石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

告白

2009-04-17 13:47:28 | Weblog
年上で本好きのお友達に本をお借りした。

本との出遭いは人との出遭いと一緒。
装丁で惹かれたり 作家で惹かれたり 書評で惹かれたり
書店で強引にシグナルを送ってこられたりして
出遭う。
読み始めてがっくりしたり 思いがけず深みにはまったり。

書店や図書館の棚に並ぶ、膨大な書物の背を見るたび
ため息をつくと共に 未知数の新たな出遭いに心が踊る。

こんなにたくさんの書物があるのに
私の持ち時間・・読書に費やすことのできる時間は有限なのだ

できるだけ良い本と出遭いたい。
面白い本と出遭いたい。
素晴らしい本と出遭いたい。

だから、人から薦められた本は 何をさておいても読むことにしている。

その方の心の琴線に触れたからこそ
私に薦めてくださるのだろう。
私が選ぶ視点とまた違った視点で選ばれた本、
もしかしたら手に取らなかったかもしれない本。
出会いの選別のスピードアップとでも言うべきか。

と、前置きはここまでにして
湊かなえ著「告白」読んだ。



この本が本屋大賞を受賞したことは知っていたが
内容もあらすじも何も知らず、ケータイ小説の一種かなと思っていた。
本の帯も あえて読まず、前情報・先入観の無い白紙の状態で
読み始めた。

凄い小説だった。
読みすすめるうちに ぐいぐいと本のなかに引き込まれ
久しぶりに「小説を読んでいる」という手ごたえを思い出した。


早く先々と読み進めたい思いと、
丁寧に行間まで読まなきゃもったいない・・という
相反するふたつの想いで、どきどきワクワク
続きがどうなるのか気になって気になって・・
独身だったら 朝まで寝ずに読んでいただろう。

読み終わってから 本の帯をじっくりと読んだ。
2008年 週間文春ミステリー第1位だそうだ。
第29回 小説推理新人賞受賞もしたそう。
納得

息つく間がないほど スピーディーな展開と
何度となく起こるどんでん返し
あっと息呑む綿密な仕掛け
登場人物の心理描写も凄くて、これがデビュー作だなんて驚きだ。

現代社会の目を背けたいような陰湿な部分が
露骨に表わされてて怖いけど、構成も複雑で
こんな小説がよく描けるなあと感心した。

本との出遭いに感謝






 
コメント
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