切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

檀王法林寺・・・紫陽花があった    京都市左京区

2022-07-07 23:04:12 | 撮影
 

『京都市指定有形文化財
檀王法林寺 本堂・西門・霊屋(二棟) 計四棟


 「だんのう」の名で親しまれている檀王法林寺は、もとは天台宗に属し蓮華蔵寺と称していたが、文永九年(一二七二)、望西楼了恵がこれを浄土宗に改め、 悟真寺と称したことに始まる。その後、永禄年間に焼失、廃絶したが、慶長十六年(一六一一)に袋中上人が当寺を再興して、現在の名称に改めた。
 本堂は、元文三年(一七三八)から寛延三年 (一七五〇)頃にかけて再建されたもので、彫刻、彩色等の装飾的要素が多用されている点に特色が みられ、また平面構成は江戸時代中期における浄土宗寺院本堂としては異色なものである。
 西門は、本堂とほぼ同時期の寛延四年(一七五一) に造営された、朱塗の薬医門である。
 霊屋は、墓地の北東隅に二棟並ぶ方一間の小さな建物で、東と西にそれぞれ開山、第二世の塔を収めている。いずれも後に補修した箇所が多いものの、造営年代は江戸時代前期と考えられ、小規模ながら質の高い建物である。
 昭和五十九年六月日指定
   京都市』  (駒札より)

  

 檀王法林寺は鴨川沿い、三条大橋のすぐ近くにある。京阪三条駅及び地下鉄東西線三条駅が最寄りとなり、地上に出るとすぐ目の前にある。交通量の激しい中にあるが、指定文化財の門を入ると広い境内に、車などの騒音はあまり聞こえてこない。
 門を入り少し行くとまだ紫陽花の花が咲いている。そして境内に入ると、なんと境内の少し西側に仁王門がドンと建っている。本来ならばこのようなものは出入り口として建てられているものだが、なぜこんな場所にあるのか。
 そして境内を見回すと、中央部は何もなく建物の周辺に色々な遊具が見える。つまりここは平日は保育園として使われているのだ。昼休みなどに食事を終えると、小さな子たちは元気よくこの境内の中を走り回り、遊具に集まり 大きな声で遊んでいるんだろう。おそらくそのような事情で、平日には多分境内には入れないのではないかと思う。土日の休日に訪れるのが良いだろう。

   
 
 創建等の由緒については上記駒札の内容の通りだ。前身となるお寺はあったものの、最終的には江戸時代初期に再興された。本堂などの各建物は後に再建されたものが多いが、それでも江戸中期であり、貴重なものとして京都市の指定文化財となっている。
 また本尊は阿弥陀如来坐像であり、これは京都市の有形文化財。作者は恵心僧都と伝わる。さらに重要文化財の絵図などを所有している。また日本で最も古い招き猫伝説があるとされている。今回は招き猫を見に行くことはなかったが、一度見てみたいものだ。

 なお、こちらの保育園は日本で最初に夜間保育を実施したということでも知られており、1950年から、晩遅くまで働く人たちのために、と言う福祉の精神が実践されているお寺でもある。

  
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