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ANOTHER PLANET

与太話とマンガ。ホームページへのリンクはBOOKMARKにあります。

三月三日

2008年03月04日 12時06分38秒 | 世の中

 「2月29日の日経平均終値の予想」を「日経平均ダービー」に「12969円」と書いて応募したのは約一ヶ月前でした。
 そして、2月29日(金)の終値は13603円。「600円ちょっとの違いなら、私にしてはそこそこだな」と思っていたら、なんと1営業日後の3月3日(月)の終値が12992円になってしまいました。23円の違い・・・・。面白いことは面白いですけど、あまり喜べる状況ではありませんね。
 予想の内容はかなり「ハズシて」いるようです。もう少し時間が経ってから分析してみたいと思います。

 先日、「これぞ今私が読むべき本だー!」というのを見つけました。題名は「二十一世紀の資本主義論」。岩井克人(いわいかつひと)著、ちくま学芸文庫です。
 以前、この著者の「ヴェニスの商人の資本論」を読みかけて、「すごく面白い事が書いてある気がするけど、私にはなかなか理解できないな~」とあきらめてしまった事がありました。でも、サブプライム問題をきっかけに、お金をめぐる世界と社会と人の動きに俄然興味が湧いている今なら、「二十一世紀の・・」も「ヴェニスの・・・」も、(理解はできなくても)すごく楽しめそうな気がします。
 とりあえず「二十一世紀の・・」からの引用を少し・・・
いま、このポスト産業資本主義あるいは情報資本主義という時代において、資本主義が差異性を媒介として利潤を生み出す形式性にすぎないのだということがだれの目にも明らかになった・・・

 感想文、ぜひ書きたいです。

 
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テレグラフの記事

2008年02月12日 10時08分35秒 | 世の中

 10日付けのテレグラフ・コムのサイトに、ちょっと意地悪な感じの記事がでていました。
 題名は「日本はサブプライムの次の発火点」。すでに新聞などで紹介されていそうですので、「今日の株式市場は『下げ』で始まるのかも。それって『寄り付き』がどーのーこーのって言うんだっけ」などと、覚えたての単語を使ってみたりしている・・・・場合じゃないのかな~~?

 Kobantoの防備録として、だいたいの内容を書いておきます。(ブログに書くとなると、いくら何でもある程度はきちんと筋道を理解しなければならないから、かなりマジメに読む事になって、なかなか良いです、自分のためには・・・)

 その記事は、まず12月以来の日経平均の下げっぷり(特に銀行株)を事細かに書いた上で、「世界最大の隠し金の保有者である日本が、アメリカの複雑な構造のローン全体の大きな部分を所有してしまっている。彼らがすでに公表した以上に。」というような事を書き、「見積もられているサブプライムの損失の合計400億ドルから500億ドルのうち、アメリカとヨーロッパは130億ドルをすでに告白している。」だから、500億ー130億=370億ドルの損失は、どこに?というわけで、「それは日本の銀行の決算月である3月に明らかになるだろう。」と、けっこうわざとらしい書き方をしています。
 BNPパリバスのナントカさんによると、「我々は二番目の嵐の前の凪の中にいる」のだそうです。それってすでにもうマズイんじゃないの?と、経済はともかく海にはちょっと詳しいKobantoは思ってしまいます。もしも本当なら、ですけどネ。
 記事はさらに世界第二位だった日本の経済がどれだけ落ち込んだかを書き、住宅建設数の落ち込みは「本当に新しい建築のルールのせいだろうか?」と、またしてもわざとらしく疑問を呈した上で、「リセッションは明らかで差し迫った危機である、日本の中で。」というゴールドマンサックスのテツフミ・ヤマカワ氏の言葉を紹介しています。
 しかし、「今年の年末までに日銀は財布のヒモを緩めなければならない(easing momey)に違いないが、日本はすでに金利が0.5パーセントだから、できることは限られている。」・・・要するに、「どうしようもない」と言いたいのでしょうか。
 さらに、「ヨーロッパの日本」であるスイス(=お金をがめつく溜め込んでいる国)は、サブプライムを「貪り食った」のだから、日本も・・・・?米国債を買い増している様子もないし・・・と、けっこう言いたい放題です。裏づけがあるのかな~?推測ばっかりのような気もしますけど。

 でも「損失額を小出しにしているかのような日本の銀行の態度は、悪いニュースを出すのを遅れさせた1990年代始めの頃の繰り返しのように見える。」というご指摘には、ハッとするリアリティーがあって、けっこうキンチョーしました。

 さて、3月には何があるのか、ないのか・・・・・・

 
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おあずけ

2008年02月10日 23時22分45秒 | 世の中

 よくは分からないけど、とにかく無いに越したことはないサブプライムのような金融問題。
 「金融危機を繰り返さないためには、どうしたらいいのか」という提案をしている記事が、ファイナンシャルタイムズのサイトにあって、どうやら「あいさつ」と「状況判断」以上のものがちゃんとあるマトモな記事のようでしたので、一生懸命に読んでみました。
 絵は、その記事の中の印象的なセンテンスを図解したものです。用語などは私のヘンな日本語訳より、原文そのままのほうが皆さんには分かりやすいと思って、そのままにしてあります。かなりたくさんの「バリバリ働く人々」が関わっている様子がよく分かりますね。(それにしても、いつの間に住宅ローンというのはこんな構造になっていたのでしょうか。昨日の絵の左側の普通の住宅ローンのイメージしか持っていなかったのは、私だけではないはず・・・と思いますけど。)

 そのファイナンシャル・タイムズの記事はマーティン・ウルフというコラムニストの人が書いたもので、題名は「なぜ、金融機関をオリに閉じ込めておくのは、そんなに難しいのか」。
 過去の金融危機から失敗というものを学んだ事が無く現在も学ぶ気配のない銀行を、「危機を作り出す能力だけは確実にある」としたうえで、我々はどうしたらいいのかと考え、提案をしています。
 
 提案の要は「『全体的な、大きな諮問機関のコントロール』と『個々の小さな諮問機関のコントロール』をきちんと分けて考えること」で、「規制」というとすぐに「自由主義経済に水を差す」というような反対をする人達に向けて言われているようです。
 そして「昔は、規制と言えば流動性の管理、ビジネス全体を通じての透明性、レーティング会社の振出人からの独立性、といったものが考えられたが、実はこういうものはたいした違いをもたらさない。そうではなくて、ビジネスにおける支払いの構造に注意をはらうべき」なのだそうです。規制する時は「もっとタフなアプローチをするべきだ」とも言っています。
 もちろん「全体的な諮問機関のコントロール」も必要で、なぜなら「銀行というものは、たいていいつも一緒に危機に見舞われるものだから」・・・。今回は世界中が一緒ですよね。


 せっかくみんなで儲けている最中の規制は「パーティーの最中にパンチ・ボウルを片付けてしまうようなもの」なので、「え~っ!せっかく盛り上がってるのにィ~!」という不満がガンガン出て、ボウルを片付けようとする人の袖を引っ張って「私はまだ儲けて・・・じゃなくて飲んでいないのよっ!」と主張する人がたくさん出てくるに違いありません。
 でも、ウルフ氏は主張します。
 「内部には恩恵を与えながら、何億人ものイノセントな外部の人々に繰り返し危機をもたらしている金融機関というものは、長期的にはとても容認できるシロモノではない。市場のグローバリゼーションの繁栄を望む人々は、これがそれのアキレス腱だということが分かるだろう。」
 「もっと大規模な金融危機が来る前に、今、とにかく何らかの有効な手を打たなければならない。」

 ・・・だいたいこんなような記事でした。
 
 考えてみると、さんざん派手なパーティーを楽しんでおいて後に残ったゴミの山を、「片付けといて。ボク二日酔いで死にそうだから。」と言っているような「金融くん」に対して、私たちはもっと怒るべきだし、この次からは早めにさっさとパンチ・ボウルを取り上げるようにしなければならないのかもしれませんね。
 
 
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また少し分かるかも

2008年02月08日 23時21分57秒 | 世の中

 昨日、BBCのサイトで、サブプライム問題をかなり分かりやすく解説した記事を見つけましたので、自分の株のお勉強はさておいて、もう一度「分かる!サブプライム問題!の続き」をやってみようと思います。

 図をご覧になれば、ほとんど「なるほど!」だと思いますが、私が以前は知らなかった点は、「住宅ローン債券市場」というのがあって、銀行はここからお金を借りて、家を買いたい人達に貸していたという事です。
 つまり、銀行は自分がお金を持っていなくても、住宅ローンを作って、貸し付けて、手数料を取ることができたので、彼等は住宅ローンの仲介者に、どんどんいくらでも住宅ローンを売らせたのだそうです。
 そして、ローンの借り手が「返せない」となった時には、その家を銀行が借金のカタに取り上げ、次に住宅ローン債権の所有者が銀行から、それを借金のカタに取り上げる・・・(実際はそんな手順はなくて、いきなり債権の所有者が取り上げるわけですけど。)
 そしてそういう質流れの家がたくさん出来てしまえば、住宅の価格はさらに下がる。住宅の価格がさらに下がれば・・・・こうなったらもうオシマイです。
 また、上の図の「住宅ローン債券市場」のさらに下の方で、債権の売り買いの図が世界中で繰り広げられていたわけですね・・・多分。(「うわずみ」を取りながら・・・)

 今回は、サブプライム・ローンの暴走ぶりのほうは省略して、「暴走が、ああしてこうしてこうなったから暴走した、という時間軸にそって起こった出来事というより、この図のようなサブプライム・モデルの仕組みからほぼ必然的にもたらされた結果であるらしい。」という、私にとっての新発見がポイントです。

 「元手がなくても住宅ローンを作って売る事ができる」という事実が、銀行にとって「打ち出の小槌」に見えたのでしょうか。ローンの仲介業者も同じ気持ちだったのかもしれません。そしていったん「打ち出の小槌」を見つけたと思ったら、とことん青天井を目指してしまうのが、「銀行のがめつさ」なのか、自由主義経済の性なのか・・・・・。
 また、最初に誰も自分の懐からお金を出していないので、チェック機能が働かない。これも我々の、「どうせ会社の経費で落とすから」と同じですね。
 (「だから銀行のがめつさの方だけを監視するべきだ」という論が、5日のサイトに載っていました。)

 この記事を読んだ後でも、まだ損失額のファンタジーの謎はよく分かっていません。
 ただ、ちょっとヒントになってくれそうなのが、「サブプライムの仕組みの中で銀行が稼いでいたのは手数料なので、これは『収入』。でも貸し出したローンは、いくら銀行の扱いが『商品』でも、基本的に『資産』のはず・・・。そして債券市場から借りたお金は『負債』・・・のはず。」ということです。何となくヒントになりそうな気がするんですけどね~~。ぜんぜんカンケイナイかもしれません。これはまた繰越します。

 とりあえずサブプライムの暴走の経過については、かなり詳しく分かりましたが、これはもう世界中の人が知っています。それらのエピソードを見聞きして、私がアメリカのリセッションについて考えた事は、「今度のリセッションは、サブプライム・ローン問題によって銀行がヤバくなったから起こった」のではなくて、「家を担保に借金をして消費生活をする人生が魅力的に見えなくなった。」というアメリカ国民の心境の変化による内需の縮小が原因で、「だとしたらアメリカ人にとっていい事なんじゃないだろうか」という事でした。
 ・・・違うかな~~???

 
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株・事はじめ(その1)

2008年02月05日 23時24分11秒 | 世の中

 本当に「日経会社情報」を買い、「入門の入門・株のしくみ」(日本実業出版社)を買ってしまいました。(「会社四季報」より紙面のデザインがすっきりしていたので、「日経会社情報」にしたのですが、金ぴかの宝船に「底狙う」のお札が貼ってある表紙のデザインは、想像以上のいかがわしさ・・・・。私もまだまだアマい、という事です。)

 今日読んでみたのは「入門の入門・株のしくみ」の方です。10ページと11ページだけ読みました。なぜその2ページだけかというと、そこが「セクション1・株ってナニ?」で、もちろん一番最初の章だったのですが、読んだとたんに大きな疑問がわいてしまったからです。

 その章は「株とは何か」の説明ですので、「始まりは17世紀のオランダの東インド会社。何人かでお金を出し合って商船を仕立て、東南アジアに航海させてスパイスなどを仕入れて、それを売って莫大な利益をあげた」というような話です。さすがに、まるっきり知らなかった話ではありませんけど、今日はコレでちょっと考え込んでしまいました。

 「お金を出し合って商船に冒険してもらって、うまくいけば交易による莫大な利益にあずかれるけど、船が難破したりしようものなら出資金はパーになる。ハイリスク・ハイリターンである。」というのは分かります。でも、「出資した時」から多分1年ぐらいの期間を経てその商船が帰ってくるまでの間、つまり「失敗するか成功するか分からない期間」というのは、出資されたお金はいったい「いくら」と考えたらいいのか・・・・そう考え始めたら、訳がわからなくなってしまいました。
 1年後にはゼロになってしまうかもしれないけれど、100倍になるかもしれない、現在の1万円というのは、いったい「いくら」なのでしょうか。
 ・・・それこそが株の値段・・・のようでいて、そうではないんですよね。株の値段(価値)は商船が無事帰って来る可能性の大小で決まるのではなくて、「その株を買いたい人が他にどれくらいいるか」で決まるらしいので。
 もちろん、「買いたい人が多いか少ないか」は、商売の成功の可能性と無関係ではないはずですけど、すでに「商売の成功」は間接的な要素になってしまっているような気がします。

 また、すでに出資されていて商売が継続中の時の出資金の価値という点では、東インド会社のような「1年で100倍かゼロ」の時の1万円と、「10年で2.5倍か3分の1」の場合の1万円(の株購入代金)は、ずいぶん違う環境にある・・・と言えますよね~。

 というわけで、Kobantoの「株・事はじめ」でした。
 とりとめのない疑問をブツクサ言ってみただけですけど、だんだん理解できてくれば、もう少しマシな記事が書けるようになるはず・・・と思っています。


 
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