『子育て向け臨時給付金』は継続せず、『低所得者向け臨時給付金』は継続するという不可解な差別的扱い

2014-12-18 22:30:24 | 日記
今日の産経新聞ネット記事では、政府が4月の消費税増税に伴う経済対策の一環として今年度から支給を開始した2つの臨時給付金のうち、「子育て世帯臨時特例給付金」は継続せず、低所得者向けの「臨時福祉給付金」は継続するとのこと。


《記事抜粋》
・子育て世帯に対する臨時給付金は、今年度は児童手当対象者1人当たり1万円支給、給付総額約1300億円。
・来年度以降も支給を継続する方向だったが、消費税率10%が延期になり、財源探しが難航。
・低所得者向け臨時給付金は来年度も継続。今年度は低所得者1人当たり1万円支給、来年度は6千円支給。
・対象者は約2400万人、関連経費約1800億円。


子育て世帯臨時特例給付金を継続しないことについて、施策の費用対効果が低いといったような問題があるならば、今年度限りで打ち切るのも仕方ない。それが明らかであるならば、次期通常国会でその旨を堂々と説明すれば足りる。しかし、財源不足を理由とするならば、消費増税の影響緩和という施策目的を持つもう一つの臨時福祉給付金の継続の可否に合わせるべきだ。

低所得者向けの施策の必要性は論を待たないが、このご時世、児童手当対象の子育て世帯への施策の必要性がそれに劣後するとはとても思えない。日本の社会保障制度は著しく高齢者に偏っている。人口割で考えても、少子化時代に入り、高齢者偏重は常軌を逸しているとさえ思える。

選挙直後だからでもないのだが、選挙期間中における自民・公明両党の子育て政策に係る語り口からすると、この不可解な差別的扱いには反対せざるを得ない。こういうことだから、若年世代が政治を信用しなくなり、やがて関心を持たなくなるのではないか。将来世代への社会の持続性を慮るのであれば、高齢者向け財源の幾ばくかでも子育て財源に転用していくべきである。