しまぬきを温めて 丹波布を織る

丹波の山奥、昔々の織物を温め(おさらいするの意味)ていきたいおばちゃんの織り物語

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みんなで作る

2012年02月28日 20時41分53秒 | 作業
今日は丹波布伝承館にて

丹波布保存会 丹波布技術者協会の

小物作り講習会がありました。

協会員の中の洋裁の名人と

レザークラフトの名人とに教えて貰い

おしゃべりしながら作っています。



ちょっとしたコツがあるのね。

皆さん、かわいいのが完成しました。



キーホルダーですよ。

終わった後、みんなで、お茶しましたの。

もうすぐ、おひな祭りなので、

おいしい和菓子が!



食べるのもったいないとか言って・・・おほほ、

3口で食べちゃった!

また、時々、いろいろな講習会を開く予定です。

協会員の皆さん!ブログ見てたら来て!

他も織ります

2012年02月24日 09時40分17秒 | 織り

丹波布が中心ですが、

前回書いたように、自分用には

自由に織りたいです。



経糸が木綿手紬糸、緯糸が全て染色つまみ糸(太いの)

片羽といって、筬の一羽に糸一本ずつ入れた経糸に

緯糸を透かしつつ織りました。

使ってみると、絹の柔らかさと、木綿のさらっと感で

とっても、心地よいので、

(残り2枚は販売用にと思っていたのに)

みんな、私用に残しています。


また、時間があれば、織りたいですね。




これは、経糸250本で、小物用(小銭入れや、テーブルセンター)

に織りましたが、一応丹波布です。

緯につまみ糸も入っていますが、

ランダムに入れてますので、当たりはずれがあります。ふふ。


まだまだ先です

2012年02月22日 21時15分53秒 | 織り

今日、6枚目の「新聞」が落ちました。

新聞の長さが81,2㎝、あと、千切り一巻きが25,6㎝。

新聞が一枚落ちたら1㍍くらい織れた計算です。

やれやれ、織り上がりはまだまだ先です。

これから、最後の3㍍ぐらいまでが織りがしんどい時。



経(たて)の糸で白く見えるのはベージュです。

丹波布では木綿の生成糸は使いません。

これも栗の皮で浸透剤なしで、2回ほど染めています。

ところが、緯に入れる「つまみ(きぬ)糸」は

生成のまま、染めずに使います。

「しまぬき」では染めたつまみ糸もあったようですが、

丹波布として市場へはだせません。


木綿中心の手紬の糸の着物は、これがまた、

「どすこい!」とお腹をたたきたくなるので、

自分の着物にする布はつまみ糸を多く使ったりして

出来るだけ軽くやわらかく織ります。


もっとも、細くて軽い糸を紡いで、十算(とよみ)で織れば、

着尺も売り物として・・・

そのうち、やってみるべ。




私の職業は?

2012年02月18日 21時26分23秒 | 資料
夫は私たちのことを「丹波布の作家」といいます。

私はプロフィールに「丹波布工人」と書きました。

何故かと言いますと



昭和57年の「丹波布技術保存会会則」に



ほら、本会は工人をもって組織し・・・と書いてあるでしょ

なーんか、かっこいいな、と思ったのよ。

で、それからは、職業の欄に「工人」と書くことにしたんです。

しかしながら・・「工人」って・・・





柳宗悦氏の『民芸の趣旨』には・・・

個人作家は民芸に方向を与える手本になり僧侶で、職人は平信徒であっていいので、これらの結合が大事・・・・

職人なのかなあ

うーーん、よけい、わからなくなった!



辞書には「工人」・・中国の工員、職工
    「職人」・・手先の技で物をつくる職業の人
    「作家」・・芸術作品を作る人
             
まいった!工人がちょっと違う・・・

どなたか、我々の職業の名前を教えてくださいませんか

夫は「自分の意志で自分の手で作品を作るのは作家だ!」といいます。

でもお、芸術作品まではまだまだ無理!






すすまなーい!

2012年02月17日 21時56分28秒 | 日記
今回の緯のしま(貫・ぬき)は7センチで一模様です。

丁寧に織りたいので、無理せずに

一模様で巻き取っています。 ああ!めんどくさい!

その上、集中力も体力も無くなっているため、

一日四模様ほどが精一杯!

あれー、たった、28センチかいな。

いつになったら、織り上がる事やら・・・


昨日の私の歴史がこれです。


これは、反物以外の縞


カタログハウスに出した鞄用の布もあった。



この号にまぼろしの布って載ってるよ


これは、温故知新、しまぬきや復興縞の再現柄


これが、着尺の縞

次が帯

やっぱり、帯は多いなあ。
4本・・8本というのもあり、
ひたすら織っていたのがよくわかる。

丹波布の帯は八寸のかがり帯
問屋さんの注文に応えられるよう、
幅が31,5センチになるよう、懸命にがんばったよ。

廣田紬(株)さんのおかげでようやく半人前になれたのかもしれない。

後、どれだけ歴史が増えるか・・・

ま、ひたすら、がんばりましょう!

グラフ用紙と

2012年02月16日 13時55分59秒 | 作業

プロフィールに縞だてが好きですと書きました。

暇なときはグラフ用紙と色鉛筆でごそごそしています。

今、織機に上がっている糸を準備するのに、

これだけ、ごそごそ 描きました。



で、一番上の縞を織ることにしたわけです。

デザインした紙に糸の量の計算や、使う糸の細さ、

使う筬の種類など、ごちゃごちゃ、書き込んでいき、

実際に織ったものは、布の端を挟み込んでおきます。

いわば、私の「縞帳」です。

天保の縞帳や復興の縞帳のように

見てくれる人はいませんが、わたしの織りの歴史、

わたしの織りのテキストです。



織機 

2012年02月15日 21時39分51秒 | 手仕事の道具達
私は「はた」のことを書くときは

織機(しょっき)と書いて自分では「はた」と読んでいますが、

「はた」で変換すると「機」一文字です。

誰かは忘れましたが「機織」で「はた」と読む人もありました。

丹波布の織機は「高機」です。

私の「高機」は夫制作第3号のもので、

私の身長や、部屋にあわせて、コンパクトに作られています



もう、8年使っていて、自分の一部のようになっていますが、

○印の箇所、杼(ひ)があたる場所が削れてしまっています。

気分良く、杼をとばしていて、ある日気づいてびっくりしました。

また、巻き取りのちいさな木の歯車も壊れた場所があります。

糸の張りがちょこっとむずかしくなったので、

そろそろ、修理に出したいものです。



しまぬきの織られた織機はどんな織機だったのでしょう。

『民芸の旅 西日本編』鈴木尚夫著の

「丹波布へのひとつのアプローチ」という文の中に

著者と丹波布への愛から実験製作を試みつつある二人の織工の対談があり、

著者が丹波布の機の構造を尋ね、A さんが「丹波を訪ねた時に見たたんばの
古風な高機は非常に地機よりの高機で、テンションが自由にとれ、安定してざっくり織れる」
   
と書かれていました。このAさんが小谷次男さんらしいのです。

ここに、たわむ棒というちまきを向こうに押すものが出てくるのです。

下線の部分は本に記述されたとおりなんですが、私の織りの先生でもある(彼女は丹波布ではなく、絣や他の織りをしています。)ユリロンの指摘で、ちまきと言う言葉は千切りと言う言葉の間違いではないかとおもいます。対談から本になる間に変わってしまったのか、どうか・・・、小谷さんの別の資料には
同じ事を表すのに「高台式ちきりしなり地機」と書いてありました。


夫はまず「地機」を作ってみると張り切っています。

そのうち、たわむ棒のついた非常に地機寄りの高機も作るかなあ?



小谷次男 京都の方で、非常に有能な織りの職人であり、織機の研究もされていたようですが、よくわかりません。調べるためには、時間がかかりそうです。






小物作り

2012年02月12日 18時45分13秒 | 作業
腕の筋肉痛が治るまで、

織りはちょっこしお休みです。

昨日は久しぶりに小物を作りました。



印鑑入れが10本出来ました。

写真の一番下は東京の日本民藝館で見せていただいた

古丹波布(しまぬき)を再現した着尺のはしっこです。

何年か前の個展の時に2週間で織ったものなので、

ちょっと荒かった!と反省!!どなたか購入されていたら

・・・・どーしましょう!

でも、結構良い縞じゃない!



試しにこんなのも作ってみました。

中央のくるみボタンが丹波布、これは、私の帯の端切れ

引っ張るとひもが伸び縮みするキーホルダー。

自分で使ってみて具合が良ければ販売用もつくろかな。

なにげにつけてるライトストーン・・釦が小さかったのよ・・。


布はいつも、小物用にと1,2,㍍長く織ります

技術者協会では、織る工人が小物作りに悩むのを助けるため

若者が小物製品開発の係をしてくれることになりました。

よろしくね!




赤根、あかね、茜、

2012年02月11日 16時32分13秒 | 染め

畑の梅の木につぼみがついていました。ありゃ、もう、春?!

放ってあった「茜草」の鉢を思い出し、

急いで、ひっくり・・・「重たい!」・・・返し・・

「茜」を収穫しました。今年は大きいバケツの半分くらい。



赤い根っこです。きっと、赤根から茜になったんだろうな。

昨年は一昨年の11月に採ったので、量は少ないけれど、

もう少し、赤が強かったように思います。

土をおとして、近いうちに染めます。

計画は・・まだないけれど・・ピンク色がいいな。

「丹波布は地元に生えている木や草で染めるので地味ですよ。
よその織物のように藍がばかりではないし」

とは、足立康子先生の言葉

でも、アホタレ弟子の私はピンクが好きです。へへ。



プロフィールの写真は康子先生のお宅で展示会をしたときのもの

こんな風な、もう、3,4年前の展示会でした。



もちろん、自分の織った着物と帯です。


すこし謎が解けました

2012年02月08日 21時50分21秒 | 手仕事の道具達
先日、夫と、福知山市の生活衣館に寄ってきました

ここには、丹波太物を織っていた河口三千子さんが織りの参考に集めた福知山

近郊の古い布や衣類を中心に織りの道具が展示してあります。

丹波の縞木綿、丹波木綿とも書かれていました。

夫は「織機を楽しむ会」という織機作りの会員で、

いつか、私用に「たわむ棒」のついた織機を作ってもらう予定です。

で、今日は、生活衣館で、「たわまない棒」のついた織機を発見!

夫はカメラを忘れてきたのを悔やみつつ、携帯カシャカシャ。



私は、貰った、パンフレットを眺めていて、

大発見やー!

前々からの謎「しまぬきの頃には新聞も無かったろうに、布は高価なものやし、
千切り巻きの時にはなに使ってたんやろ?」が解けました!



へー、竹かあ!ほー、竹かいなあ、ふーん、竹か。

織機に乗せるとき・・・重かったやろな・・・

しまぬきに挑戦するまでに竹もいっぱい作ってもらお。

夫頼りのしまぬきを温めてになりそうです。