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ANOTHER PLANET

与太話とマンガ。ホームページへのリンクはBOOKMARKにあります。

じゆー

2009年11月11日 22時09分00秒 | 世の中

7日土曜日のニッケイにポーランドの映画監督アンジェイワイダ氏へのインタビュー記事が載っていました。
「ソ連は犯罪的な体制だった。ナチスのヒトラー以上の規模でスターリンは自国民を殺害した。『大理石の男』(76年)を撮った際には共産圏でただひとり、ソ連の体制と戦っているような気分だった。」と語るワイダ氏。「自由のある現在のポーランドをどうみていますか。」という質問に対する氏の答えがこれです。↓

自由をどう使うかは一人ひとりが決めることだ。自由を手にすることは選択の重みが生じること。私は当時、人々は全員が自由を望んでいるのだと考えていたが、そうではないことに気付いた。旧体制では考えたり、決断したり、行動したり、熱心に働いたりする必要がない。覚悟の要らない、そんな旧体制に居心地の良さを感じる人々が予想以上に多かった。


「考えたり、決断したり、行動したり、熱心に働いたりする必要がない状態が居心地がいいと感じる人が意外と多い社会」・・・・って、・・・・・ウ、ウチのことじゃん・・・と思ってしまう日本人の私でした。
そして、最近の「ゆるい」「ほどほど」「そのまま」というような言葉の異常なウケの良さを思い出してみると・・・。
日本は・・・、共産化してるっていうことかな?

でも、ワイダ氏はいすずのポーランド工場で「30代の若い人々が人生を懸けて熱心に仕事に打ち込む姿を見て本当に感激した」のだそうです。なぜなら「共産体制下のポーランドではあんな工場はなかった。全力で人々が仕事に打ち込むことが社会のエネルギーになる。」から。

「自由とは」もいいですけど、「仕事とは」というのも考えてみるには面白いテーマなんじゃないかという気がしてきました。


////////付け足し(11月12日)//////////

ちょっと間違いに気が付きました。
共産化してだいぶ「ゆるく」なったとはいえ、日本人が「熱心に働く」のは変わっていませんね。
不況になってから若い人の仕事振りが、ものすごくまじめになったような気がします。


ルール君がノーチェック

2008年12月25日 20時57分46秒 | 世の中

 今朝のニッケイの小さな記事が目に留まりました。(↓抜粋です。)

障害者団体の定期刊行物に適用される低料金の郵便制度「心身障害者用低料第三種郵便物」の利用の八割以上が、実際にはダイレクトメールの送付などに悪用されたものだったと発表した。

一通当たり最低八円で定期刊行物を送ることができるが、一回の発行部数に占める有料の購読者の割合が八割以上などの条件がある。

郵便事業会社は同時に三千通以上の不審な差出があった場合は支社に報告し、特別調査を実施する社内ルールを作っていた。しかし、ルールが現場に浸透せず、問題を見逃していた。


 ふ~ん。また「現場が怠けていたから」ということになるだけのような雰囲気ですね~。
 まあ、わたしの知ったことではないんですけど、この調子だと相変わらず、現場を管理するのが仕事の人や、その人達に仕事をさせるのが仕事の管理職の人は誰も「自分の仕事の仕方が悪かった」とは考えないんだろうな~。
 「ルールが現場に浸透せず」って、「現場に浸透しなかったルール君が悪い」とでも言いたそうです。やっぱり主語がどーにでもなる日本語の特徴に問題があるんでしょうか。
 英語だったら、受動態で「ルールは浸透させられなかった」というかたちになって、「浸透させるはずだった人」の存在が感じられる・・・という風になるんじゃないかな?

 上のニッケイの文章だと、ルール君が「現場に浸透しなかった」だけでなくて、「問題を見逃していた」のも彼だとでも・・・というのは冗談ですけど、「問題を見逃していた」という行為の主語は・・・・ないですよね。


///////付け足し(12月26日)//////
 考えてみたら、この場合英語で「ルール」を主語にした受動態の文章というのは、すごく不自然そうです。やっぱり「誰々がルールを守らなかった」という風に、張本人が(当然のことながら)前面に出て来ますよね?
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( ところで、振り込め詐欺って、フランスや中国やイギリスにもあるのでしょうか?・・・・なぜフランスと中国とイギリスなのかというと、いちばんなさそうな国だと思えるリースト・スリーだからですが・・・。)


しゅみったらいん

2008年12月07日 22時37分00秒 | 世の中

 「マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院のデイビッド・シュミッタライン院長」というお方のインタビュー記事が、6日のニッケイに出ていました。(しゅみったらいん・・・・か。)

・・・・金融危機が発生した理由は何か。
 「私は定期的にビジネス界のリーダーらに会うが、彼らの話を総合すると理由はおおむね4点ある。まず住宅価格が前代未聞のペースで下落した。第二に金融機関が少ない元手を多額の借り入れで膨らませるレバレッジを利かせていた。第三は皆が一斉に資産を売ろうとしたことで価格が暴落し、流動性不足が生じた。第四はクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)によってリスクを拡散し過ぎたことだ。」


 「米国を代表するビジネススクール」の院長先生のお言葉ですが、Kobantoさんは「ヘンなんじゃないのォ~」と疑問を感じてしまいました。(・・・・・さすがです。)

 え~、まず「住宅価格が前代未聞のペースで下落した」というところですね。
 「下落する前の高騰のほうが異常だった。つまり高騰した価格のほうが幻だったので、下落というのは幻が消えただけのことだから、前代未聞などと言って驚くようなことではないんじゃなないの?」と思います。バブル期を経験した日本人は誰でもそう思いますよね?しゅみったらいんさんは「前代未聞」などと言って、驚いたようなふりをしているのではないでしょうか。

 それと、「第三は皆が一斉に資産を売ろうとしたことで価格が暴落し、流動性不足が生じた。」これは本当にヘンだと思います。 
 自由主義経済の国では、皆が一斉に資産を売ろうとするような状況の中で、皆ががまんして順番に資産を売るということはあり得ないはずです。ということは「一斉にしか売れない」わけで、つまり「暴落させながらでしか売ることはできない」。したがって、「暴落させずに売ることをを想定した場合の資産の価値」などというものが存在しているかのような言い方はヘンだと思います。(な~んか、株って要するにコレなんじゃないのかな~~)

 しゅみったらいんさんは、ずっと前から金融危機が来るのを当然の成り行きだと考えていたのに、「前代未聞」だとか「(意外にも)皆が一斉に・・・」とか言ってトボケているのではないでしょうか。


・・・・・・・・・・(付け足し・12月9日)・・・・・・

 ちょっと言い足りなかったなと思って、付け足します。

 え~、しゅみったらいんさんがどうして、そういういう風にトボケているのかというと、ビジネススクールというところは、全人類が幸せになるためにどうしたらいいかを教えるところではなくて、全人類が貧乏になっても自分だけはお金持ちになる方法を教えるところだから・・・・なのだと思います。
 別に悪いことだと思っているわけではありません。
 「だから私は、最近格差社会になったとかならないとかいう話が、いまひとつ理解できない。」というハナシなのですが・・・。
 


  
(やっぱり金融危機が発生した理由は、ただ単に「自由主義経済だから」でいいんじゃないでしょうかね?「で、それが何か?」とか付け加えれば・・・。 )


18日の毎日新聞の朝刊より

2008年10月21日 10時09分21秒 | 世の中

                     [撮影:栗本慎一]


 毎日新聞を取っていらっしゃらない方にも見ていただきたいと思って載せてみました。(おせっかい+著作権侵害です)

 米軍機の(数時間にわたる)誤爆によって住民90人が殺された、アフガニスタンの村の12歳の少年です。この子の家族は14人が殺されて、手にしているのは赤い布にくるんだ「家族の肉片」なのだそうです。
 家族の肉片・・・・・・。

 18日の朝、コンビ二の新聞のラックにこの写真を見つけた時、どうしても目をそらしてはいけないような気がして、毎日新聞を買いました。

 「この目は覚えておかなければ」と思って・・・・。

 
  
(それでどうするというわけではないんですけど・・・)


おいしくいただいています

2008年07月07日 23時39分06秒 | 世の中

 例のチンタオの藻について、BBCのサイトにおもしろい記事がありました。
 
 藻について中国は「blames the sea for being too salty, the sun for being too hot. 」というスタンスなのだそうで、さらにある役員はこう言ったのだそうです。
「 algae (=藻) could be good for you. "The Japanese eat it," 」

 し・つ・れ・い・ですね~!でも、笑っちゃいます。
 
 「blames the sea for being too salty」はイギリスらしい皮肉な言い方ですけど、ちょっとキマリ過ぎなので、イデオムに似たようなのがあるのかな~?

 そしてAssociated Press にもチンタオの記事が出ていました。

 どことなくからかい気味な雰囲気が、BBCと共通しています。

「中国は藻が高い海水温と南風と、an "exotic" strain of algae from farther down the coast のせいだとしている。」

 「 exotic =異国の」って、私たちの国のことですよね。
 そして前述のBBCの記事にも出ていた「食べ物だ」発言を紹介しているのですが、こちらは
「You could eat it if you want, they added, saying Japanese and Koreans do.」
と、たぶん実際の発言内容に近いらしい文章になっていて、「ただ単に事実を述べている」雰囲気です。BBCの「・・・algae could be good for you. "The Japanese eat it," she said. 」とはかなり違います。
 BBCのほうは、世界中の人がよく知っている(に違いない)日本と中国のビミョーな雰囲気を利用して、民族ジョーク風に仕立ててしまったようです。
 実際に同じような事を複数の人がちょっと違う言い方で言ったのかもしれませんけど、「BBCの意図的な改変」のセンのほうが当たってると思います、わたしは。

 また、現地入りしたセーラーの状況を伝える記事も、BBCのはレース艇の中から笑顔で手を振る選手の写真と、「開幕までには除去されると思う。」と語るコーチの談話。 Associated Pressの「"Oh my goodness," said Karyn Gojnich of the Australian team」とはだいぶ感じが違います。
 チベット問題をめぐっていろいろ言っちゃった後でフランスが不買運動されてマズかったのを見て、今しばらくはご機嫌取りをしなくっちゃという計算があるんだな~と思いました。大本営発表じゃなくても、しょせん国営放送ですね。

  
(今日の絵は、本文とは全く関係ありません。満員電車で金髪のおねーちゃんが見事な鉤爪でケイタイのメールを打っている場面に出会ってしまって恐かった、という体験を絵にしてみました。見た目がどうのという事ではなくて、ケイタイが鼻にぶつかりそうで・・・)