芽室町議会議員 正村紀美子のブログ 「つぶやきをかたちに」

いつも市民派ずっと無党派!
芽室町議会議員まさむらきみこのブログです。

つぶやき通信54号

2023年07月06日 | 通信
つぶやき通信54号を発行します。
今回は嵐山特集です。
● 経営危機に陥るめむろ新嵐山(株)
○めむろ新嵐山(株)の令和4年度決算と町の財政支援
○経営危機にたつめむろ新嵐山(株)
○新嵐山へ投資する前にすべきこと
○責任と覚悟をもって新嵐山の議決に臨む
●サクッと読める!150字
●議員の説明責任
●わたしのつぶやき
町が出資する割合が2分の1以上の法人は、地方自治法の規定により、毎年議会に経営状況の報告が求められています。6月議会では、めむろ新嵐山スカイパークを運営する第3セクター「めむろ新嵐山(株)」の経営状況の報告がありました。その内容を中心にお伝えします。
新聞折込は6月8日(土)です。Webでは事前に配信いたしますのでどうぞご覧ください。


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議長選挙/所信表明

2023年07月01日 | 議会/委員会
4期目の初議会において、議長選挙に立候補しました。

わたしが議長選挙に立候補した理由や議長になって取り組みたいと考えていたことを
所信表明で述べました。

以下、記録として残しておきます。

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議員任期4期目にあたり、芽室町議会議長に立候補いたします。
今回の町議会議員選挙、ご承知のとおり、無投票となりました。町政史上初めてとなる無投票。この結果をどう受けとめ、どのような対策を講じていくのか、町民は厳しい目でみています。
無投票とは住民自治の危機であり、町民の信頼を取り戻す議会改革を進めていかなければなりません。では町民の信頼を取り戻す議会改革とはどのようなことでしょうか。ひとことで言えば「成果を出す議会」への転換です。具体的には議会活動の質の重視、議員一人ひとりの資質向上による議会全体のレベルアップ、政策提案と監視機能を高めていくことであります。
「成果を出す議会」の実現を図るために、わたしは4つの重点項目を掲げます。ひとつは議会改革の刷新、ふたつめに議員の資質向上、3つめに政策提案と監視機能の強化、4つめは議員定数と報酬の見直し、以上4点が重点項目であります。
次に4つの重点項目の具体的内容について説明いたします。

1点目の議会改革の刷新について
本町議会の取り組みは、「議会改革のデパート」と評されるように議会改革の最先端の素材が集まっていると言われてきました。このような評価を受けたのが2015年。あれから8年が経過していますが、議会改革は、果たして町民の福祉向上に寄与できているのでしょうか?議会活動の量や新たな手法ばかりが脚光を浴び、肝心な町民は不在、町民の意見を聞くことはしますが結果を出せない。町政課題に対応できないため、町民から聞こえるのは称賛ではなく、ため息ばかり。
そもそも「なぜ町民の意見を聞く」のでしょうか。「政策に反映するため」とはもっともらしく聞こえますが、漠然としています。「聞く」前には問いを立てなくてはなりません。「問いを立てる」とは現状のどこに問題があるのかが明確になっていなければなりませんが、今の町民意見聴取ではその議論がすっぽり抜け落ちています。なにが問題なのか、なんのために意見を聞くのか、さらに、どのようなことについて具体的な意見が欲しいのか、を明確にする必要があります。これまでの議会改革では、この肝心なことをせずにただ町民の意見を聞くだけ。これでは成果を出すことはできません。
わたしは、町全体の政策課題の優先順位をつけ、議会として取り組むべき政策について、適切な時期に効率的で効果的な住民意見聴取を行い、政策に反映できる仕組みを確立してまいります。

議会改革については、これまで多くの専門的知見を頂いていますが、「これだけ広範囲な内容をすべて一律に進めていくことに無理があるのではないか」とのご指摘もありました。
わたしは、思い切って議会活動の優先順位をつけ、必要な活動を中心に議会活動を組み直します。活動そのものが目的化しているものや議会活動として優先順位の低い活動については事業手法の見直しを図り、活動量の精査を積極的にすすめます。活動の削減により、本来取り組まなければならない政策提案や監視機能の強化を図ってまいります。

2点目 議員の資質向上について
議会では、議員はそれぞれの思想信条にもとづいて、発言をします。しかし発言にはルールがあり、議員は自分の発言に責任をもつことは言わずもがなです。現行制度のルールを使って、公開の場で議論し討論する、それが議会です。とくに新しく議会に入られた一期生の方には、議会のルール、行政のしくみ、地方自治法について集中して身につけていただくことが必要ですので新人研修計画に沿って学ぶ場をつくります。
そのうえで、実践編として全議員が政策課題に対応した法務を学ぶ場を設け、緊急性が求められる政策課題に対応できる力をつけ、議会全体のレベルアップを図ります。
なお政務活動費については、政務活動費に限定せず、議員の資質向上をどのように実現していくのか、という視点に基づいてあらゆる手法を含め、検討してまいります。

3点目 政策提案と監視機能の強化について
これまで述べてきた議会改革の方向、議員の資質向上への対応をしっかり取り組むことによって、議会が本来やらなければならないこと、つまり政策の意思形成過程に関わり、町の意思決定を行うこと、質問や質疑、あるいは提言など間接的に、また直接的に政策形成にかかわることを強化してまいります。議会活動の量を増やすばかりで、議会活動をやっている気になっている現状から、議会本来のあるべき姿に戻していく取り組みを進めてまいります。

4点目 議員定数と報酬の見直しについて
今回の選挙で無投票となったことを重く受け止め、定数を14人に削減し、管内最低の期末手当を管内平均水準に引き上げていきます。
また議員報酬および期末手当は、生活給とまではいきませんが、これまでの議会独自の算定方法を見直し、「なり手不足」の解消という視点から、増額する検討を始めます。
議員報酬と議員の専門性についてですが、議員になる人は最初から「政治のプロ」である必要はありません。執行機関が提案する政策が町民感覚とはかけ離れていないか、町民目線からみて使いづらいサービスはないか、不都合なことはないか、という町民目線が、議員には必要だと考えるからです。政治のプロでない人が議会にも入っても仕事ができる議会、その体制を整えます。その内容は、2点目の「議員の資質向上」で述べたとおりです。

以上が重点項目ですが、改革すべきことはじつに多くあります。そこで、もっとも効率的に改革の成果を出すために、今年度は既存の議会活動、議会活動とは議会モニター会議、高校との連携事業、町民との意見交換会、を1年間休止します。ただし、町民から要望される意見交換の要望は例外とします。
現状の議会活動の年間スケジュールには余白はありません。事業の準備、実行、まとめのサイクルがようやく終わったかと思えば、次の事業が目前に迫ってきます。議会モニター会議、高校との連携事業、意見交換会、その間に定例会議や所管委員会もこなす…。
目まぐるしいスケジュールの中では、新しい発想で、思考する余裕などありません。事業の目的を忘れ、事業をこなすことだけに集中していれば成果はでなくとも「やった」という事実は残り、時間は過ぎていきます。しかし、このような悪循環をいつまでも続けて良いのでしょうか?
議員の仕事は、とてもクリエイティブです。わたしは人間らしく、思考できる時間的余裕と精神的なゆとりがちゃんと持てる議会を作りたい。だからこそ、今年1年間を新たな体制を構築する期間とし、議会活動は最低限に、その他の活動は休止して、「成果の出る議会」へ体制を立て直します。

現状の改革を継承しても、状況を変えることはできません。これまで取り組んできた議会改革は、町民の声を聞くというバリエーションを増やしたものの、無投票という結果に終わっています。だからこそ議会改革はマイナーチェンジではなく、フルモデルチェンジを勇気を持ってすべきだとわたしは考えます。「議会改革NO1」という過去の栄光にしがみつき、その枠に囚われ、前に進むことができないのが今の芽室町議会です。新しい発想を取り入れる大胆さと勇気を持つことができないのであれば、議会はますます住民から見放されるでしょう。
我々議員は、議会改革の専門家になる必要はないのです。芽室町議会がすべきことは、町民が抱えている不安や心配、困りごとに政策という視点から解決策を導くことです。

3期12年間の実績から4年後を見通し、今早急にやらなければならないことを所信表明として申し述べました。これらすべては町民のためにあります。町民に信頼される新しい芽室町議会の構築に向けて、皆さんと一緒に新しい景色を創り上げていきたい。

結びになりますが、議長として公正で、公平な議会運営に努めるとともに、皆様方のご意見にも真摯に耳を傾けてまいります。
どうか皆様方のご賛同とご支持を賜りますよう、お願い申し上げ、わたしの議長選挙における所信表明といたします。
ありがとうございました。