空美風~私らしい言葉で~

二胡と歌の親子ユニット空美風のボーカル担当ひとみが綴るブログです。

おいで おいで

2010-08-19 15:02:09 | ロンロンチャンネル♪

おいで おいで

ママのところまで

泣き顔 笑顔

百面相の天使

転んで 泣いても頑張って

そうして みんな歩いていくの


ありさんみっけ

パンくずみっけ

何だろう 何だろう?って

首をかしげて 考えて

つまんで 見つめて

いろんなこと勉強するの


寄り道 戻り道

なかなか前には進めない

それでも 

いっぱいの障害物乗り越えて

人として生きていくの


寝返り お座り ハイハイ 

たっち つかまり立ち あんよ・・


もうそろそろだよ

もうすぐ歩けるよ

ママと同じように

パパと同じように

人として 立派に生きていけるよ


おいで おいで

ママのところまで

まるで向日葵

タンポポの綿毛


例えようのない

その愛くるしい笑顔で

おいで おいで

ママのところまで・・






来月で一歳になるりゅうちゃん
もうそろそろ歩けそうです

娘を後追いすようになって、泣いたり笑ったりと大忙しのりゅうちゃん
これからも、明るく元気に育ってね




   風香・・
























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精霊流し

2010-08-17 23:12:12 | ポエム

15日の朝 

慣れない早起き

白とグレーの雲々が

足早に流れてく

時折覗く朝陽に手を合わせ

”どうか 雨だけは降りませんように・・”


私はひとり外に出て

みんなで造り上げて来た

精霊船の仕上げに入る

お世話になった父への

最後の親孝行

船は「西方丸」

極楽浄土へ舵を取る


雲の流れは相変わらず早い

そのお陰で

青空まで見えて来た

ひとり またひとり

集う心はみなひとつ

お父さんの為に・・

おじいちゃんの為に・・


甥っ子姪っ子の張りきる姿に

生前の父への愛情を見つけた

みんな ありがとう・・

本当にありがとう・・


この日を迎えられたのも

すべて主人のお陰

ひとりもくもくと

アイデアを駆使しながら

一枚の板から造り上げられた船は

亡き父への感謝の気持ちであり

この世に たった一つの

心の籠った精霊船

ありがとう・・

そして

お疲れさまでした


”みんな 仲良く”

それが父の遺言

短い言葉の中に込められた想い


お父さん 見えてるかな

みんな笑顔だよ

元気にしてるよ

仲良くしてるよ

お母さんと輪になって

手を繋いでるよ

だから 心配しないでね

ゆっくり 休んでね

見守るのは

気の向いた時でいいから

ゆっくり休んでいてください


午後6時

幾重もの雲が 

黄金色に輝きだした


爆竹が鳴らされ

鉦(かね)を叩く

空いっぱいに

船頭の声が響き渡る


”どーい どーい!”


さぁ お父さん

出発するよ・・






↓みんなで造りました



私の弟です



灯りをともすと更に綺麗です



流し場にて




長崎では、宗教に関係なく精霊船を流します
父はクリスチャンでありながら、信仰心に乏しく、
天上界では、神様はご一体と考えていました。私も同じです。

私達にとって、精霊流しは、お世話になった方々への感謝の心であり、
親孝行であり、残されたものの涙を癒すもの・・なのかもしれません。

初盆を迎える皆さんの、それぞれの想いを形に変えて、
美しくもあり、儚くもある精霊流しが、
賑やかに、華やかに、長崎の街を包みこんで行きました・・



風香・・


















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ご先祖様の声

2010-08-13 15:39:22 | ポエム

ある夏の夜のこと

主人の実家に里帰り

いつものように仏間に三人

川の字になって就寝

当時 子供はまだ赤ちゃんで

主人は酒に酔いつぶれ

私も疲れて夢の中

早くから 深い眠りに就いていた


浅い眠りに変わった午前二時

時刻を告げる時計の振子が

やたらと大きく響きだし

自然と目を覚ました

辺りを見渡し 何故か溢れ出る脂汗

じわじわと近寄る何かを感じて

ぞわぞわと全身の肌が総毛立つ

その時

生温かい風が吹いて来たかと思うと

一瞬のうちに体が硬直し

凄い力で 誰かに押さえつけられてるような

息苦しさの中をもがいてた


すると

目の前にあるふすまが

そろりそろりと開いて

見知らぬ女の人がひとり

すーっと入ってくるなり

仏壇を指さし

低く唸るような声で


「ここを開けてください・・」


あまりの恐怖に気を失った私

でも すぐに目を覚まし

二度目の強い金縛り

同じように ふすまがそろりそろりと開き

三人の女性が すーっと入って来て 

仏壇を指さし 唸るように
 

「ロウソクに火を灯してください・・」

「お線香をあげてください・・」


またもや恐怖に気を失うも

容赦ない力で すぐさま起こされ

今までで一番強い金縛りが私を襲う

恐怖におののいてると

目の前のふすまが

ドーッ!と開いて

たくさんの人たちが

こちらを見ずに一気に入って来て

仏壇に吸い込まれるように消えていく

ぶつぶつ発する声は次第に大きくなり

お念仏のように

私の耳に焼きついた


「手を合わせてください!」


気が付いたら朝

早起きしていた義理の兄に

このことを告げたら

「あっ! 今日はじいちゃんの命日やった!」

・・・・・


ご先祖様の声を聞いたのは

後にも先にも

この時 ただ一度きり

どうして 嫁の私に教えてくれたのか

不思議でなりません・・







今日からお盆ですね・・
今年は父の初盆なので、只今制作中の精霊船を、15日の日に流します。

今回は、実際に体験した話しです。
皆さんにも、こんな不思議な体験があるのでしょうか・・



   風香・・







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ひいちゃんとの約束

2010-08-08 00:03:05 | ポエム

ひいちゃんと約束したけん

明日はマリア様の前で待ち合わせ

浦上天主堂のすぐ傍で

みんなと鬼ごっこばするとよ


空襲警報は怖かけど

みんなと一緒やけん だいじょうぶ

ひいちゃん 早く来るとかな・・

それとも 私が早かかな・・?


明日は八月九日

天気予報は晴れ

兄ちゃん達は虫取りばするって

今頃 虫かごば作りよる

母さん 夜なべで縫物仕事

父さん 疲れて夢の中

姉さん 好きな人の写真見て

私はなかなか寝付けきらん

だって 

明日が楽しみで楽しみで

仕方なかとやもん


ひいちゃん・・

いっぱい遊ぼうね・・

いっぱい話そうね・・

いっぱい いっぱい・・


もう寝むか・・

おやすみなさい


明日もいい日でありますように・・・






明日、八月九日は、長崎に原爆が投下された日。
沢山の尊い命が一瞬にして消えてなくなりました。

その中には、幼い子供達も・・
11時2分に鳴らされる平和の鐘と共に、手を合わせ祈りを捧げたいと思います。

( ※ 浦上天主堂→うらかみてんしゅどう )


  風香・・





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空の上から・・

2010-08-07 00:06:44 | ポエム

手を振るあなたに

泣き顔は見せまいと

唇かみしめた

遠い夏の日


あの日以来

あなたの面影探し

夏が来るのを

ひたすら待った


子どもの笑顔で暮らしをつなぐ

残してくれた 唯一の

二人の絆の証


どこで何をしてるの?

元気でいるのか

それさえ分からず

時は過ぎてゆく・・


祈り虚しく

届けられた封書に

あなたの写真と

哀悼の文(ふみ)


夾竹桃の花

実れば いつも傍に

あなたがいる

そんな気がして


人目を忍んで どれほど泣いた

泣けば還ってくるわけもなく

辛いのは あなたも同じ


見守っていてください

弱い私を

この子らの未来を

空の上から

空の上から・・






涙を笑顔に変えて、戦地へと送り出す女性の務め。
でも、その胸の内は、計り知れない恐怖と不安に満ちていたものと思われます。

祈り虚しく、蛍となって還る無数の魂・・
その悲しみを受け入れながら、懸命に生き抜いて来たであろう女性の強さ、ひた向きさが、
今の私には、とても眩しく思えます。




   風香・・


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