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上越市家族会 ~ひとりで悩まずみんなで支え合って~

この会は、こころの病を持つ人を身内に抱える家族の集まりです。みんなで支え合って精神障害者の福祉向上を目指します。

「みんなねっと東京大会」オンライン参加(その2)No333

2021-10-20 09:27:11 | 日記
前号からの続きです。
都立松沢病院の名誉院長の齋藤正彦氏です。
◯休憩等をはさみ、特別講演は齋藤先生です。齋藤先生は、2012年~2021年まで都立松沢病院の院長として、それまでの精神科病院の怖い・暗いというイメージの転換を図ることを大きな目標としてとりくまれました。今も名誉院長として、現場の精神科医として同病院で活躍されています。
齋藤さんは、院長となって公立病院故の強みと責任を最大限に発揮するために4つの経営目標を掲げます。一つは民間医療機関からの要請を断らない。二つ目が患者さんに選ばれる病院を作る。三つ目が業務改善で働きやすい職場を作る。四つ目が地域を支え、地域に支えられる病院を作る。
そして、一つ目と二つ目は達成できた、後の二つが道半ばとの事でした。
松沢病院の院長になった時、その充実した設備や人員に驚いたそうです。このコストは税金でまかなわれている。民間医療機関からの入院依頼を断れば、松沢病院より装備の劣った病院に行くこととなる。そんなことはできない。民間病院で手を焼いている治療が難しい患者さん、家族とのトラブルが多い患者さんを松沢病院が引き受けることは、民間病院の負担を減らすことになり、それは民間精神科病院の診療の質を上げることに貢献し、結果的に東京の精神医療の底上げにつながるはずと考えられました。
こうした基本的考えで経営を進める中で、職員の皆さんの考えも変わり、患者さんや家族、民間医療機関から評価され、選ばれる病院へと変質を遂げて行きます。
ひとつの例ですが、身体拘束を少なくするための取組が反響を呼びました。詳細は当ブログNo174~175(2019.9.4)をご覧ください。当時の齋藤院長のインタビュー記事を掲載しています。
以上は当日の講演の一部のお話しですが、この他にも日本の精神料医療の問題、或は公立病院の必要性、精神科患者さんの人権の問題など明快な語り口でお話しをされました。
もうひとつ感じたことは、病院内で職員も患者も同じ目線で対応をするということでした。上下の格差があってはならないということです。ここまで徹底をされてきたということです。
お話しをお聞きしながらつい気持ちが高揚する自分がいました。
以上で終わります。
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■今回の講演の報告でした。うまくお伝え出来たか?ですがご容赦願います。
講師のお二人の印象は、柔の白石先生、剛の齋藤先生と言う感じがしました。講演の中でもお互いに名前をあげ話されていましたが、キット親交が深いのでしょうね!
また、参加いただいた会員の皆さん、糸魚川市、妙高市の家族会の皆さん、福祉施設の皆さん、相談支援事業所の皆さん、行政の皆さん、大変有難うございました。(吉原)