切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

教蔵院・教行院・・・本法寺塔頭     京都市上京区   2024.9.28 訪問

2024-10-01 22:35:13 | 撮影

教蔵院



 日蓮宗本山の本法寺の塔頭寺院となる。堀川通りに面しており、烏丸通りにある地下鉄鞍馬口駅から西の方向となる。山門は柵で仕切られていて中には入れなかった。従って柵越しに撮影するのみとなる。

 日蓮宗はいわゆる鎌倉仏教の宗派の一つで、日蓮が創設した。南妙法蓮華経を連呼し、そこから日常生活上の平穏無事を祈念し多くの支持を集めるが、日蓮本人は他の宗派からの 様々な批判に対し、あくまでも反体制を貫きいわば孤高の宗派となる。本山の本法寺がある 周辺は、日蓮宗のお寺がかなり多く集まっており、地域的にもこの辺り一帯が日蓮宗の大きな活動の場であり、拠点でもあったと言える。

  

 創建は西暦1594年。安土桃山時代であり、日悦が開基した。以降周辺の日蓮宗のお寺とともに長い間にわたって布教活動が続けられたが、明治維新以降荒廃することになる。復興は戦後のこととなる。従って本堂などを含めた建物全体、境内等も全て新しいものだ。日蓮宗の寺院ということで、本尊は曼荼羅。しかしそれ以外に仏像を有しており、四天王、日親 や清正の像等がある。境内は植栽がかなり豊かで、横から見た本堂は少し小さめか、といったところ。おそらく普段から閉門状態だと思われる。

 


教行院



 教蔵院の隣にある。本山本法寺の塔頭寺院の一つ。日蓮宗のお寺。創建は室町時代で、日禅により西暦1476年となる。
 お寺そのものは堀川通りに面しているが、門も何もない。隣に本法寺への入り口があったのでそちらから回る。すると極めて小さな門があった。はたしてここが教行院の門なのかと疑問に思いながら近づいてみると、小さな表札に確かに教行院と記してあった。

   

 開門されており境内に入ると極めて狭い。何か長い由緒のある歴史的なお寺とはとても思えないような雰囲気だ。境内全体が松の木を始め緑に覆われていて、ゆっくり休めるような場でもない。本堂らしき建物もかなり小さなもので、果たしてこれが本堂なのかという疑問もわいてしまった。

 教行院は天明の大火により消失している。しかし数十年後には復興を果たした。このお寺は日本の歴史に残る画家ある長谷川等伯が夫婦揃ってしばらくの間、住んでいたことで知られる。長谷川等伯は室町時代末期から江戸時代初期にかけての画家であり、主に屏風画が知られている。中でも「松林図屏風」は屏風画の最高傑作とも言われ、今現在は国宝に指定されており、東京国立博物館に置かれている。お寺には長谷川等伯が住んでいた痕跡は何もなかった。

 
コメント
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