暮が近づくと、なぜか映画や歌にはまってしまう自分がいることに、気が付く。そういえば、去年もこのころから、昔の紅白のビデオ引っ張り出して、すべて見たりしていたなと思いだす。
外が木枯らしが吹くようになると、必然的に家の中にいる時間が長くなる。外が寒くなると、気持ちがむなしくなる、というわけではないだろうけれど、無性に昔の記憶や、感動や、思い出をあさりたくなるのが、人というものなのかもしれない。
それで、今年は、北の国からをいろんなところから探し出して、見ている。
純君と蛍がまだ小さかったころのもいいけれど、やっぱり、自分としては、正吉が蛍に結婚を申し込む件のある、「98時代」がベストだと思っている。
正吉君が、ほんとに素敵な青年に成長していて、純君を食ってしまっているシリーズである。
正吉君を演じた中澤佳仁さん、役者としては、北の国からで演じただけというから、それがまたこのドラマの価値をあげているというわけだ。見返すほどに正吉がいい。正吉の役がらにはまり切って余りある役者さんだ。私たちファンの間では、ただ一人歳を取らず、いつまでも若いままの正吉君、もしかしたら、これもドラマの設定の一部なのかもしれないと、思ってしまう。
純君も好青年に成長している。少年から青年になるこの時期の二人のアップには見入ってしまう。外見のみならず内からにじむ透き通った色気とでも言おうか…。
出演者の実際の年齢をもって作り続けたこの作品、日本の誇るべき名作に数えて誰も文句を言う人はいないだろう。
今度はドクター・コトー先生が見たくなった。