木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

《トロール・ハンター》

2012-12-06 22:41:23 | 日記


「トロール・ハンター」(2010年ノルウェー)

~トロールの里、ノルウェーより愛をこめて~

真面目につくってはるわ。
密着、トロールハンター!24時!!+4日?いや、5日か?
(ここらへんは不明。)

学生が熊狩り密猟者に取材しようと奮闘。
あ、いや、それがぁ、
熊じゃなかったのよね~というお話。

トロールって言われても、なぁ。
キャセロールとかバターロールとか。。。

北欧の伝承に登場する妖精。
巨大で醜悪、怪力を持つ愚鈍で粗暴な生き物。
って、これじゃあんまりなんじゃ…
さぞかし人気無かろう。と思いきや。
みやげもの屋では必ずグッズが売られているそうです。
(ってもらっても困るけどなぁ)
(ブサイクキャラで国おこしか?)
ちなみにウィキペディアによると。
ノルウェーの人の中では、現在でもトロールを信じている人が多い。
ってマジでぇ?

そういう事情もあっての、今回の映画です、か?

ハンターの愚痴が聞けます。
深夜手当てが無い、とか。
待遇面が酷いらしいよ、この仕事。
雇い主は政府らしいよ。
必死に隠蔽してるみたい。
ホントに居るのにね、トロール。
だって、この映画で見たもん。。。

実際、ちゃんとトロール出ます。
予算ケチってるわけでもないし。
何種類かドタドタと登場。
その姿を、バッチし見られます。

政府の秘密機関の隠蔽工作がいかにもな感じ。
ポーランド人や獣医が出てきたり。
なかなか丁寧に紡いでます。

ハンターの熟練ぶりが逞しい。
トロール慣れした、戦いぶり。
“若いもんは、ここで待っちょれ。ちょっくら、トドメさ、さしてくるでな。”
思わずこの口調で訳したくなるはず。

ドキュメンタリー・スタイルの作品ですが。
画面は見やすいし、気分悪くなるほどブレる事も無し。
(トロール自体が気分悪いとか言われても困るけど)
言っとくけど、景色は素晴らしいぞ。
空気の澄んでるのが、解るぐらい。

ラストで官僚がポロリと口走っちゃったりするのが、
いい小ネタになってます。

頭を使って、色々考えて作った印象。
必要以上にキャアキャアしないのも、ありがたい。

でも、続編とか作ったら怒るよ。。。