木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

《キリング・ショット》

2013-09-30 23:43:21 | 日記


『キリング・ショット』(2011年)R15+

こーれーは。。。
みごとに浮かばれん映画やないか。
とりあえず、無かった事にしよっか?
作った甲斐なし。
ただし、サントラだけは良さげ。
唯一の救いにもかかわらず、サントラ発売なし。。。
これは追い込まれましたな。
出口ないがな。

タランティーノやガイ・リッチーまでの道のりは遠いぞぉ。

マフィアの仕事を請け負う三人組が向かった先は…
郊外のさびれたダイナー。
簡単な仕事のはずだったが、どうも様子がおかしい。。。
みんなして銃を振り回すアクションなんだけどー


力量が足らんというか、撮影が足らんと思うぞ。
セクシー三人娘の過去の仕事ぶりのシーンが無いしぃ。
しくじった件も、どんだけーなのかシーン無いしぃ。
テス以外のふたりの過去のシーン無いしぃ。

肝心のダイナーで残り三人の睨み合いシーンがダラダラしてるのが致命的。
どんだけ入り組んでんのかと思いきや、肩透かし。

ま。
ツマラナ~イ。と、ひとことで片付けられる手間いらず。
しかして癪に障るのが。
もしかしてこれから面白くなるんか?と期待させるシーンが所々に在るとこ。
が、まったく次へ続かず。盛り上がらず。
こうなると、もう怨みますぅー。
梶芽衣子よんできますぅー。

ハショられた感ただよう挙句に、
わざわざ要れたシーンが個性を発揮するでもなく。
ここぞという時にダレるお粗末さ。
で、ミスキャスト違う?

フォレスト・ウィッテカーは、この役には重々しすぎるだろー。
ブルース・ウィリスは、要らんでしょう、この場合。
あぁ、ブルースよ、おぉウィリスよ、ラクな仕事してんなー。


この手の題材でカタルシスが無いのは致命的。
そしてキャラクターの魅力が描かれない──
切な~い。

セクシー三人娘なんか、若手女優揃えといて。
もったいなー。
泣くしかないべ。

シーン三割増しで、再編集を求めたくなるイタ~い一本。

で、あまりにもオいたわしい仕上がりゆえ。。

~勝手にリベンジ企画~

劇中でウィリス氏の歌がかかってたんで。
検索して聴いてみた。

おほっ。
カラオケか?
ついでに、最近のブルース・ウィリス・ブルースバンドも聴いてみたら。
これは、イケとるわ。
おっさんパワー炸裂。
若気のいたり?あっての今らしい。

で、ついでのついでに。
ラッセル・クロウのバンド→もっと迫力あるか思うてた。
ケヴィン・コスナーのバンド→ま、普通。
ドン・ジョンソン→80年代臭(しゅう)がぁ~。
デヴィッド・ハッセルホフ→。。。
つうか、嫌いじゃない自分がおるわ、ホフ様。
何がスゴイって、チーム・八ッセルホフの作るビデオが。
えもいわれぬセンス。
呪いのビデオ違う?
ある意味な。
免疫が必要かい?
ま、パニクるな。


『キリング・ショット』(2011年)R15+
監督・脚本:アーロン・ハーヴィー、音楽監修:ジョー・パガネッリ
出演:フォレスト・ウィッテカー、ブルース・ウィリス、マリン・アッカーマン、 ニッキー・リード 、
デボラ・アン・ウォール、 シェー・ウィガム

《危険なメソッド》

2013-09-28 23:22:05 | 日記


『危険なメソッド』(2011年イギリス/ドイツ/カナダ/スイス) PG12

おおーい。
キーラが熱演というか、力演(りきえん)状態。
しかもなんか、見てて気まずい感じだべ。
助けて。


精神科医ユングと、夢判断なんぞでお馴染みのフロイト。
ふたりの友情と衝突。
ユングの患者であり、愛人になり、その後自らも精神分析家となるザビーナ。
なんつー人生!な三人が織り成す人間関係。
思考、思想、経験、環境、性格、嗜好。
的確に選ばれたエピソードの数々で、人物を浮き彫りにする。


ユングとフロイトの性格を見事にとらえてます。
(って、全然知らないですけど。この二人のこと。)
夢中で意見を交換しあう姿。
それぞれが違和感を感じる瞬間。
裕福なユングに、フロイトが苦い思いをしたり。
なんだか無頓着で、限りなく無神経に近いユング。
権威ある姿勢を崩さず、頑固なフロイト。
方向性の違いで解散するバンドなみに意見の相違をみるふたり。
そして、決定的な決別。


人間がいかに不完全な生き物であるか──。
を思い知らされる作品。
そして、その事実に思わず魅力を感じてしまう映画。
納得の人間喜劇であり、充実の人間悲劇。

ムチ打たれるドMのザビーヌ。
(実際に心に刻まれるのは、ムチ打たれるキーラの姿)
真剣な表情でムチ打つユング。
(心に残るのは、とりあえずSHAMEは措いといて、ムチ打つマイケル・ファスベンダーの姿)
違う意味で楽しんでる自分を発見できるさぁー。
しか~し。
なんか官能だけが存在しとらん不思議さ。
反射的な感じが強く、恍惚感は不在。
これってワザと?
演技の問題?


このふたりの、恋愛が軸ではあるが。
観客をひっぱっていくのは、むしろユングとフロイトの関係。
これがまた、興味がつきんのさ。
原作戯曲がしっかりしてるのか?迷いのないストーリーテリングに引き込まれるし。
建物や小道具やらがみごとな映像も魅力のひとつ。
クローネンバーグ監督が充実の仕事ぶり。
そして、やっぱりヴィゴ・モーテンセンはいい役者なのさ。
ユングの妻役のサラ・ガドンが絵画みたいな美しさと存在感を発揮。

観終わった後にも、ジワジワと興味深さがこみ上げてきて。
人間て面白いー、と妙に興奮する映画。


『危険なメソッド』(2011年イギリス/ドイツ/カナダ/スイス) PG12
監督:デヴィッド・クローネンバーグ、原作:ジョン・カー、原作戯曲・脚本:クリストファー・ハンプトン、
撮影:ピーター・サシツキー、プロダクションデザイン:ジェームズ・マクエイティア
出演:キーラ・ナイトレイ、ヴィゴ・モーテンセン、マイケル・ファスベンダー、サラ・ガドン、ヴァンサン・カッセル