鈴木亜久里、F1参戦を正式発表、ホンダの第2チームではない事を強調

10月31日になってヨーロッパのメディアが報じたとおり、今日（11月1日）鈴
木亜久里が東京・青山のホンダ本社で記者会見を開き、ホンダの支援を受けて
2006年からF1に参戦する事を正式に発表した。この日の会見の目的を鈴木は「
今年の2月頃からこの計画が始動し、9月に概略が決定。先週、エントリー申請
も済ませており、英国では動き出している。今日は詳しい発表をできないが、
噂が一人歩きしてしまっているので、今日は申請を済ませた報告です。」と説
明した。

午後3時から始まった記者会見で鈴木は、チームがホンダの支援を受けるもの
の、ホンダの第2チームではないことを強調した。チーム名は『スーパーアグ
リ・フォーミュラワン』で、チーム代表は鈴木本人が務め、既報のとおり元ア
ロウズF1のファクトリーを使う。ドライバーはまだ未定だが、佐藤琢磨と話し
合っている事を明らかにし、他のドライバーとも交渉している事も認めている
。鈴木はこのチームを純国産にしたいと考えており、タイヤもブリヂストンを
使う予定で、「必ず来季の開幕グリッドに並びたい」と宣言した。

鈴木は東京生まれの現在45歳、1988年に日本GPにF1デビューを果たし、その後
ローラ、フットワーク、ジョーダン、リジェチームで活躍。1990年の日本GPで
は日本人として始めて3位表彰台に上がった実績を持っている。現在彼はチー
ム監督として日本内外の自動車レースに参戦。アメリカではIRLシリーズにチ
ームを持ち、ホンダエンジンを搭載したマシンに松浦孝亮をドライバーに起用
し参戦している。また国内でもフォーミュラ・ニッポンなど多くのレースに出
場している。彼はこれまで「世界を目指す日本人ドライバーの育成」を目標に
掲げ、ARTAプロジェクトを推進してきたが、彼の最終目標は「F1に進出する事
だ」と語っており、今回ホンダの第2チーム構想とうまく結びついて彼の夢が
実現した事になる。