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暮 楽 花 人 の 風

  ★暮らし・花とハーブと手作りを楽しむ★手作り工房「暮楽花人の風」のスタッフがお届けします。

触れるということ

2007-07-26 11:27:41 | クラフト
少し前のNHKプロフェッショナル。「鬼師」をご覧になったでしょうか?

「鬼師」とは、鬼瓦を専門に作る瓦職人のことで、出演された美濃邊さんは、

南禅寺三門・西本願寺など数々の歴史的建造物の鬼瓦だけでなく、

近くは小田原城銅門の鬼瓦も手がけています。

以前、別の鬼師の製作過程を追った映像を見たことがあり、その仕事ぶりに憧れていました。

今回は番組の性格上、制作の技術的な部分を追うよりも、その精神的な部分にスポットが当たっていたようです。

中でも印象に残ったのは、「触れるということの大切さ」

美濃邊さんの仕事の多くは、100年以上前に作られた鬼瓦を屋根からおろし、

それと同じものを作って、また元の屋根に戻すというものです。

単に形を模倣するだけでなく、その魂も写しとる。そのためには、触れることが大切だと。

人が指から得ることのできる情報って、思ったよりたくさんあるみたいです。

美濃邊さんは、それを「指力」と言っていました。

私の拙い経験でも、目で見て判らないくらいの凹凸を、指先で触って確認することがあります。

番組のキャスター・茂木健一郎さんによると、

 受け身で「見る」感覚性学習だけでなく、

      能動的に行為する運動性学習で、初めてわかることがある。

とか。

さすが、「クオリア(感覚質)」を手がかりに、脳と心の謎に挑む新進気鋭の脳科学者 の

説明はちょっと難しい・・・

とにかく、指で触れることは、気持ちに触れる・魂に触れる・命に触れる、に

つながっていくものなんじゃないかと・・・

番組を見て、そんなふうに感じました。

ハーブガーデンに下りて、ハーブの葉に触れてみると、香りがたつだけじゃなく、

その命に触れることができるのかもしれませんね。

そして、指先を使っていろいろな物を作ることは、夏休み中の子供たちはもちろん、

忙しい日常に追われている大人たちにとっても、頭と感性を刺激する「魂の時間」を

プレゼントしてくれるのかもしれないなぁ、とも感じました。

そんなお手伝いをしていきたいと思っています。


     おまけの写真 河原の花たち 


  

  待宵草                 野甘草


          

             河原ナデシコ