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sugiyukumamani

ただ かぜがふいているだけ・・・。  
  

エコモビリティ <7>

2010-02-02 | 暮らし
三菱ふそうトラック・バスは三菱重工業と電気バスを共同開発する
方針を明らかにしている。昨年から開発に着手しており、来年(11年)
後半までには試作車を製作。その後、半年から1年かけて大都市の公道
で試走実験をし、路線バスでの将来の市場投入を検討する。

三菱重工業が三菱のバスなどに向けて電池の量産工場を作る動きがすで
にある。同工業がリチウムイオン電池や電動モーターを開発・生産。
04年からハイブリッドバスを生産してきた三菱ふそうの車両技術と組合
わせる。

電気自動車は、ガソリン車やディーゼル車と比べて航続距離が短いこと
が課題。短距離の決まったルートを走る路線バスなら、充電が容易で、
実用性があると判断した。

電気バスでは、いすゞ自動車が慶応大学などと試作車の共同開発を決定。
10年末ごろから神奈川県の公道で実証実験をする計画ーといわれる。

エコモビリティ <6>

2010-02-01 | 暮らし
 同社以外にも、仏PSAプジョー・シトレン社は、三菱自動車から供給を
受け、アイミーブをベースにした「iOn」を今年欧州で発売する。

日産は今年度5万台、12年度までに20万台の量産体制を敷くーとつたえられ
ている。日産が市場に投入するEV(電気自動車)「リーフ」は5人乗りで
同社の「ティーダ」(排気量1,5リットル)を上回る大きさ。最高時速は
140km以上で、完全充電した場合は最長で160走れるという。

たびたびふれているようにEVは走行中にCO2(二酸化炭素)を排出しないの
で温暖化対策車の一つとされている。だが、充電設備が整備されていない、
価格が一般のガソリン車に比べて2・3倍など課題は多い。

こうした課題を「量産」で一気に乗り越えようというのが日産の戦略ーと
される。EV(電気自動車)の価格が高いのは電池が1台200~300万円するから
だーといわれている。このため、電池を抜きでガソリン車と同程度の価格に
して電池はリースにすることも検討しているという。
ハイブリッド車で出遅れたに同社としてはEVで巻き返すという経営戦略ーだ。
野村総合研究所の予測では12年の電気自動車の需要は18万台としている。

日本は2020年までの温室効果ガス90年比25%削減を表明しているが、09年
サミットでは2050年時点については80%削減が合意されている。コレに対
して環境省は80%削減の試案として自動車はすべてEVに、太陽光発電は100
倍以上にする必要があるという。

エコモビリティ <5>

2010-01-30 | 暮らし
 ガソリンエンジン車に比べて航続距離が短いということも課題の一つだ。
前にもふれたが、電池さえ多く積めば長距離でも走れることは実証された。
重複するが、愛好家らでつくる「日本EVクラブ」は軽自動車の市販車に円筒
型リチウムイオン電池を8320本積み、東京ー大阪間555,6kmを途中の充電なし
に完走した。走行距離は世界記録となる見込み。同クラブはギネス記録に申
請した。(長距離も走れるが問題は電池の価格・・・)

ガソリンエンジン車は一回の燃料補給で約400km走れるが、はたしてこれほど
の航続距離が必要なのだろうか。自家用車の1日の平均走行距離は20~30kmと
される。すべてのEVがガソリンエンジン車なみの航続距離を持つ必要はないの
かも知れない。そうなると電池は少なくて済み、価格も抑えられるだろう。

 市販されたEVカーだが、補助金はつくというものの、価格が高いのだ。三菱
のアイミーブが国の補助金を受けた上で約320万円、富士重工業のプラグイン
ステラはそれ以上である。どちらも軽自動車をベースにしたEV(電気自動車)
なのだ。

 一方のHV(ハイブリッド車)はホンダのインサイトが189万円、トヨタの
3代目プリウスは205万円(最も安いタイプの希望小売価格)。さらにトヨタ
は、開発中の小型HVで燃費40㌔台、価格170万円前後をめざすーとつたえられ
る。

日産は今年後半、1500CCのEV専用車を発売するとしている。価格は既存の
ガソリン車と同等(補助金を含む)といわれているが、ただし、電池は別。

 HVは走行中のCO2排出量がゼロではない、EVは1回の充電で走る距離に限度
がある。技術の壁を乗り越えて高性能な車に仕上がっても「世界不況を経験
した消費者に受け入れられる手ごろな価格が実現できるかどうか」が大きな
課題であるといえるだろ。

エコモビリティ <4>

2010-01-29 | 暮らし
 ハイブリッドとは2つ以上の組み合わせである。HVはガソリンエンジン
と電気モーターをたくみに組み合わせ「いいとこ取り」をしようという
発想である。

古来、「二兎追うもの一兎も得ず」などという戒めのことわざもあるが
HVの場合には「いいとこ取り」が成功して、結果として走行性能を損な
うことなく燃費を大幅に改善し、その分CO2(二酸化炭素)排出も削減
している。

余談になるが、鉄道のディーゼル機関車の中で電気式とよばれるものは
内燃機関(ディーゼル・エンジン)と電気モーターを使っているという
点ではハイブリッドである。さらに余談、原子力でない通常型の潜水艦
もディーゼル・エンジンとバッテリーの組み合わせで走るからハイブリ
ッドである。

水上はディゼル・エンジンで走り、その間空気をため込み、かつバッテ
リーに充電する。水中では人間はためた空気で呼吸し、潜水艦自体は
バッテリーで走る。

HVに話をもどそう。HVのエネルギー効率の良い点は同程度の性能の車と
比較してガソリンエンジンを小型化できることである。
エンジンの重量が軽くなると、その分だけ加速時、登坂時のエネルギー
消費が少なくなる。また、ピストンなどの部品そのものも軽くできる。
だからエンジンを動かす時のエネルギーは少なくてすむ。シリンダーの
容積が小さいほど1回に吸い込む燃料が少なくてすむ。

問題は小さなエンジンで、どうやって他の車と同じように機敏に快適に
走行できるかということだ。電動アシスト自転車を考えていただきたい。
平地を走る時はか弱い人力だけでも十分だが、上り坂、向かい風の時は
つらい。その時はモーターの力を借りる。

HVも同じ、ふだんは無駄のない小型エンジンで走る。必要な時だけ、もう
一つの動力である電気モーターのアシストを受ける。

エコ・モビリティ <3>

2010-01-29 | 暮らし
 2009年1~12月、乗用車の累計販売台数は2,640312台、前年比94,3%
日本自動車販売協会連合会)だった。新車販売台数のベスト30(同)
を見てみると、1位はプリウス 208,876台(前年比285,7%)、5位は
インサイト 93,283台(前年比―)。

 トヨタが世界初の量産ハイブリッド車(HV)初代プリウスを発売した
のは1997年。そのコンセプトは、走行性、居住性を犠牲にすることなく、
とくに都市部におけるCO2(二酸化炭素)の排出を最小化するというもの
であった。

発表当時の燃費は10・15モード、28・0km/㍑であり、すでにガソリンエ
ンジン車としては驚異的なものであった。世界初の量産HVと期待を集めた
が、同クラスのガソリンエンジン車より数十万高いとされる生産コストが
普及の壁だった。

ホンダの初代インサイトは1999年に発売。昨年2月、2代目インサイトを
189万円の価格で発売すると4月の販売台数はHVとしては初めて、月間
トップ(登録車)になった。

同年5月、トヨタはプリウスを全面改良して3代目プリウを205万円(最も
安いタイプの車)で発売。発売前から8万台の異例の規模の受注を抱えた
と報道された。

エコ・モビリティ <2>

2010-01-28 | 暮らし
もう少し、余談を続けます。御了承願います。
モータースポーツから国内自動車メーカが撤退したのはトヨタだけではない。
ホンダは2008年12月、F1から。スズキは同年同月、世界ラリー選手権(WRC)
から、三菱自動車は2009年2月、ダカールラリー(パリダカ)から、ダイハツ
工業は2009年1月、全日本ラリー選手権から、富士重工業は2008年12月、世界
ラリー選手権からーと撤退が相次いでいる。

国内自動車メーカーのモータースポーツへの参戦理由としては、市販車へ導入
する技術の「実験室の役割と技術を見せつける広告塔の役割を強調してきた。

トヨタがF1に進出を表明したのは1999年。トヨタの進出の狙いは他の地域に比べ
てシェアが低い欧州での知名度アップや若者の車離れを食い止めることだった。
しかし、2008年秋に深刻化した米国の金融危機で新車販売が落ち込み、営業赤字
に転落した。

F1チームも部品の試作点数を減らすなど努力を続けたが、それでもF1参戦には
年間数百億円の予算が必要だったーといわれている。「目だった宣伝効果もない」
というグループ内の批判もあり、財務上もF1継続の余裕がなくなった。わずか8年
で身をひくことになった。

F1に国内自動車メーカーで最初に参戦したのはホンダだった。16戦中15勝と圧倒
的な強さを見せつけたが。だが、時代は大きく「環境志向」へとかじを切った。

エコ・モビリティ

2010-01-27 | 暮らし
 自動車の黎明期には蒸気や電気、ガソリンなどのさまざまな燃料が
使われた。地球温暖化の問題が深刻になってきた現在、黎明期によく
似た状況になっている。

 ハイブリッド車、電気自動車(EV)、燃料電池車とさまざまなエコカー
の開発が進む。だが、圧倒的優位性をもった自動車の燃料はまだない。

 現在、世界で数億台走っているあまりエコではない車に、いかに早く
退場してしてもらうか、そうした車と代替する力のある車の開発が重要
になってくる。

 しかし、エコカーの開発には人材だけでなく巨額な開発資金が必要に
なる。日産自動車は電気自動車の開発にこれまで5000億円を投入したと
いう。マツダは昨年10月、発行済み株式の4分1に相当する大規模な公募
増資を行い、自己株売却分も含めて集める935億円のうち600億円をエコ
カー開発に充てるーと伝えられる。

余談になるが、トヨタ自動車は、昨年、自動車レースの最高峰F1の
舞台から完全撤退した。世界同時不況の新車販売低迷がきっかけだった。
ほかの自動車メーカーもモータースポーツからあいつで撤退した。背景
には、次世代環境車の開発競争に打ち勝つために人材や開発資金を確保
しなければならない事情があったーといわれている。


CO2の排出量は加速・・⑦

2010-01-25 | 暮らし
 将来、CO2の排出量はいくつかの要素から増加の一途をたどる。
まず、人口の増加だ。2009年の世界の推定人口は約68億3000万人。
2050年の世界の人口推定によると2050年までに世界の人口は、中位
推定で77億9700万人、高位推定では107億5600万人まで増加すると
いわれている。

 経済成長も重要な要因になる。とりわけ、発展途上国では電気の
需要が急速に伸びている。たとえば中国における電気の消費量は
2025年までに現在の2倍以上と見込まれている。

発展途上の国々が、もっともエネルギー効率のいい技術を導入しても
排出量は増加する。途上国がエネルギー効率は悪くても安価な技術を
使用すればCO2の排出量はさらに増える。

気象の科学調査に携わっている研究者たちの間で、なんの対策も講じな
いで、現状のまま放置してCO2を排出した場合、今後予想される排出量を
「放任ケース(ビジネス・アズ・ユージュアル=BAU)と呼んでいる。
放任ケース(BAU)に基づくあらゆる予測は、人々は気候を顧みずにCO2の
排出量は増加するという前提に立っている。

環境変化 (5)

2010-01-24 | 暮らし
 大気中のCO2(二酸化炭素)が増えると温暖化だけでなく、海の「酸性化」
が起きる。その影響は幅広い生物に及ぶことが実験でわかってきた。

大気中のCO2濃度が高まると、その分海中に溶け込む量も増える。大気中の
CO2を海洋が吸収してくれなければ、大気中のO2濃度はもっと速いペースで
上昇することになる。温暖化を抑えるという点ではありがたいことであるが
その一方で、CO2が海中にとけ込むと炭酸になるため、その量が増えると、
海水が酸性化する。

液体は中性だとPH(水素イオン濃度指数)は7、海水(海表面)のPHは現在
8.1の「弱アルカリ性」だが、酸性化がすすむにつれてPHの値は小さくなって
ゆく。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のシナリオに基づいた国立環境研究所
の計算では、2100年ごろの海水のPHは7.8程度。最悪で7.7までに酸性化する恐
れがあるとしている。

これまでの研究で判明した悪影響の具体例
 サンゴの骨格形成の阻害
 ウニの成長や受精、初期発生の阻害
 巻貝の成長の阻害
 エビ類の成長阻害
 クモヒトトデの生殖器官の発達異常ーなどであるが、酸性化によるダメージは
種を超えて連鎖する可能性が高いが「研究は、一つ一つ生物の種ごとに影響
を調べている段階」。
酸性化は将来、食用のウニや貝の減少を招く恐れがあり、漁業への影響が心配
されている。

CO2の排出量は加速・・⑥

2010-01-23 | 暮らし
現在、中国が進めているのは従来の石炭火力発電所だけだ。従来どうりの
発電所には、技術上の理由から「二酸化炭素回収貯留(CCS)」が対応でき
ない。だが、仮に石炭ガス化とよばれている技術を中国が導入すれば、CO2
を回収し貯留できる。そうなれば新しい発電所から排出されるCO2はかなり
減少する。

余談だが、日本の電力業界でも石炭火力発電所からでるCO2を抑える技術の
実用化を急いでいる。石炭火力は国内の発電電力量の約3割を担う一方、
電力業界の出すCO2のほぼ半分を占めるからだ。

石炭ガス化複合発電(IGCC)は1600度の炉で石炭と酸素から水素などの
可燃性ガスを作り、それを燃料にして発電する設備。
また、「CO2回収プラント」は燃やす前の可燃性ガスからCO2を取り除く装置。