善導寺に続いて再び久留米絣展へ行きました。とはいっても、今回は文化財としての絣ではなく展示即売会です。会場は「地場産くるめ」。筑後地方の特産品の販売やプロモーションを行っています。ここは展示場や会議室があり、現役の時は仕事でたびたび出入りしていました。
まずは2階へ。地元特産品の展示即売場や久留米絣資料館などがあります。以前とは少し雰囲気が変わりました。
絣資料館の展示より。明治前期の絣のいざり機です。嫁入り道具として作られたもの。機を織るのは結構、重労働だったそうです。
手織りの体験教室です。事前申し込み不要とのことで心が動きましたが、参加者は中高年の女性ばかり。気後れして入り損ねました。
絣の展示会は1階の総合展示場で行われていました。20軒以上の織元が商品を展示即売しています。会場は絣の愛好者で賑わっていました。
機械織りの絣反物が展示されていました。久留米絣は重要無形文化財としての絣と、それより少し要件が緩い伝統的工芸品、そして機械織りの久留米絣とに分けられます。それぞれ文化庁、経済産業省、絣協同組合が指定・認定し証紙が張られます。
一般に広く流通する機械織りでは化学染料が使われていて、様々な色合いの久留米絣が織られるようになりました。ただ機械織りといっても杼を使う旧来の織機で、家内工業の域を出ません。参考までに、手織りと機械織りの工房を見学した時の記事にリンクを貼っておきます。(別画面で開きます)①手織り、②機械織り
生活が洋風化する中で、絣も洋装向けにデザインされるようになりました。
絣は衣服だけでなく、日傘や小物類にも使われています。
絣の手提げ袋。値札が付いていて景品ではないようです。時どき骨董市で絣の古布や端切れが売られていることがありますが、高い値が付いています。
左にあるのは現代モンペです。昔のイメージとは違ってお洒落に着こなすことが出来、若い人にも人気があります。
いろんな分野で絣布を使った事例が展示されていました。ポップなデザインです。絣の新しい販路を開拓できればよいのですが。
地元の大学生による絣ファッションショーです。織元や絣工房が作品を出展していました。モデルウォーキングも堂に入っていて、シーンが次々に移るショーを30分ほど観ていましたが面白かったです。デザイン次第で絣は意外と現代にマッチするような気がします。木綿平織りの、あの風合いは捨てがたいものがあります。
私は繊維工業のことはわかりませんが、先染めに括りが特徴の絣は近代的な織機には向かないのでしょう。伝統的な技法と産業化との兼ね合いは難しい。
今日は学童保育所の退所式があります。月末まではあと数日残していますが、一応の区切りです。来年度は高学年の入所を受け入れないので、いまの3年生とはお別れです。
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