第2回
「幸せ会社」とはその会社に関わっている
お客様
お取引様
従業員の皆様
経営者の家族
そして・・・経営者ご自身が
幸せであり続けられる会社のことです。
会社が大きいとか有名であるとかは関係ありません。
小さくても、無名であっても
関わっている人が幸せな「幸せ会社」を創るお手伝いをするのが私の使命です。

生きていて一番うれしいことは他人のお役にたてること、つまり、自分自身が誰かに必要とされていることです。夫々の立場で精一杯光り輝くことが、人生目的のひとつだと断言できます。
それならば、経営者にとって、他人のお役にたて、必要とされる会社を創り、継続していくことが最大の使命ではないでしょうか。
売り上げを拡大していくことや最大の利益を上げること、利益を蓄積していくことはすべてその使命のための必要条件や手段にすぎません。
顧客、取引先はもちろんのこと従業員や経営者一族まで、小さな会社に関わっているすべての人が幸せになれる企業すなわち「幸せ会社」になり、「幸せ会社」であり続けること。これを達成できれば経営者は最高の幸せが得られるはずです。
わたしの使命はそのお手伝いを出来ることです。 その最大テーマが 「幸せ会社なるための中小零細企業経営の『原理原則』」です。
私の主な仕事は、会社や事業を再建をすることですが、時には再起のために、廃業・清算を選択することをお勧めすることがあります。なぜなら、私の使命は、経営者や家族が健康で文化的な尊厳ある生活を取り戻すためのお手伝いをすることだからです。
この仕事に携わって心から良かったと思う瞬間は、苦しい『経営再建(改善)プログラム』を経て、経営危機から脱出して、正常企業への道に戻ったときに、場末の食堂などでささやかな祝杯を挙げるときです。このときのビールの味わいは至極です。
『経営再建(改善)プログラム』に着手しても、営業利益などが出る見込みがない場合など苦渋の選択で廃業や法的清算をお勧めする場合があります。
「捨てなければ得られない」(石川洋)と言う名著がありますが、未来のために、その苦渋の選択をされた経営者の方々より、下記のようなお手紙やメールを頂いたときはうれしさと感激で身震いするくらいです。また、筆不精の人からは精一杯の贈り物を頂くときがありますが、苦しい生活の中からの「推譲」ですからもったいなくって涙がこぼれそうになります。
井上様 K様
大変ご無沙汰しております、NのIでございます。
その節は大変お世話になり、その後なかなかご連絡をせず失礼致しました。
早いもので井上様に初めてお会いしたのが今年1月であり、あっという間に過ぎた1年でした。 決して楽ではありませんが、社長であった父家族を含めて、親族の助けもあり現在人並みに生活出来ております。
この1年は特にお二人は多忙だったのではないかと思います。 しかし
それに救われた方々もその分多かったことでしょう。
私達の場合は会社は救えませんでしたが、ギリギリのところで法的に処理することが出来、家族はバラバラにならず井上様の言われていた心の部分は救われました。
もしお二人にお会いしていなければ、何の情報も持たずにいきなり倒産していた可能性が高かったので、本当にお二人には感謝をしております。
もし放置倒産していたらと考えたら、本当に怖いですね。
またもしどこかでお会いする機会がございましたら、その際は宜しくお願い致します。
くれぐれもお体にはお気をつけて、今後も苦しんでいる方々を救ってあげてください。
それでは今年は大変お世話になりました、今後とも宜しくお願い致します。
I
経営危機から「祝杯」のあと、「正常企業」から二度と資金繰りなどに苦しむことのない「安心企業(=実質無借金企業)」そして「幸せ会社・幸せ企業」になるためには、経営者や経営者のご家族が「ほどほどのお金」を持つことが不可欠です。
「衣食足りて礼節を知る」(孔子)
「恒産なければ恒心なし」(孟子)
「貧すれば鈍する」
「妻子を養えないものは信仰亡き者にも劣る」
人格的に申し分なかった経営者でも経営危機に陥り、資金繰りに窮すると・・・(第3回へ)