Corriere della sera 15 feb 2020
Ci sono due Italie, e rischiano di essere sempre più divise: ecco perché
2つのイタリア。そしてその分裂はますます深まっている。なにがそうさせているのか?
短期政権によって閉塞状況にあるイタリアという国で、先日政府はますます後ろ向きとなる政策を試みた。政府は今後数十年を見据え、ひとつの解決の道を一か八かでやってみようと示したものだ。南イタリア担当大臣Beppe Provenzanoが金曜日、イタリアの地域的格差の是正のための計画を発表したのだ。大臣が学校についての数多くの諸政策を発表するのか、または欧州基金の利用と多数派の力を得ながら、行政の力も使って、大臣のこの計画の実効性が明らかになるだろう。
しかし、その直後からまったく逆の実験が行われるかも知れない。もしもこの計画やほかの政府の将来計画になんの計画性もないならば、なにが起るのだろうか?もしもこの国で将来新たな取り組みがないならば、未来のイタリアはどうなるだろうと想像してみることが出来るだろう。もしも、いろいろな格差(社会的な、生産性の、教育の、移民の、人口統計上の、衛生面の、生活スタイルの、それぞれの地域に住む住民の市民参加や期待)がこの10年または数10年に渡り続いてきたままで変わらなかったとしたらと想像してみよう。直近10年に生じたことがまたこの次の10年独裁的な政治が続いたとしたらと想像すればいい。そうした想像をするときに、南部イタリアと北部イタリアという極端な地域を例に考える事が有益だろう。この数年の状態のままが続いたら、この南と北という2つの地域の間で何が起るかを想像して見るために。
確かに南北間の力関係は変わることを運命づけられているかも知れない。Istatが先日発表した報告によれば、2019年の南部イタリアの人口は12.9万人減少、イタリア全体の減少人口(11.6万人)より多かった。言い換えれば、中部イタリア、とりわけ北部イタリアでは人口がゆっくりと増えている一方、出生率の低下とほかの地域への移住の増加が南部イタリアの人口を侵食しているということだ。イタリアは一方でゆっくりと人口が増えつつ、片方で急速に人口減が進んでいることになる。人口統計学の法則は氷のそれと似て、完全に行き着くところまで極めてゆっくりと移動しているのだ。今日、南部イタリアの人口は約21百万人で北部人口の4分の3だ。この傾向が続くと何が起るだろうか?Istatの中期予測では北部イタリアの人口は2042年まで増え続け、南部人口は減り続ける。そして22年後の南部人口は北部の3分の2以下まで減少する。
この点で原因と結果は、経済、市民生活、日常生活一般において相互に関連しあっている。例えば、Istatの指標では、25歳から39歳の大卒で南部を出て行く割合は31%だったものが最近35%に増加。すなわち3人に1人の大卒者が南部から外に出て行き、北部に吸収されているのだ。このため、南部イタリア住民で30-34歳では大学卒への影響は10年前の北部イタリアの80%だが、これが今は10年の間に65%まで下降している、若者の数の減少に並行して。南部の大学卒者は北部の半分にもみたないだろう。この点でイタリアの富の少ない南部という地域の仕事は、ますます価値の上でも生産性の上でも低く見られ、それが加速される危険に直面している。過去数ヶ月に関するイタリア銀行による計算によれば、南部の1人あたりの収入は70年代の中北部のレベルであり、ここ10年の最終年で言えば、55%だ。その結果は容易に想像出来ることだが、失業率の差にもあらわれ、10年前の差が20%だったのに対し、現在25%に拡がり、さらに広がり続ける。
人口の減少は政治にも影響する。北部地域でますます直接国民投票によって議会や人々の間の多数を取り戻せることを期待するばかりでなく、南部は自分たちが重要でないそのほかの地域と感じる南部住民の不満が容易に高まることになる。そしてそのサインがすでに見られる。北部における欧州選挙投票率を100とした場合、南部では減り続けている。2009年の選挙では北部の投票率の81%だったのに対し、5年前の選挙では74.6%、昨年5月の選挙では70%だった。南部では常に本当の声は聞かれず、ただどこまでこうした社会的無関心が進むかが問われるだけだ。
イタリア社会もまた、パラレルに異なった社会にそって分断される兆候を示している。10年前南部イタリアの暮らしの遅れは、北部からの半年遅れ程度だったものが、最近ではそれが1年の開きになり、このまま続けば2028年には1年半の開きになる。ガンによる死亡率を見ても、10年前は南部のそれは低かったのに、今は北部よりも死亡率が高い。南部社会の一般的な不確かさはこうして拡がり、より多くの人々が太陽と南部の間を散歩するだけと、諦めてしまう。たとえ、スリや窃盗、強盗、殺人事件が北部より少ないとしても。
Istatが発表した指標はこのまま状態が放置されれば、10年20年後にはこの格差がやがて国の分断につながる事を示している。しかし、イタリア人はまだ共有する部分でつながっている。そのひとつが愛国心だ。しかしもう一つは極端でこの半島の国以外を考えること。国民の2.5%がそんな政党を信じている。この数字を侮ってはいけない。
(原文)
https://www.corriere.it/economia/lavoro/20_febbraio_15/ci-sono-due-italie-rischiano-essere-sempre-piu-divise-ecco-perche-aae3cd22-5031-11ea-a036-d715f3c65007.shtml