ANOTHER PLANET

与太話とマンガ。ホームページへのリンクはBOOKMARKにあります。

まるくす

2005年10月29日 21時09分54秒 | 本の話

  的場まとば昭弘著、光文社新書「マルクスだったらこう考える」を、よ~く読んでみました。

 マルクスの書いた本や、マルクス主義について書かれた本を何冊か読んだ事はあっても、内容はきれいさっぱり忘れてしまっている「フツーの社会人」のKobantoですが、マルクスという哲学者の事は何となく気になっていました。何かとてもいいものがその中にあるような気がして、一度はマジメに読んでみなくちゃと思っていましたが、分厚い学術書のような本は荷が重すぎます。その点、これはお手軽風な新書ですので、読んでみる気になりました。(それでも、買ったのは6月なのに、読んだのはつい最近、10月になってからです。)
 お手軽とはいえ、何十年もマルクスを研究している著者がマジメに書いた本ですから、フツーの社会人のKobantoには充分読み応えがありましたし、それなりにアタマを整理することができました。当然、理解できないところも多々ありましたが・・・。

 やはり、資本主義社会の分析が、バッチリでした。
 先日私がこのブログに書いた「先進国が後進国に『フン!やっとここまで来たのね。ハイこれ、やって!』というように議会制民主主義を与えるようなのは、納得できないな~」という意味の記事、あれに対する答えが分かりました。
 議会制民主主義が資本主義とセットで来るのが、「イヤ~な感じ」だったんです。
 先進資本主義国は、独裁政権下の貧しくて無教養な国民よりも、民主主義国家の、貧し過ぎず、頑な過ぎず、ちょうどいい消費者が欲しいんですね。

 また、「先進国と後進国」という構造で考えると、マルクス主義も先進国(=西欧)から出てきた思想ですので、一国内の労働運動が「取り分を増やす」ことだけを目標にしていたら、サイードさんが批判したように、「内(先進国内)に向かっては解放者でありながら、外(後進国、東洋)に向かっては侵略者になる」という状態になるのは当然だと思います。

 こんな事を考えながら本を読み終わって、「現状の分析」のようなものはだいぶ分かったな~という気分(気分です、気分!)になりましたが、さて、じゃあどうするのか、ということになると・・・・・、なにも分かりませんでした。著者の信じている「共同体」を、私が理解できないからだと思います。

 最後にひとつ、「納得できなかった」センテンスを・・・。
(「資本主義後」の経済の仕組みに関しての箇所です。)
たとえば故障した車があるとして、経済効率からするとそれは処分して新たにつくったほうが安く済む。価値の観点からすれば支出の倹約です。しかし、エコロジーの観点からすれば、それは浪費である。こうした点を考慮すれば、価値法則の利点のみを強調することはあきらかに誤りです。

 (ウ~ン、故障しなくても、新しいクルマや違うデザインのクルマが欲しくなるのがニンゲンというものだからな~・・・・。
 それに、資本主義はどう見ても欲望を喚起することで需要を作り出しているから、最初から「浪費」するつもりでいる人に「それは浪費です」と言ってみても始まらなんじゃないかな~。)

 でも、なにはともあれ、おすすめ本です。「まるくすしゅぎ」なんて自分の人生とエンのないもののように感じていらっしゃる、奥様お嬢様、ダンナサマにも、必ずやお楽しみいただけることと思います。


そのチーム

2005年10月27日 08時38分09秒 | スケッチブック

 関西の方には申し訳ありませんが、ちょっとだけロッテのお話を・・・・・。

 バレンタイン監督って、いい顔してますね。
 見出しの絵は、優勝が決まった直後のインタビューシーンの印象です。一生懸命に日本語で叫んでいたのがイイ感じでした。
 「そのチーム」がよかったですね。たまたま2週間ほど前に、日本語の「授業」で「これ」と「それ」を教えたばかりでしたので、「おっ、がんばってるな!でもザンネン・・・」と思って聞いていました。「そのチーム」・・・・、すこ~し他人事のように聞こえます。ここはやっぱり「このチーム」でしょう。

 あの時たぶん選手達(=チーム)は、監督から10メートルぐらい離れたところにいたのだと思います。だから監督は「コノじゃないな、ソノかアノかどちらかだな・・・」と、ちょっとためらった後、直感で「ソノ」を選ばれたのでしょう。かなりするどい語感です。距離的には「テーブルをはさんで向こう側」より大分離れていたはずですので、普通なら「アノ」なのですが、語感に感じる何かがあって、監督は「ソノ」を選ばれたのだと思います。そしてその「何か」は、「自分が所属しているチームだ」という感覚だったはず・・・。
 だから、あと一歩でした。もう一息「身内の気分」を前面に出して、「このチーム」と言えば、よりベターまたは最高にベストでしたね。


我輩はネコであるだけ

2005年10月25日 21時29分00秒 | いろいろ

CAT RHYME

I’m only a cat,
And I stay in my place,
Up there on your chair,
On your bed, on your face.

I’m only a cat,
And I don’t finick much.
I’m happy with cream
And anchovies and such.

I’m only a cat,
And we’ll get along fine.
As long as you know
I’m not yours – you’re all mine.

__Anonymous



(簡単な単語ばかりですが、一箇所だけ・・・、「I don’t finick much」は、「わたしはそんなにウルサイことは言わない」という感じです。)


 先日フォークマニスというメーカーのネコのパペットを衝動買いしてしまいました。そのネコのタッグに書いてあった詩です。(私がぬいぐるみの類を買うなんて、自分でも信じられませんが、本物そっくりで、タマラナクかわいいんです。絵の中のネコがそうです。)ぬいぐるみ製品のタッグにしては、なかなかシャレてますね。


 最近の「NEWSアーデモナイコーデモナイ」

 「実験などで死んだヘビやマウスの供養が営まれました・・・」
実験で、なぜか「死ぬ」のかな?

 「ガラパゴス諸島の火山が噴火しました。溶岩が動物や自然環境に影響を及ぼす事がないか、懸念されています。」
 スミマセンけど、噴火や溶岩は「自然環境」じゃないんでしょうか~~?
 影響?あるに決まってるんじゃないですか~。「そうして生物は環境の変化によって進化したり絶滅したりしてきました」という事は、当のNHKでよく教えてくださっているような気がしますけどォ~~・・・。
 (ホント、この噴火のニュースのコメントには、ちょっと耳を疑いましたネ。)



テツガクくん

2005年10月22日 20時18分54秒 | いろいろ

  amenboさんのブログの記事と、ユーリャさんのコメントをきっかけに、「てつがく」についてマジメに考えてみました。

 私は中学生の時に、バートランド・ラッセルの、たしか「哲学入門」とかいう題名の岩波文庫を読んで、世の中には「てつがく」というものがあるという事を知りました。なんとか読んではみたものの、結局何も分からなかったのですが、とにもかくにも、「本当にそうだろうかと、いったん頭をまっさらにして疑ってみる」という考え方がある事を知ったのは、よかったと思っています。

 日常生活には当然の事ながら、世俗的な言葉や用語が充満していて、それらの言葉は無味乾燥な学術用語より、良くも悪くも「豊か」なのですが、「問題を解決するために考える」必要ができた時には、未整理すぎて使い勝手が悪い場合が多いようです。そんな時、情緒やしがらみのない哲学的な言葉を使って、幾重にも重なった、いわば「世俗的合意」とでもいうようなものを、日常語から引き剥がしてみる事は、「考える」ために大いに役に立つと思います。
 世界の政治問題でも、家庭内のもめごとでも、何か真剣に考えなければならない事ができた時は・・・・・、
 「奥様!そんな時、あなたのお役に立ちます!テツガクくん!」ですね。
(創業以来2000年・・・か。)

オリンピック・ウィーク

2005年10月20日 22時02分50秒 | いろいろ

♪今日はめずらしくミーハーな一日でした。
 なぜかというと、今日から数日間、江ノ島のヨットハーバーでは「オリンピック・ウィーク」という規模の大きい、いろいろな種類のヨットのレースが行われるからです。オリンピック「記念」ウィークと言ったほうがいいかもしれませんが、海外からの参加者も何人かいて、なんとなく「ハレ」(天気の晴れじゃなくて柳田国男のほう)の日らしい雰囲気です。

 北風が強くてレースにはきびしいコンディションでしたので、私は小さいセールで出艇してしばらく遊んでいましたが、いったん陸にあがってみると、ちょうど選手達の出艇のタイミングでした。あちこちにオリンピック選手がいます。さっそく、レーザーでアテネに行ったE島さんが出艇するのを見つけて、いそいそと船台を上げ、以前私がウインド・サーファーだった頃に顔見知りだった、やはりオリンピック選手のK城さんを見かけてズーズーしく声をかけ・・・ミーハー全開のKobantoでした。♪

 そんな調子でしたので、今日は「左耳ニュース」で・・・・。


 2,3日前のニュースで、パキスタンの軍関係者の人が地震被害の状況を説明しながら、「It is just the tip of the iceberg.」(これは氷山の一角だ)と言っていました。
 パキスタンの地理を考えてみると、かの国の人がそういう「たとえ」を使うのは不思議な気がします。なんでまた「氷山」なのか・・・。(スミマセン、こんなノンキなことを考えている場合ではないのですが。)
 この「たとえ」は日本人も当然のように使っていますけど、基本的にほとんど亜熱帯の日本で「氷山」というのも世界の人から見たらヘンなのかもしれません。北海道があるから、なんとかなっているようなものですね。
 

 今日の7時のニュースで、ビールの酒税の減税要求というのをやっていました。「庶民の楽しみを奪うな!」といった調子でしたが、最後に女優さんらしき人がニッコリ笑って「みんなでもっとビールを飲みましょう!」
 ・・・??減税になってビールが安くなったとたんにもっと飲んでしまったら、庶民のフトコロにとっては、同じことなんじゃないでしょうか?