数十年に一度の大雨で特に鬼怒川周辺がたいへんな被害を受けています。
救助を待つ人々、流されていく民家。
すでに流されて行方不明になっている方も複数いるようです。
どうか、どうかご無事でありますように。
茨城県常総市、今にも濁流に流されそうな屋根の上で二頭の柴犬を抱いて
救助を待っておられたご夫婦。無事に愛犬と一緒にヘリで救助されました。
また、飼い主が愛犬を残して避難してしまったのか飼い主さんも流されて
しまったのか濁流から必死に顔を出しているテリア系の犬もいました。
あの子はいったいどうなったのでしょうか。
「早めに避難所へ」夕方のニュースでこの言葉を何度も聞きました。
しかしペット受入れ可と表明している避難所は全国でも本当に少ないのです。
私の住む場所には1つもありません。こんなにペットを飼っている人が多いのに。
ペット同伴避難を呼びかける団体が私の住む区へ問い合わせたところ
「各避難所毎の防災拠点運営委員会で決めることになっている」との回答。
それはいつ決めるのでしょう?災害が起こってからですか?
災害は事前に「3日後に避難をしなくてはいけない災害が起こります」なんて
予告して起こるわけではありません。
現状ではペット同伴の場合は災害時待機所という屋根もない公園に行って
指示を待つしかないようです。
災害が起こった時にペットとどう避難すればよいかは事前に確認しておかなくては
いけないと思います。
先日マンションの防災訓練がありました。
煙体験ハウスに入ってみました。ロチュも入って大丈夫ですよと
言われたけれど、外で消防署のお姉さんが預かっていてくれました。
視界10㎝?もう真っ白で何も見えませんでした。
障害物のないまっすぐな煙体験ハウスでさえ出口を探すのに一苦労。
災害が起こった時にまずペットを入れて持ち運べるカートかキャリー
を部屋内に置いておくことは絶対必要だと思いました。
あんな煙の中では小さいロチュを確保するのも困難です。
またペット用備蓄は絶対に必要です。
避難所に人間用の備蓄はありますが、ペットの備蓄はないと思います。
私もトイレシート、ドライフード、お水、ペット用ウエットシート
の買い置きはしていますが、ひとつにまとめていないのでリュック
など持ち出せる袋にまとめておいた方がよいと思いました。
今後どの市区町村でもペット受入れ可の避難所ができるようにするために
飼い主の日常のマナーとしつけの心がけが必要です。
◯狂犬病、混合ワクチン接種、ノミダニ予防などをきちんとする。
◯繁殖の予定がない場合は去勢、避妊手術をする。
◯無駄吠えをしないようにする。
◯クレート(ケージ)に入ってもおとなしくできるようにする。
東日本大震災でもクレートにおとなしく入れる子は人間と同じ避難所の
建物内にいられたそうです(お部屋は別だと思います)。
吠える、騒ぐ子はやむを得ず避難所には入れなかったと聞きました。
ペットは家族、子供と同じと飼い主は思っていても、現在の日本では
相変わらずペットたちに現実は厳しいのです。
大型犬を飼われている方は犬を飼うことに慣れていらっしゃる方が多いし、しつけもきちんとされている方がほとんどの気がします。
災害に対する準備や覚悟はされているのではと思います。
犬を飼うことは犬の一生を背負うことなので飼い主は命を預かる責任を自覚しなくてはなりませんね。
人間と動物の命を比較したら、当然ながら人間を優先しますよね。だからこそ愛犬の命を守るのは飼い主だと痛感します。
災害時に動物の命を守るための努力や日頃の準備やしつけは飼い主がしなければなりません。
今回の災害で避難の遅れた方々の多くがペットを飼っていらっしゃいました。
地区に最低1つは動物収容可と事前表明する避難所を設置しなければ多くの飼い主がペットとともに命を落とすことになる可能性があります。
共存の準備と必要性を早急に考えなくてはいけません。
関東はようやく晴れてお洗濯、ベランダ掃除と朝からやる気満々でした。
ペットを連れて避難することは犬に限らずペットを愛する方々には絶対条件です。
東日本大震災で首輪を付けたワンちゃんが顔だけ残し体を食べられてしまった写真を見ました。あの写真を飼い主さんが見たら気が狂ってしまうのではないかと思う悲惨さでした。
ペットの命は飼い主が守らなくては。
犬を飼っている人達もそうでない人達が共に幸せになる社会。多くの愛犬団体の目指すところです。
エルさんにしかできない視線で温かくも核心ついた解説ですね、とてもわかりやすく拝読しました。
このまま、どこかの雑誌に掲載して頂きたいくらいです