神迎う 怪しき今朝の 空模様
灯籠の 出番無くす 寒雨無情
土砂降りの 雨は清めか 神迎え
堂籠りとは、鎮守社の境内で、火を焚き、出雲大社に集まっていた、氏神さまを出迎える行事。
毎年11月の最後の日に行われる。
筑後地方では、我が地域だけではなく、割とあちこちであるらしい。
今年は、初めての試みで、神社へ向かう道の両端に、子どもたちが和紙に描いた絵を貼った灯籠を、並べるという。
10月末から、我が孫たちにも、じいじからの依頼で、灯籠の絵を描くことになった。
当初ぐずぐずと、あまりやる気もなかった孫たちだったが、11月に入り、締め切りが迫ると俄然、やる気を出し二人で描きはじめた。
ドラえもんと、すみっコぐらし(笑)
じいじ絶賛の、その絵は地区の役員さん達が、灯籠に貼り仕上げ、地区公民館の舞台隅に並べられ、出番を待っていた。
孫達は、この日を楽しみにしていたようだ。
薄暗くなり始めた道沿いに並ぶ、自分たちが描いた絵の灯籠、中に設置した蝋燭に火が灯り、幻想的なその景色を見るのを。
特に小三の孫娘は、ばあば、学校から帰ったらすぐ行こうね!もうご飯なんか、なんでもいいよ。カレーでいいよっ。と、この子なりのシミュレーションをたて楽しみにしていた。
ところが、二、三日前の天気予報で、30日は、午後から100%の雨、となっている。
それでも外れる可能性もあるし、夕方だけでも、並べられれば…。
願いは虚しく。
朝は、ぎりぎりの薄曇り。でも予報は変わることはなかった。間違いなく雨は降るだろう。
小三の落胆と言ったら…。
灯籠の写真は、撮ってくるからね、と登校する孫娘に言い、見送る。
夫も、写真を撮ってやらなきゃな、と地区公民館に、お昼過ぎ二人で出かける。
公民館の大広間の舞台から、孫たちの灯籠をおろして、激写した。
やれやれ可哀想。あんなに楽しみにしていたのに。
撮り終わり、夫が元の場所に灯籠を戻して、公民館を出た時、もう雨は本降りになっていた。
予報通りの、冬の嵐。風雨ともに強い。時々雷もなったが、孫たちの下校時は、小康状態。
夕方からはまた、雨、風強くなって来た。
孫娘は、写メを見て一応満足したよう。
「来年もあるからね。」と潔い。
こんな天気でも、やはり神社の行事は欠かせない。
堂籠りの儀式は、予定通り行われたよう。
我が家の庭から、神社の火がうっすらと見えた。