亡くなった夫は心身ともに大変タフだった。
若い頃、些細な事でクヨクヨしていた私は夫によく笑われていた。
そんな夫が突然亡くなった。
亡くなるその日まで仕事をして帰宅して、深夜だった。
突然呼吸困難に陥り、47歳という若さで逝ってしまった。
最初は「何故、どうして」という思いが強かった。
涙は何年経っても乾かなかった。
何故夫は死んでしまったのだろう。
考えない日はなかった。
夫の死を、1日、1日諦め、諦め…。
前向きな思いになっては戻って、その繰り返しで月日が経ったように思う。
私は2017年に癌を告知されて、ステージは深刻ながら、それでも今日まで生きてきた。
夫は助からなかった。
私は失ったものもあったが、こうして生きている。
ずっと自分の生きている意味を考えながら生きている。
人生の途中で無念であったろう夫の想いを胸に、二人分の人生を生きている。