たゆとう小舟の・・・☆

近所の美しい場所、日本の美しい場所をいっぱい見て歩きたい♪

『趣味の部屋』観劇♪

2015年04月21日 | 観劇関係♪
 4月18日(土)森ノ宮ピロティーホールにて『趣味の部屋』観劇。


近所の友人AさんとTちゃんと一緒である。
再演の舞台である。面白っ!!・・・と分かっていたのでお2人を
お誘いした。そしてもちろんの極上の舞台でした・・・。

ご出演の役者さんはみんな素晴らしいし
めっちゃ笑えるのに、ミステリーでサスペンスっ!!

出演: 中井貴一 戸次重幸 原幹恵 川平慈英 白井 晃
↑・・・この豪華すぎる出演者♪
そして脚本は今をトキメク古沢良太さんだもん♪


「こんな面白い舞台・・・かずりん・・・
前に見たときの・・・忘れてるん?」と訊かれたが・・・

以前・・・めっちゃ面白かった!という記憶はあるものの
すっかり忘れてしまってたので・・・・・
めちゃめちゃ面白かった!!

すっかり忘れてる・・・ってことは、
なんだか悲しいことだけど、
なんとなく記憶あるで・・・っ・・・という微妙な快感のモト、
思い出した時の快感もなかなかよく、
そしてもの凄いすっきり感があるものなのだ!!(がはは!!)


一緒に観劇したTちゃんの息子さんが今年から社会人。
あまりしゃべるのが得意でないTちゃんの息子さんは、つい先日上司に呼び出され
「君の考えてることがよくわからない。」と言われたらしい。
ニュアンス的にはやわらかい感じだったので、そんなに気にはしてないようだけど
この話のあと、Tちゃんダーリンは(飲みながら・・飲まないと言えないらしい)

「・・・これからもいろんな人にいろんなこと言われるだろうし
大変なこともあるやろけどな・・・・・・・・・・
・・・とにかく自分の事を嫌いにだけはなったらあかんで・・・」と
(飲みながらだけど・・・(笑))息子さんに助言したんだと。
・・・・という話を、このお芝居の帰り道に聞いた。

・・・感動の話じゃないの!!

・・・で、私、思い出したのよ・・・・吉野弘さんの『奈々子に』という詩!!
携帯で検索してお2人に送ったら
いたく感動してくれた♪

そういう内容の詩だもんね!
吉野さんって・・・・凄い!!

あまりに感動してくれたので、『動詞ぶつかる』とか『祝婚歌』とか教えてあげたら
なんで・・・吉野弘さん知ってんの?・・と訊かれたが・・・
なんでやったっけ??

帰宅後、Tちゃんよりメール・・・
「学生時代、教科書に載ってたよね!!今、思い出してん!
『夕焼け』・・・あんまり感動したからそらで部分的に言える・・・」
・・・の下に、数行綴られた詩が・・・・・

凄いやんっ!!
学生時代の詩を、部分的にでも覚えてるって!!

すっかり忘れてる・・・ってことは、
なんだか悲しいことだけど、
なんとなく記憶あるで・・・っ・・・という微妙な快感のモト、
思い出した時の快感もなかなかよく、
そしてもの凄いすっきり感があるものなのだ!!(がはは!!)

・・・で、そのTちゃんからのメールを読みながら思い出した・・・
確かに『夕焼け』は素晴らしい詩だ・・・
だけど・・・
だけど・・・

そうっ!!私が吉野さんの詩を読むようになった『キッカケ』は・・・
学生時代に教科書に載っていたからではない・・・・。
そうっ!!「吉野さんの詩を読むようになったキッカケは??」と
友人に訊かれたら、こう言わねばならないのだった・・・

「浜田省吾さんに教えてもらったのよ♪」(目の前で直接ではないが・・・(笑))

そこを忘れてるなんてっ!!
我ながら情けなくなってしまった・・・・

すっかり忘れてる・・・ってことは、
なんだか悲しいことだけど、
なんとなく記憶あるで・・・っ・・・という微妙な快感のモト、
思い出した時の・・・・・・・・
なかなか思い出せなくて
やっと思い出した時の・・・・・・
これは、老化かもしれない・・・というこの情けなさ・・・
マジ情けなくなりました・・・(泣)


奈々子に  吉野弘

赤い林檎の頬をして
眠っている 奈々子。


お前のお母さんの頬の赤さは
そっくり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと
酸っぱい思いがふえた。


唐突だが
奈々子
お父さんは お前に
多くを期待しないだろう。
ひとが
ほかからの期待に応えようとして
どんなに
自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり
知ってしまったから。


お父さんが
お前にあげたいものは
健康と
自分を愛する心だ。


ひとが
ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。


自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。


自分があるとき
他人があり
世界がある。


お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた。
苦労は
今は
お前にあげられない。


お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるにむずかしく
はぐくむにむずかしい
自分を愛する心だ。