時生に続き、東野圭吾です。
何年か前に広末涼子が出てた映画で気になってはいたのですが、映画は観ていません。読みたかった作品。Bookoffで購入しました。
僕は男性なので男性側の立場、つまり主人公の視点から読みました。
一見理不尽で行きすぎかと思える嫉妬には、僕は共感を持てました。多分僕でもやってしまうな。。。
ラストは謎が残り、少しもやっとした感じが残りましたが、最後のシーンでは感動して泣きました。(最近泣いてばかり??)
このストーリーは現実ではありえない言わば”ファンタジー”的内容が物語の主となっているのですが、一方で「被害者」と「加害者」といった部分では、現在の日本社会の現実をしっかりととらえていて、さすが東野圭吾!と感じさせます。
実は一番感動したのはこんなシーンです。
奥さんを早くに亡くしていて、その事故で双子の女の子を同時に亡くしたおじさん(かなり脇役)が、事故の補償金で会社を建て直し、周りから皮肉を言われているシーン。
「借金を抱えてた時に事故が起きた。双子だったから補償金は2倍だったんだよ。おかげで会社を立て直せた。」
でも、彼の何年たってもいくら儲けても決して癒されはしない心の底は、同じ被害者同士にしか分らない。
彼のベンツの中には、可愛らしい人形が揺れていた。
人形は女の子だった。
しかも二つ全く同じ物が吊るしてあった。
本棚に加えました。
http://booklog.jp/users/kingbook
次はまたしても東野圭吾の「幻夜」を買いました。
ついに文庫で出ていたので即買い!白夜行を思わせる分厚さに読み応えを感じます。