きものサロンながしま福岡支店

福岡支店のスタッフが更新するブログです。
お着物に関するお悩みのあれこれを、より分かりやすくお答えいたします。

飛梅伝説

2019-03-08 18:07:41 | 日記
先日、国道5号線を下って筑紫野市に行く途中
太宰府近辺で信号停車してる際に5~6人の着物姿の女性が横断歩道を渡っていくのを
思わずガン見してしまいました


たまたま先頭で待ってたので、幸運にもそれぞれのお着物を見ることができたのですが。。。
琉球紬の方や加賀友禅の訪問着の方、中には大島紬のアンサンブルをお召になってた女性もいらっしゃいました。
(おそらく男物アンサンブルを仕立て替えたのではないかと・・・)
季節柄、道中着や長コートもしくは長羽織など、皆さんそれぞれオシャレに着こなしてらっしゃったのですが、
特に目を引いたのが、
ちょっとふくよかな女性がIKKOさんが着てるような、グレー地の粋な鰹縞の小紋に黒の絵羽織を長くして羽織ってらっしゃったのが
とても印象的でした。
皆さん羽織物をお召だったので、残念ながら帯まではよく見れなかったのですが
やっぱり着物姿が5~6人揃うとパワーがありますよね
ほんとに、ちょっと見とれてしまいました


これから春に向けて、フォーマルな場面やカジュアルな場面でもお着物をお召になる機会が増えることと思いますが
ぜひ、ご自分の一番お気に入りの装いで
「いつのも自分とちょっと違う自分」を感じて頂けたらなぁ~と。


さて、タイトルにあります「飛梅伝説」の事ですが。。。
ご存知の方も多いかと思いますので簡単に。
(福岡県外の方もこのブログに目を通して頂いてるようなので、ちょっとだけご説明させて頂きます)


太宰府天満宮と言えば菅原道真公。
学問の神様としても有名で全国から合格祈願に受験生が訪れる地です。
その菅原道真公の和歌にかの有名な
「東風ふかば にほひをこせよ 梅の花 あるじなしとて 春なわすれそ」があります。
菅原道真が太宰府へと左遷されるとき、自宅の庭の梅の木を想って詠んだもので、
「春風が吹いたら、香りを風に乗せて届けてくれよ、梅の花。主人がいないからといって、春を忘れるなよ」という意味です。


で、
その想いが届いたのか、京の都から一晩で太宰府まで梅の木が飛んできた、という伝説が「飛梅伝説」です。
(福岡で国体があった時は「とびうめ国体」って言ってました)

現在、太宰府天満宮の境内にあるご神木「飛梅」が、まさにこの伝説の梅の木なのだそう。
飛梅は境内の梅の木の中で、一番早く開花するらしいです。


先ほどご紹介したお着物姿のご婦人方は、
もしかしたら、そのご神木の下で写真撮影をされたのかも・・・


な~んて、勝手に想像するだけでも何だか嬉しくなります