小関順二公式ブログ

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佐野正幸の遺作『完本 プロ野球乱闘伝説』が出た

2016-11-27 17:58:26 | お知らせ

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  今年の3月に亡くなった佐野正幸さんの新刊『完本プロ野球乱闘伝説』(ミライカナイ)が発売されました。阪急、近鉄の応援団を経て物書きになった佐野さんだけに内容はパ・リーグ一色。「はじめに」には、「どうしてもパ・リーグに肩入れする文章となり、セ・リーグのファンの肩には腹の立つことがあるかもしれないが、そのあたりはどうかご容赦いただきたい」とよくわかっている。

 内容は「昭和」に偏っています。佐野さんの最も思い入れのある197482年までの第1章が1部から6部まであってとにかく長い。私たち60歳以上の人間には思い入れのあるのが円城寺球審の疑惑のジャッジ(1961年の巨人対南海の日本シリーズ)や70年の白仁天による露崎球審への暴力……等々。昔は審判の権威が今ほど確立されていないので暴力の対象になることが多かったと改めて思います。73年の最終戦、阪神対巨人のあとの阪神ファンの暴走は今でもありそうですが(笑)。

 この本は当初、日刊スポーツ出版社から出される予定でした。諸般の事情でミライカナイに変更され、この版元変更に尽力されたのが編集を担当した小川誠志さん。前にも数冊、宙に浮いた本をミライカナイ社が引き受けていますが、なかなか出来ることじゃありません。本の内容にも自信があったのでしょう。小川さん、ナイスです。



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