布団天国

早起きは
苦手 霜降る
朝はなお

冬の陽光うららかに

裾伸ばし
耳納連山
眠りをり

腕伸ばし
木立連なり
冬ざるる

一年で一番寒い日

大寒の
山の頂
薄化粧

小さな春

日脚伸ぶ
稽古帰りの
明るき声

雪の日

子とかるた
心穏やかなる
家居

追憶（底冷えの日、寂しさ込み上げて）

独り言
母に繰り言
雪降れり

幻冬の光
雲間にありて淡し

真冬に咲く花

寒椿
紅を濃くする
日差しあり

娘一家の新年挨拶

一月や
かかと揃えて
靴を脱ぐ

光の中のおさな子

オアシスは
母の懐
冬日和

もの皆憩えるしじまの中に

行く年や
店の灯消えて
星あかり

凍空よ
歩いて居れば
心足り

我が胸の
母と共に
去年今年