥にある場合は、特に影響があるということは無いですが、表面に出てきた場合には、角膜がこすられることになり、ゴロゴロといった異物感が出てしまいます。
また、角膜の上皮に傷がついてしまった場合には、痛みのあまり目を開けることができなくなり、充血してしまうこともあります。


原因

結膜結石とは結膜の中で分泌液が固まり砂粒状斑点ができる病気で感染やドライアイ、アレルギーなどが原因で起きます。
症状は表面に出てくると異物感が出てきたり、痛みで目が開けられなくなったり、充血したりします。
 

結膜結石の検査と診断

結膜結石の治療は、一般的にはアレルギーやドライアイに対して目薬による治療で対応します。
点眼で直接なくなるわけではありません。
結膜結石の増悪を抑えることが主体となります。
まず、自然に結石が脱落することがあるので、2、3日経過観察を行います。
経過観察を行った後、自然に結石が脱落しなかった場合には痛みなどの症状が改善しなければ手術的に摘出します。

石ができる原因の一つとして、慢性結膜炎すなわち慢性の血液の炎症があります。
瞼にできるということは、血液でつながっている身体のあちこちに同様の症状が発症する、その先行サインとも言えます。
結膜結石が出ているということは、胆石、腎臓結石、等が既に体内にできているかもしれません。
 

水の問題

滋賀県湖北地方では結膜結石のみならず、様々な石が体内にできている患者さんが多いと言われています。
偽落屑症候群が何故、滋賀県湖北地方で多いと言われるのか。
もうお気づきになったかと思います。
地域で共用している "水” が大きな原因の一つなのでしょう。
この地域の水が汚染されていることは、新聞でも報道されています。
 
 
結石や偽落屑症候群と診断された方は方は、飲料水、食事を作る際に、できるだけ不純物のない蒸留水で身体に余分なものが入ることをお勧めしたいと思います。
 
(関連コラム → 湖北地方の水の問題 )
 

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オルソケラトロジー価格更新

2024-10-22 | 日記

令和7年1月よりオルソケラトロジー治療費用を改訂いたします。

未成年の近視による視力低下が世界的に問題となっています。
過去のブログでも近視の進行問題を取り上げさせていただきました。

近視治療としてご好評をいただいいている
オルソケラトロジー(視力回復コンタクト)
の治療費用を令和7年1月より改訂させていただきます。

現在の費用、片眼 66,000円から、71,500円(ともに税込)となります。

ご理解の程、宜しくお願い致します。

詳細やご予約に関しては当院スタッフへお尋ねください。

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滋賀県湖北地方に多い落屑症候群

2024-10-03 | 日記
落屑症候群(らくせつしょうこうぐん)という疾患を聞いたことがありますか?
偽落屑症候群(ぎらくせつしょうこうぐん)とも呼ばれます。
 
瞳孔縁や水晶体表面に白い沈着物が粉状~膜状に付着している状態をいいます。
Exfoliation syndrome(落屑症候群)は,白い繊維状でアミロイド様の偽落屑物質(PE)が,虹彩瞳孔縁や水晶体前面,Zinn小帯,隅角,毛様体などのほか角膜内皮や結膜内に蓄積し,沈着する結合組織疾患です。
 
このPEはさまざまな眼組織だけでなく,皮膚,外眼筋,心臓,肺,腎臓,胆嚢などの間質,髄膜,血管内壁など全身で検出されることから,現在では落屑症候群は全身性疾患と考えられています

下の写真は、落屑症候群の眼球で、瞳孔の縁に白くフケ状の物質が認められます。左の写真では水晶体前面の白い沈着物も明瞭に分かります。
(Revew of Ophtalmology より転載)

落屑症候群は、病気というより体質と捉えている医師も多いです。
これをお持ちの方は、そうでない方よりも、高眼圧症、緑内障、白内障に明らかになりやすい体質があります。

高齢になればなるほど、この症候群になりやすく、80歳以上では5〜10%でみられますが、50歳以下ではまれで、特に30歳以下では皆無です。また、この症候群になると、散眼(点眼薬で瞳を大きくさせること)しづらくなり、チン氏帯(水晶体の支持組織)も弱くなりがちですので、白内障手術が少しずつ難しくなっていきます。

落屑症候群だけでは何の自覚症状もなく視力も視野も正常ですので、他の疾患でたまたま眼科を受診した時や、人間ドックの眼科検診で発見されます。
 
落屑症候群と言われても、治療の必要はないと言われることが多いですが、滋賀県湖北地方には本症以外にも、結膜結石、尿路結石、胆石など、いわゆる「石ができやすい人」が多いことが知られています。

また、偽落屑症候群では、通常より少し早めの白内障手術を検討される方が、その方の将来を考えるとより安全と言えます。
白内障の早期発見・早期治療も重要です。
 
これらは同じ身体を流れる『血液』からの生成物質という点で共通原因があると考えるべきです。
特に地域で共有している「飲料水」に私は注目しています。
 
次回は、何故、この「偽落屑」が湖北地方の人に多いのかを解説させていただきます。
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