木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

《007 スカイフォール》

2012-12-30 21:18:21 | 日記


『007 スカイフォール』(2012年)

文句なし。
実にめでたい上出来なボンド50周年記念作。
意気込みがビシバシ画面から伝わる力作。
底力出しきった気持ち良さ。

相変わらず、テンション高いオープニング。
これでもか、というアクションの連続。
危ないってば!
観ててハラハラするから、ほどほどにしといて欲しいっす。
屋根の上ってバイクで走れるもんなんだねぇ。
良い子はマネしないほうがいいぞ。

そしてボンドの枯れっぷり。
ただの酒飲み状態。
サソリを手に乗せてテキーラを飲む荒業。
のらくら生活でも、肝っ玉はアピール。
良い子は保護者に許可をとってからマネしましょう。

今回はロンドンをほどほどに破壊。
電車とか突っ込んでくると心臓に悪いけどねぇ。
訳あって、Mと逃避行。
そして、ボンドの故郷スコットランドまで登場。
寒々しい凄い景色。

そして、そして。
ハビエル、不気味すぎ!
ボンド史上、接近禁止命令出したい敵NO.1。
ボンドと向かい合って座るシーンは、ゾワーっとして、ひぃぃいいっ。
でも、ラストのMとのシーンは、結構良かった。
ああいうオチだとは思わん上に、異常さが際立ってベスト。

ハビエル扮するシルヴァとMとの過去。
ボンドとMとの関係。
それぞれが折り重なり、変化しつつ進む。
敵とボンドがそれぞれ先手を打とうと先回りする。
追って追われてが繰り返される怒涛の展開。

ボンドガール2人も申し分なく。
妖艶なベレニス・マーロウ。
セクシー&キュートなナオミ・ハリス。

Qが若返って、オタクっぽさが激増。
かつてないマニアぶりが楽しく、
ガジェットのレトロな遊び心が嬉しい。

このたび、初登場。
ベリー・ウェルカムなレイフ・ファインズ。

アデルの主題歌にのせて送るタイトルロールも絶好調。
かなり良い出来。
というか、これ以上何を望めって?!

見事な幕引きと幕開け。
と…引継ぎ。

今作を上回るのは大仕事。
次回、ボンド帰ってくるの大変だと思うぞ。

『007 スカイフォール』(2012年)
監督:サム・メンデス、脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガン、主題歌:アデル
出演:ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、ジュディ・デンチ、レイフ・ファインズ、
ナオミ・ハリス、ベン・ウィショー、ベレニス・マーロウ、アルバート・フィニー