たゆとう小舟の・・・☆

近所の美しい場所、日本の美しい場所をいっぱい見て歩きたい♪

見えないものを見ようとして・・・

2013年05月20日 | この本!この一行!この歌詞!
『星』 吉野弘

あまりに明るく
すべてが見えすぎる昼。
かえって
みずからを無みするものが
空にはある。

有能であるよりほかに
ありようのない
サラリーマンの一人は
職場で
心を
無用な心を
昼の星のようにかくして
一日を耐える。



『星とたんぽぽ』 金子みすず

青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
    見えぬけれどもあるんだよ、
    見えぬものでもあるんだよ。