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表紙からして、こんなにおそろしいものがあるだろうか!?という雰囲気丸出しで、
ハッピーエンドな読んで嬉しくなれるような内容でないのが想像できるだろうに、最後
まで読み終わって思ったこと、決意!!したことはやっぱり・・・、
当分の間は読んでハッピーになれる本しか読まないとこうってこと
それくらい、ダークな感じでしたぁ~
家族ってなんだろ。
なにか、シュウジを救う方法はなかったのかなぁ~。そもそもシュウジ自身のまっすぐさ、
やさしさや子供でいるべき時間が、どうして犠牲にならなければならなかったんだろう。
シュウジがあの生きた人生から、道をそれたり逃げる余地ってあったのかなぁ~。
そう考えていくと、どうしても人のつながりとか、人間関係とかで、選ぶことのできない
部分でのシュウジの犠牲がどうしてもどうしても悲しいです。
ほんとはただただ、『ひとり』ではなくだれかと生きたいという、だれしもが意識しなくても
与えられている、けどほんとうのごく当たり前な幸せを願っていただけなのに。
感動作で衝撃作で、でも痛くて悲しくてつらい本です。
今、世間のニュースを見ていて、シュウジのようなひとを感じることが多い気がして、そこ
がまたこわくて、正視できないです。
人と人と、誠実に向き合っていきたいです。