with クロワッサン

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12分12秒の沈黙

2012-12-25 23:41:54 | フースバル
久しぶりに、サッカーの話題。

最近あまりブログには書かなくなったけど・・・
地味に毎試合スタジアムには行っています。
アウェイもお決まりのカフェで観るようにしています。
それでこそ、ブレーマー!^^



ブンデスリーガを好きで観ている人の間では、日本でも話題になったかもしれません。

ちょっと前の話だけど、11月27・28日 第14節から、最終戦の17節まで
4節にわたり、各スタジアムで共通のアクションが行われました。


ドイツサッカーリーグ・DFLがブンデスリーガ1部・2部の全36チームを対象に
検討している「安全なスタジアムでの体験 (DFL-Konzeptpapier "Sicheres Stadionerlebnis")」

16項目からなるスタジアムの治安強化策です。


共通のアクションとは、これに反対しようとするファン達の行動。

 ※ちなみに、ゴール裏の立見席で応援する熱狂的なファンのことを、ドイツでは
 サポーターではなく「Ultras ウルトラス」と呼びます。



アクションのタイトルは、

「12:12 - Ohne Stimme keine Stimmung」





似ている単語だけど
Stimme シュティメ は 声、
Stimmung シュティムンク は 雰囲気・ムード という意味で、

直訳すれば「声がなければ、雰囲気もない」
まあ、「ウルトラスの声援なくして、試合は盛り上がらない」といったところかな。

Stimmungは他にも、人々の意見とか世論という意味もあって
この件の問題点のひとつが「ファンとの対話が何もなされず、一方的な規制である」ということから
「ファンの声を聞かずして、世論に合った決定はできない」という意味も
このOhne Stimme - keine Stimmung には込められています。



どんなアクションをするのか?というと、
キックオフから12分12秒の間、応援をいっさいしない!というもの。


スタジアム内に貼られた、告知ビラ






12分12秒というのは、このコンセプトの採決が行われるのが12月12日だったことから
とっています。

惜しいシーン、逆に危ないシーン、なんならゴールが決まったとしても、
いっさいの応援をしない!!!

「無言の抗議」というやつ。



やるやん!!!

・・・と、思うでしょう?

このニュースだけ見ると、たしかにそんな気もするのですが・・・
我らがWeserstadion ヴェーザーシュタディオンでは、様子がちょっと違っていたので
それをぜひ紹介したいと思って、久々にサッカーの話題を書くことにしたのです。




この期間中の我らがWerderのホームゲームは、11月28日のLeverkusen レヴァークーゼン戦と、
最終節12月16日のNürnberg ニュルンベルク戦。

レヴァークーゼン戦は、他のチームと同じようにアクションが進められました。

とはいえ10分を過ぎたころから、待ちきれないファン達が騒ぎはじめて
ちょこっとぐだぐだにはなったけれども。(笑)





静まりかえる、スタジアム。
いつもはピョンピョンのゴール裏も、全く動きがありません。


12分2秒からカウントダウンが始まり、12分12秒になった途端、それまで
出したくても出せなかった声が、一斉に爆発!
ウルトラスの応援があって、これでこそサッカーの試合だ!

たしかにそう思える瞬間でした。





Werderのウルトラスはあまり熱狂的ではないけれど(というか、熱狂的な人達が少なく
同じゴール裏でもピョンピョンと盛り上がってるのは本当に真ん中あたりの人達だけで、
すみの方はわりと冷静に試合を観ているのが、写真でも分かるでしょう、笑)

それでも、やっぱりウルトラスの応援はスタジアムには必要だ!とみんなが思うには
十分なアクションだったと思います。
ドルトムントのスタジアムなんて、すごかったんだろうなあ。



そんなレヴァークーゼン戦があり、アウェイ2試合を経て、最終戦のニュルンベルク戦。



その2に続きます。


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