皆無斎残日録

徒然なるままに、日々のよしなし事を・・・・・

イソップ物語~143、155

2010年11月02日 18時51分20秒 | 読書・工作

ネタ枯れ時のイソップ物語です。


イソップ物語143「ライオンと牛」


ライオンが特牛に狙いをつけ、策を用いてやっつけてやろうとした。そこで、羊の生贄を行ったと称して、牛を会食に招いた。テーブルを前に横たわったところを襲う魂胆であった。
牛はやって来たが沢山の鍋と大きな焼き串は見えるものの、どこにも羊の姿がないので、何も言わずに立ち去ろうとした。ライオンがこれを咎め、何もひどい目に遭っていないのに、挨拶もなしに帰るとは何ごとか、問うたところ、言うには、
「これにはちゃんと訳がある。用意されているものを見れば、羊用でなくて牛用じゃないか」


悪人の企みなど賢明な人にはお見とおしだ、ということをこの話は説き明かしている


イソップ物語155「狼と仔羊」


仔羊が川で水を飲んでいるのを狼が見つけ、もっともらしい口実を設けて食べてやろうと思った。そこで川上に立つと、お前は水を濁らせ、俺が飲めなくしている。と仔羊に言いがかりをつけた。仔羊が、ほんの唇の先で飲んでいるだけだし、それでなくても、川下にいて上流の水を濁すことはできない、と言うと、この口実が空を切った狼は、
「しかしお前は、去年俺の親父に悪態をついたぞ」と言った。
一年前はまだ生まれていなかった、仔羊が言うと、狼の言うには、「お前がどんなに言い訳上手でも、俺としては食べないわけにはいかないのだ」


悪事を働くことが決まっている人の所では正当な弁明も無力である。ということをこの話は説き明かしている


自戒
結構、残酷です。これがまたいいんですよ。



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