ヨングクとチンスクは、チュンサンの記憶が戻ったと聞いて、不思議な気分がしていた。チュンサンと過ごしていたのはほんのちょっとの間だったが、彼はまるで嵐のように強烈な存在だったのだ。ヨ...

チュンサンは春川第一高校に通い始めて、すぐに図書館の中にある資料室に行った。そして、１９６６年度の卒業アルバムを手に取った。アルバムの中には、母親の溢れんばかりに幸せそうな笑顔があ...

カンジュンサンは、物心がついた時から、自分の家は普通ではないのだと、何となく感じていた。母親のミヒは、チュンサンには言わなかったが、未婚のままチュンサンを産んだことで、自分の両親と...

正月休みが終わった日、ユジンはチュンサンにどんな顔をして会えばいいのか考えながら登校した。 「チュンサン、しばらく待ってたのよ」と拗ねてみる？それとも 「実は私も用事があって行...

  　今日は１９９２年１２月３１日。大晦日だ。カンジュンサンは冬の冷たい空気に体を震わせながら、静かにベッドから起きた。ソウルのマンションから春川に戻ってきた母親のミヒが、気...

　ヒジンの「初雪だ」という声で、ユジンは飛びあがって窓辺にかけよった。待ちに待った初雪の日。チュンサンと落ち葉焚き当番で約束したデートの日。 ユジンは薄緑色のダウンジャケットと緑...

チュンサンは最後まで放送部の合宿に参加するか迷っていた。サンヒョクにユジンのことは本気でないと言ったのを聞かれてしまった。その誤解を解きたいのに、肝心な「ごめん」のひと言が言えない...

　キムサンヒョクは、しばらく前から得体の知れない不安を感じていた。ユジンと自分がみんなの噂になった時の一週間は幸せなひとときだった。本当に自分が彼氏になったような気分だったのだ。 ...

　しばらく前にチュンサンとユジンはゴリラの自主勉強時間をサボって、南怡島に行った結果、二人一緒に冷やかされながらゴリラに怒られて、落ち葉焚きの当番を罰として与えられた。２人は散散ク...

大晦日の日、ユジンは鏡の前で白いマフラーをするか、マスターイエローにするか考えていた。今日はチュンサンと２回目のデートだ。授業をサボって南怡島に行ったのを入れると３回目になる、自然...