インターネットカフェからの更新です。コメントをいただいた方、ありがとうございます。もうしばらくお待ち下さい。
2006年02月18日
ロシア滞在通算160日目
【今日の写真:フィンランド経由で郵便物が出せる”WESTPOST”。ロシア語が英語の下に書いてあるという非常にふざけた看板が堂々と出ていて甚だしい違和感を覚えるが、ロシア国内の郵便とは無縁の取り扱いがなされる以上、これもやむを得ないと言うべきか...。】
今日の主な動き
6時前頃 起床
10:30頃 朝食
16:04 出かける
16:08頃 ブリーンドナルド
16:42 インターネットカフェ
17:20過ぎ WESTPOST
17:55 カザン聖堂の隣にある列車予約センター
18:40頃 カザン聖堂前のバス停
22番のバス カザン聖堂前(18:43)→ジュコフスキー通り(18:55)
18:58頃 いつもの薬局
19:02頃 帰宅
午前中から昼間にかけて、読書をしたりブログを書いたり、写真の整理をしたりして過ごす。デジカメで写真を撮るのは良いのだが、その後のパソコンでの処理が一作業。
というのも、データをパソコンにコピーしてメモリースティックを消去すれば終わりというわけにはいかないから。パソコンにコピーしたデータはデータベースソフトで一括して管理するので、ファイル番号の重複があってはまずい。デジカメ本体で自動的に与えられる連番のファイル番号は9999までいくと再び0にリセットされるため、番号の重複を避けるために全てのファイル番号を1つ1つ手作業で3万番台に変更し、データが正しくコピーされたことを確認するために全ての画像をデジカメとパソコンで1枚ずつ表示して一致を確認し、時刻や撮影条件などの画像本体以外の情報も正しくコピーされたかどうかチェックする。その後データをCDにもコピーし、新たな写真をデータベースに登録し、全て問題ないことを確認して初めてメモリースティックを消去する。貴重なデータを損失しないために自分で定めた手続きとはいえ、これがなかなか面倒だ。
ロシアに来てから撮影した写真は今のところまだ3000枚程度だが、1枚1枚が比較的高画質(自分で決めた定めにより、原則としてあらゆる写真を300万画素以上(最高700万画素)で撮影する。)でファイルサイズが大きいため、コピー先のハードディスクの残り容量が心配な今日この頃。そこで、既にDVDにコピーしてある昨年夏以前のデータをハードディスクから消去するなどして対策しなければならないと考えている。が、これでも空くのは高々7.5GBに過ぎず、計算したところ日本に帰国する前にこの程度は使い切ってしまいそう。外付けDVDドライブを日本から持ってくるべきだったかなと反省。
夕方、日本への手紙を出しに行く。といっても、今日出かけた先は郵便局ではなく、ネフスキー大通りにある”WESTPOST”という店。旅行代理店の友人の紹介で、先日日本の知人へ招待状をFEDEXで発送した際に初めて利用したのだが、その際普通郵便も取り扱っていると聞いたので今日は初めてWESTPOSTから普通郵便を送ってみることにした。
係の女性に何も書いていない封筒を差し出し、「これを日本へ送りたい」と言うと、封筒の左上にスタンプが押された。あれ、ロシア語じゃない。よく見ると、フィンランド語と英語でフィンランドの住所が書いてあった。その上にキリル文字で”ф.и.о”(名前)と”тел”(電話番号)と書いてあり、そこに名前と電話番号を書くよう言われた。言われた通り名前と電話番号を記入し、宛先は日本語とキリル文字で、最後にロシア語で”Япония(日本)”と書いた。ロシアの(ホームステイ先の)住所を書いても良いかと尋ねると、宛先に届かなかった際はフィンランド経由で戻すため、ロシアの住所は書かないよう言われた。
宛名を書き終えて係に見せると、彼女は、「フィンランドの取扱者がキリル文字を判読できない可能性があるので、宛名を英語のアルファベットでも書いて欲しい。」と言う。既に日本語とキリル文字で書いた下にさらにローマ字を追加するとややこしくなりそう。そのことを彼女に伝えると、キリル文字で書いた部分の上に白いシールを貼ってくれて、その上に書くようにと指示された。ロシアの住所も書けない、せっかくキリル文字でも宛先の住所と”Япония”と書いても意味がないのではつまらない。せめてロシアからの手紙であることが分かるようなスタンプか何かはないものかと思い、彼女に聞くと残念ながらそれはないとのこと。彼女が貼っていた”Priority”のシールも、昨年末にフィンランドの郵便局で見たのと同じものだった。
係の説明によると、ここから出す郵便はフィンランドの業者によって回収され、フィンランド経由で世界各地に発送されるのだそうで、日本へは7~10営業日で届くという。「ロシアの郵便とは一切関係ないため早いのよ。」と係は自慢げだった。「そんな、あなたロシア人なのに呑気にそんなこと言っていいのかよ」と思ったが、私が「かつてロシアから出した郵便が日本まで2ヶ月かかった。」と話すと、近くにいたもう一人の女性とともに笑っていた。
ロシアの郵便局から出した郵便は最短8日で日本に着いたこともあるが、2ヶ月以上かかった例もあることを考えれば、少々高くても(800円程度)WESTPOSTからフィンランド経由で出せば早くて確実。でもロシアの象徴であるキリル文字もない、ロシアの切手やスタンプもない手紙では、送った私としてはかなり残念(もっとも、封筒の内容物にはちゃんとロシア語もあるのだが。)。ロシアらしさが失われるくらいなら、よほど急ぎの用事でない限りは多少時間がかかってもやはりロシアの郵便局から出したいところだと思った。
ロシアの郵便事情があまりに悪いためにWESTPOSTのような商売が成り立つわけで、ロシアからの郵便物なのに利益をフィンランドに持っていかれてしまうのはナンセンス。ロシア人からも笑われるような郵便制度は是非とも是正してほしいものだ。その方がロシアの利益にもつながると思うのだが。
WESTPOSTの次は列車予約センターへ。先日ブログに紹介したとおり、客が自由に使える端末で列車の料金を検索できることが分かったので、ペテルブルク-モスクワ間のおよそ全ての列車の料金調べを敢行しようという意気込み。土曜日だからということもあってか人が非常に少なく、端末を1台占有しても迷惑はかからないため好都合。
早速行き先モスクワ、日付3月1日と入力して列車一覧を表示させる。23本の列車が出てきたので、一つずつ料金調べを始めようと料金、空席検索のボタンを押す。が、何度やってももう一度繰り返すよう指示が出るだけで料金が表示されない。他の列車、他の日付や別の区間の列車でも試してみたが、なぜか料金表示だけが正常に機能していない。いくつか別の端末でも試してみたが結果は同じ。かつて私のロシア語力不足で窓口のおばちゃんに怒鳴られたことはあったが、機械にまでそっぽを向かれるのは初めてのことだ。せっかく予約センターまで歩いて来た意味は無に帰した。
しばらく端末と格闘していると、窓口の係の女性が声をかけてきた。端末で料金表示が出ないことを訴えたが、「うちら(発券する窓口)はちょっと違うシステムを使っているから(その端末のことは)分からない。」と言われた。そのかわり窓口の端末で料金を調べてくれるというので、試しにリガ(ラトビアの首都)までの料金を聞いておいた。安いきっぷだと400ルーブル台からあるらしい。
端末のご機嫌が悪いのでは仕方ない。早々に予約センターを後にして、帰りはバスに乗ることに。
22番のバスは運良く3分ほどでやって来た。バスに揺られながら、携帯電話で、私がよく聴く87.5MHZのラジオ、その名も”Дорожное радио(дорожныйとは「道路の」とか「旅行の」という意)”をつける。名前の通り車を運転しながら聴く人が多いためか、普段はずっと音楽が流れているチャンネルなのだが、この時は珍しくレニングラード州とその周辺の天気予報が流れていた。それによると、明日のペテルブルクは小雪が舞う天気、気温は-6℃。
天気予報の最後に、こんなことを言っていた。”Желаю вам доброго пути и хорошей погоды!(道中のご無事と良い天気をお祈りしています!)”それを聞いていかにも”Дорожное радио”らしいなあと思ったが、この時期、いったいどんな天気が人々にとって「良い天気」なのかな。-6℃はいかにも中途半端な感じ。晴れなのかくもりなのか分からない空模様の下で中途半端に暖かいより、私にとっては-20℃以下でもからっと晴れた天気の方がよっぽど良い天気に思える。なんだか、寒波が懐かしい。
2006年02月18日
ロシア滞在通算160日目
【今日の写真:フィンランド経由で郵便物が出せる”WESTPOST”。ロシア語が英語の下に書いてあるという非常にふざけた看板が堂々と出ていて甚だしい違和感を覚えるが、ロシア国内の郵便とは無縁の取り扱いがなされる以上、これもやむを得ないと言うべきか...。】
今日の主な動き
6時前頃 起床
10:30頃 朝食
16:04 出かける
16:08頃 ブリーンドナルド
16:42 インターネットカフェ
17:20過ぎ WESTPOST
17:55 カザン聖堂の隣にある列車予約センター
18:40頃 カザン聖堂前のバス停
22番のバス カザン聖堂前(18:43)→ジュコフスキー通り(18:55)
18:58頃 いつもの薬局
19:02頃 帰宅
午前中から昼間にかけて、読書をしたりブログを書いたり、写真の整理をしたりして過ごす。デジカメで写真を撮るのは良いのだが、その後のパソコンでの処理が一作業。
というのも、データをパソコンにコピーしてメモリースティックを消去すれば終わりというわけにはいかないから。パソコンにコピーしたデータはデータベースソフトで一括して管理するので、ファイル番号の重複があってはまずい。デジカメ本体で自動的に与えられる連番のファイル番号は9999までいくと再び0にリセットされるため、番号の重複を避けるために全てのファイル番号を1つ1つ手作業で3万番台に変更し、データが正しくコピーされたことを確認するために全ての画像をデジカメとパソコンで1枚ずつ表示して一致を確認し、時刻や撮影条件などの画像本体以外の情報も正しくコピーされたかどうかチェックする。その後データをCDにもコピーし、新たな写真をデータベースに登録し、全て問題ないことを確認して初めてメモリースティックを消去する。貴重なデータを損失しないために自分で定めた手続きとはいえ、これがなかなか面倒だ。
ロシアに来てから撮影した写真は今のところまだ3000枚程度だが、1枚1枚が比較的高画質(自分で決めた定めにより、原則としてあらゆる写真を300万画素以上(最高700万画素)で撮影する。)でファイルサイズが大きいため、コピー先のハードディスクの残り容量が心配な今日この頃。そこで、既にDVDにコピーしてある昨年夏以前のデータをハードディスクから消去するなどして対策しなければならないと考えている。が、これでも空くのは高々7.5GBに過ぎず、計算したところ日本に帰国する前にこの程度は使い切ってしまいそう。外付けDVDドライブを日本から持ってくるべきだったかなと反省。
夕方、日本への手紙を出しに行く。といっても、今日出かけた先は郵便局ではなく、ネフスキー大通りにある”WESTPOST”という店。旅行代理店の友人の紹介で、先日日本の知人へ招待状をFEDEXで発送した際に初めて利用したのだが、その際普通郵便も取り扱っていると聞いたので今日は初めてWESTPOSTから普通郵便を送ってみることにした。
係の女性に何も書いていない封筒を差し出し、「これを日本へ送りたい」と言うと、封筒の左上にスタンプが押された。あれ、ロシア語じゃない。よく見ると、フィンランド語と英語でフィンランドの住所が書いてあった。その上にキリル文字で”ф.и.о”(名前)と”тел”(電話番号)と書いてあり、そこに名前と電話番号を書くよう言われた。言われた通り名前と電話番号を記入し、宛先は日本語とキリル文字で、最後にロシア語で”Япония(日本)”と書いた。ロシアの(ホームステイ先の)住所を書いても良いかと尋ねると、宛先に届かなかった際はフィンランド経由で戻すため、ロシアの住所は書かないよう言われた。
宛名を書き終えて係に見せると、彼女は、「フィンランドの取扱者がキリル文字を判読できない可能性があるので、宛名を英語のアルファベットでも書いて欲しい。」と言う。既に日本語とキリル文字で書いた下にさらにローマ字を追加するとややこしくなりそう。そのことを彼女に伝えると、キリル文字で書いた部分の上に白いシールを貼ってくれて、その上に書くようにと指示された。ロシアの住所も書けない、せっかくキリル文字でも宛先の住所と”Япония”と書いても意味がないのではつまらない。せめてロシアからの手紙であることが分かるようなスタンプか何かはないものかと思い、彼女に聞くと残念ながらそれはないとのこと。彼女が貼っていた”Priority”のシールも、昨年末にフィンランドの郵便局で見たのと同じものだった。
係の説明によると、ここから出す郵便はフィンランドの業者によって回収され、フィンランド経由で世界各地に発送されるのだそうで、日本へは7~10営業日で届くという。「ロシアの郵便とは一切関係ないため早いのよ。」と係は自慢げだった。「そんな、あなたロシア人なのに呑気にそんなこと言っていいのかよ」と思ったが、私が「かつてロシアから出した郵便が日本まで2ヶ月かかった。」と話すと、近くにいたもう一人の女性とともに笑っていた。
ロシアの郵便局から出した郵便は最短8日で日本に着いたこともあるが、2ヶ月以上かかった例もあることを考えれば、少々高くても(800円程度)WESTPOSTからフィンランド経由で出せば早くて確実。でもロシアの象徴であるキリル文字もない、ロシアの切手やスタンプもない手紙では、送った私としてはかなり残念(もっとも、封筒の内容物にはちゃんとロシア語もあるのだが。)。ロシアらしさが失われるくらいなら、よほど急ぎの用事でない限りは多少時間がかかってもやはりロシアの郵便局から出したいところだと思った。
ロシアの郵便事情があまりに悪いためにWESTPOSTのような商売が成り立つわけで、ロシアからの郵便物なのに利益をフィンランドに持っていかれてしまうのはナンセンス。ロシア人からも笑われるような郵便制度は是非とも是正してほしいものだ。その方がロシアの利益にもつながると思うのだが。
WESTPOSTの次は列車予約センターへ。先日ブログに紹介したとおり、客が自由に使える端末で列車の料金を検索できることが分かったので、ペテルブルク-モスクワ間のおよそ全ての列車の料金調べを敢行しようという意気込み。土曜日だからということもあってか人が非常に少なく、端末を1台占有しても迷惑はかからないため好都合。
早速行き先モスクワ、日付3月1日と入力して列車一覧を表示させる。23本の列車が出てきたので、一つずつ料金調べを始めようと料金、空席検索のボタンを押す。が、何度やってももう一度繰り返すよう指示が出るだけで料金が表示されない。他の列車、他の日付や別の区間の列車でも試してみたが、なぜか料金表示だけが正常に機能していない。いくつか別の端末でも試してみたが結果は同じ。かつて私のロシア語力不足で窓口のおばちゃんに怒鳴られたことはあったが、機械にまでそっぽを向かれるのは初めてのことだ。せっかく予約センターまで歩いて来た意味は無に帰した。
しばらく端末と格闘していると、窓口の係の女性が声をかけてきた。端末で料金表示が出ないことを訴えたが、「うちら(発券する窓口)はちょっと違うシステムを使っているから(その端末のことは)分からない。」と言われた。そのかわり窓口の端末で料金を調べてくれるというので、試しにリガ(ラトビアの首都)までの料金を聞いておいた。安いきっぷだと400ルーブル台からあるらしい。
端末のご機嫌が悪いのでは仕方ない。早々に予約センターを後にして、帰りはバスに乗ることに。
22番のバスは運良く3分ほどでやって来た。バスに揺られながら、携帯電話で、私がよく聴く87.5MHZのラジオ、その名も”Дорожное радио(дорожныйとは「道路の」とか「旅行の」という意)”をつける。名前の通り車を運転しながら聴く人が多いためか、普段はずっと音楽が流れているチャンネルなのだが、この時は珍しくレニングラード州とその周辺の天気予報が流れていた。それによると、明日のペテルブルクは小雪が舞う天気、気温は-6℃。
天気予報の最後に、こんなことを言っていた。”Желаю вам доброго пути и хорошей погоды!(道中のご無事と良い天気をお祈りしています!)”それを聞いていかにも”Дорожное радио”らしいなあと思ったが、この時期、いったいどんな天気が人々にとって「良い天気」なのかな。-6℃はいかにも中途半端な感じ。晴れなのかくもりなのか分からない空模様の下で中途半端に暖かいより、私にとっては-20℃以下でもからっと晴れた天気の方がよっぽど良い天気に思える。なんだか、寒波が懐かしい。