イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

91.アブラハムの井戸

2006年10月20日 | Weblog
【写真:テル・ベエルシェバのアブラハムの井戸】ミルトス社「聖書の世界」より

 ベエルシェバの街路樹は、ぎょりゅうの木です。
「この木はですね、普通の潅木にすぎませんが、中には10mも伸びるものもあります。根は地下の水脈に通じるまで、時には30mも伸び続けるんですよ。葉っぱは柳のように垂れ下がっていますが、よく見ると、水分が蒸発しにくいように、小さなウロコ状になっているんです。ですから、他の木が枯れても、ぎょりゅうの木は絶対に枯れないといわれ、イスラエルでは“永遠の生命の象徴”の木として親しまれています。
 聖書には、“アブラハムがベエルシェバで1本のぎょりゅうの木を植え、永遠の神、主の名を呼んだ(創21:33)と記されていますね。またここには、アブラハム、イサク、ヤコブの、ユダヤ民族の父祖が住んでいたとも書かれています」

 見覚えのある道を、アブラハムの井戸に向かいます。
「これから、井戸を見学しますが、これも旧約聖書に出てきますね。この地に住んでいたアビメレクとの争いをなくすために、アブラハムが井戸を掘ったと書かれています。(創21:31) ベエルシェバというのは“誓いの井戸”という意味ですね」

 面白いことに、昨年は2度とも観光用の井戸を見学していたのですが、今回は門が閉鎖されていましたので、急きょ、考古学的に、より信憑性のあるテル・ベエルシェバに行きました。私の心はラッキー、ラッキーと躍っています。
「深さはどれくらいあるんですか」
「30~40mあります」
「ひえ~、こわい~~」
と言いながら、しっかり覗いている賑やかな昔の乙女たち。もう思い残すことはないって顔して、バスに戻ります。

「ええと、この辺りはですね、ハガルが息子のイシマエルを連れて、さまよった所でもあります。少し読んでみましょう。“・・・アブラハムはあくる朝はやく起きて、パンと水の皮袋とを取り、ハガルに与えて、肩に負わせ、その子を連れて去らせた。ハガルは去ってベエルシェバの荒野をさまよった。・・・わらべは成長し、・・・・弓を射る者となった。彼はパランの荒野に住んで、・・・・エジプトの国から妻を迎えた(創21:14~21)と書いてあります。そして現在のアラブ民族はですね、このイシマエルの末裔だと言われていますね」

 そういう説明を聞きながら、いよいよ待望のエルサレムへ走っています。

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