石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

三島由紀夫VS東大全共闘

2020-07-04 13:56:40 | Weblog

ドキュメンタリー映画「三島由紀夫VS東大全共闘」を観た。

1969年 5月 稀代の天才作家・三島由紀夫と

荒ぶる東大全共闘約1000名との

大討論会の全貌を 50年が過ぎた今、

東大出身の豊島圭介監督(1971年生まれ)が

映像化した。

学生運動が激化していた東大駒場キャンパス900番教室では

血気盛んな東大生たちが

「三島を論破して 立ち往生させ、壇上で切腹させる」と

異様に盛り上がっていたそうだ。

そんななか、警護もつけず 単身乗り込んだ三島由紀夫。

「知」と「知」 「天才」と「天才」の激論は

圧倒されるエネルギーに満ちて 凄まじかった。

1968年・69年は 私の生まれたころで

テレビの特集で 時代背景を観たくらい。

まわりに、学生紛争の真っただ中にいた、という人も

知らないし。

三島由紀夫も 軍服にハチマキを巻いた画像でしか

知らなかった。

生の三島由紀夫、動く、喋る三島由紀夫を

初めて見て、こんなにもカッコいい人だったのか!!!と

ものすごくビックリした!

東大全共闘の随一の論客と称えられる、芥さんとの

激しい言葉と言葉の闘いは 息が詰まるほど

スリリングで あまりの難解さに度肝を抜かれる。

でも、三島は 決して、相手を打ち負かせようと

せず とても誠実に丁寧に論ずる。

今現在の芥氏は 劇作家・劇団主宰をされているそうで

映画の中にも出てこられるが

学生時代の彼を もっと強烈に不敵にした感じで

迫力がすごかった。

この討論会の全貌は 当時、すぐに書籍になって出版されたが

映像化になったのは 50年過ぎて 今回初めてだそうだ。

当時のエネルギーが 色褪せず 充満している。

とくに 三島由紀夫のオーラが凄すぎる。

その言葉や表情や声や物腰に 眼がくぎ付けになるほど

ほんとに 凄かった。

観てよかった。

私世代~もっと若い人にも

たくさん観てほしい。

学生が こんなにも真剣な時代があったんだ。

 

 

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掏摸(スリ)

2020-07-03 19:52:11 | Weblog

東京都で 2日連続の100人超え新規感染者数。

緊急事態宣言解除で 移動を始めたから

こうなるのは当たり前・・と思うのだけど。

ワクチンができるか

ある程度抗体をもった人が増えるか。

規制したり許可したり

増えたり減ったりで 

こんな感じで それでも世の中は

動いていくのだろう。

 

先日、「銃」を読んで、いたく感銘を受け

またまた 中村文則著 「掏摸 スリ」読了。

第4回大江健三郎賞受賞作だそうだ。

東京を仕事場にする天才スリ師が

絶対悪の男と出会って運命を翻弄されるストーリー。

すごいハードボイルド。

本の帯には 「著者最高傑作にして驚愕の話題作!」と

銘打たれているが。。。大袈裟かも。

デビュー作「銃」のほうが

緊迫してて 充実してて文学らしい。

2作に通じるものがあるけれど

「掏摸」は あまりにも技巧に凝りすぎた感がある。

これが大江健三郎賞なんだ・・?と疑問に思った。

しかし、また別の作品も読んでみたい、中村文則さん。

 

 

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コロナの時代の僕ら

2020-07-01 21:25:03 | マイ本棚

今日から7月!

令和2年 2020年が始まってもう半年過ぎたんだ。

ほんとなら 東京オリンピックが開催されて

記念すべき輝かしい年として

記憶に残っただろう年だったのに

コロナ一色で過ぎていき みんなの人生において

全く違う意味で きっと忘れらない年になる。

「コロナの時代の僕ら」読了。

イタリアのパオロ・ジョルダーノ氏の著作で

今年4月25日に出版された本。

27か国で緊急刊行されたそうだ。

ジョルダーノ氏は 素粒子物理学を専攻されている方で

「素数たちの孤独」という著作で

人口6000万人のイタリアで

異例の200万部超のセールスを記録された。

今回の本も 数学的美しさに満ちた著作で、

まるっきり数学が大の苦手の私にも

なんとなく その美しさがわかるような本だった。

現在、私達は航空業界の進歩によって

短時間に 世界のどこにも行ける。

(コロナによって 行けた・・・と過去形のほうが正しいかもしれない)

最先端の技術によって図らずも。 人から人へ

コロナウィスルは 広まっていく。

環境問題も コロナに密接に関係している。

というのがジョルダーノ氏の持論だ。

鎖国をしていた、かつての日本なら 

このような感染病は 広まらなかっただろう。

日本だけでなく、世界も。

経済最優先として 突っ走ってきた私達は

この生態系において 最も侵略的な種で

コロナウィルスどころではない

恐ろしさを持っている。

・・・というようなことを忘れてはいけない。

この本は、きっとイタリア原語で読んだら

もっともっと心に染み渡ったと思う。

翻訳者は 素晴らしい語訳で 日本人読者に

この本を届けてくださったに違いないが

細かいニュアンスや言葉は

その言語を文化的に自分のものとした人達とは

理解力が違うと感じる。

 

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